美しい暗闇がせまっている
誰にも見つけられない
変化をとげる小さな部屋で
たよりなくなったランプの明かりは
まだ 消えまいとしている

かつて
このランプに あかあかとした光を
灯していた燃料は何だったのだろう

いつのまにか積み重なった想いの残骸に
身動きが取れなくて
開け放たれた窓を見つめ
突風が全てを吹き飛ばしてくれるのを待っている
月の下 冷えた星の上で 一人



(星屑ぽえめる3月号掲載)

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