強く冷たい風の吹く夜
窓の外で揺れる木々が
人影に見えた

居るはずのない人を探して
窓を開けても
そこに在るのは
涙が出そうな憂鬱な月

全てが夢幻の様に
ゆらめいていく中で
遠い記憶と現実が
混ざり合って視界が覆われてゆく
それでも
心に浮かび上がるのは
宇宙(そら)を見ることを
教えてくれた人

今は夜にとけてしまいそうな
この想いが
いつか貴方に届くだろうか


(星屑ぽえめる12月号掲載)

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