暑すぎる夏は苦手
ひ弱なヒト科の生物は
逃げ隠れ出来る自由を活用し
鬼の様な日差しを
巣の中にこもってやりすごす

やがて冷えて乾いた風が入ると
そんな日々もようやく終わり
悠々と外に這い出て
広い空の下で
満足気に身体を伸ばしながら
夏の残り香を
探してみたりする

そんな私の足元には
しっぽのないとかげが一匹
まだ熱を持ったアスファルトの上で
空が高くなったことも知らず
灼熱の太陽に降伏した姿のまま
天をあおぎ
朽ちてゆくのを待っていた


(星屑ぽえめる10月号掲載)

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