信越トレイルを歩いて来ました

| 信越トレイル この名前を知ったのはもう10年ほど前の事だろうか? ブナ林の中を歩く80kmのトレイル 早速地図を入手した。 その地図も書棚で寝り続け 今回漸く日の目を見る事に成った。 とは言っても 忘れていた訳では無い。 投資エネルギー(費用 体力)対効果(達成感)で今と為った。 当初は一気に全踏破を!! と思い後半部の雪を嫌いこの時期になった。 登山口まで送迎して呉れると言うので選んだペンション"まろうど"とメール連絡している内に"季節を変えて何度も来てもらうのも"と言う言葉で後半部は再度設定することにした。 |
| 行き先 | 信越トレイル セクション1〜4 |
| 登山方法 | 小屋泊 |
| 日 時 | 2016-6-21〜6/25 |
| コースタイム | 1日目 自宅⇒飯山駅10:50⇒11:35斑尾山登山口→13:20斑尾山→ 14:30万坂峠14:50→希望湖周遊16:00⇒16:20まろうど 2日目 宿8:00⇒8:10万坂峠→9:30袴岳→10:45赤池→ 13:10毛無山→14:50富倉峠⇒15:20宿 3日目 宿8:00⇒8:30富倉峠→桂池→13:40仏ヶ峰登山口14:00 ⇒15:00宿 4日目 宿8:00⇒8:50仏ヶ峰登山口→9:25仏ヶ峰→12:50鍋倉山→ 14:10関田峠⇒15:20宿 5日目 宿9:30⇒飯山市内観光⇒12:00飯山駅⇒16:05京都駅 |
| メンバー | ラクフー K2 フー カエル ミズナラ Sさん |
| 1日目 プラチナハイクメンバーに加え3年前キナバル登山の時お世話になったSさんも参加だ。 北陸新幹線飯山駅で合流する。 久しぶりの再会のあいさつを交わす。 駅には宿泊する ”まろうど”からの迎えの車が待っていて呉れる。 早速登山口の打ち合わせ。 地元推薦の場所に送って貰う。 その車の中での話。 ”昼食の時や休憩の時草の上に直接座らない様に!! お尻がかぶれてひどい目にあいますよ! ツルウルシが沢山生えているので シートを敷いて座るように!”との注意を貰う。 熊について聞くと”クマはもちろん生息しているが地元の人でもめったに目撃しない。 鳥も熊もお互いを認識しあっている ので鳥が鳴いている時には熊との出会いがしらは無い。” との事 なるほど説得力ある言葉。 昼食適地も教えてもらい11時35分全長80Kmに亘る中央分水嶺 信越トレイル制覇のスタートを切る。 歩き始めて真っ先に感じたのはトレイル両サイドはササに覆われているのではなく多種多様の実生が多い事。 そしてそれぞれの個体の葉っぱの大きさが大きい事。 この事は豊かな森の証 なのだろう。 それ故 熊も人間と鉢合わせするような場所に来なくてもエサは豊富に有るのだろう。 我慢の一登で野尻湖の見渡せるお薦めの昼食場所大明神岳に着く。 昼食とする。 斑尾山に着いた。 いよいよここから天水山迄の信越トレイル(67.1Km)が始まる。 公称80Kmだったのでは? 関西の高島トレイル公称80Km(86.2Km)を意識しての事か? 野暮な邪推は辞めよう!! 今まさに信州の地まで来て歩き出そうとしている時だ!! 信州のこの山を楽しもう。 突然 茂みの中から巨大な鉄骨の建造物が現れる。 よく見るとスキーリフトの施設だ。 山幸に取っては歓迎する施設では無いが多方面に自然を満喫するためにこれも必要な物なのだろう!! 万坂峠に着いた。 これでセクション1の約半分を歩いた事に成る。 今日の歩きの予定はここまでだ。 ”まろうど”から迎えに来てもらう。 車の中で誰かが呟く。 ”まだ歩き不足!!” それを聞いて1時間ほどで周遊できる希望湖へ案内して呉れる。 最終宿に着いたのは16:20だった。 早速まろうど自慢の大きな風呂に入浴 引き続き乾杯!! 夕食は18:30から 時間はたっぷりある。 何時もの様に斑尾高原での夜は賑やかに暮れていった。 ![]() 実生の多いトレイル両サイド 直径15cmにもなるイワカガミ ![]() 野尻湖を見渡す大明神岳 眺望の無い斑尾山山頂 2日目 今日の行動予定はセクション1の残り部分とセクション2を消化すること。 今日も昨日の歩き終わった万坂峠まで送って貰う。 その車の中でのアドバイス。 ”今日は霧が出るかも! 腕を伸ばして手の先が見えないほどの霧も珍しく無い。 そのような時は先行者の 鈴の音を頼りに歩かない事。” との注意を受ける。 音のみを頼りにしてしまいショートカットでコースを踏み外すことが有る為。 ひたすら足元を確認して歩くこと。 梅雨の最中なのに今日も天気は良好。 遊歩道のような道が続く。 花の無い時期の湿原静かに眠っている。 そんななか一輪のみ咲残っているトキソウが自分を誇示しているようだ。 そして 大きな蕾を付けた ウバユリが片隅に控えている。 そして溪流では花を終えたミズバショウの巨大な株が繁茂し トレール脇には ヤマアジサイ マタタビ ヤマボウシ が咲き誇りウラジロヨウラクの咲き残りも見られる。 今日の一座目の袴岳に着いた。 木が茂り眺望が利かない。 もっとも今日はガスっているので木が無くても眺望は無理だったであろう。 赤池に向かう林道で 林道わきに茂る"蕗"を収穫しているご夫婦に出会う。 豊かな森の恵みだ。 トレイルは昨日歩いた希望湖をかすめている。 ここで昼食とする。 満腹になった腹を抱えて今日の二座目 毛無山へ出発する。 距離1.4km 標高差160m ジャスト30分で到着する。 ここも木が良く成長しているので眺望は無い。 同じような植生のトレイルが涌井新池迄続く。 以後は4キロ弱の農道歩き。 曇り空とは言え 薄日が差し遮るものが無いので暑い。 トレイル脇の草に何か白いものが・・・あっちにもこっちにも カマキリの卵? いや違う カマキリの卵みたいに硬くない 泡の粒が大きい みずみずしい 後日ミズナラさんの調査で"アワフキムシ"と判明した。 トレイル脇にはもう一つの物が・・・ 冷たい湧水が湧き出ている。 ブナ林からの贈り物だ。 早速口にする。 冷たく 甘く 癖の無い素直な味だ! 顔を洗い 手拭いを絞り頭を冷やす!! う〜〜ん 生き返る〜! ![]() 広い湿原で一輪だけ咲いていた"トキソウ" 袴岳山頂 ![]() けなげに生きている幼木 名物の"霧"の中巨大な"葉"を誇る栃の幼木 3日目 今日は空模様がもう一つだ。 今にも泣き出しそうだ。 雨具のズボンだけ履いて宿を出る。 今日の予定はセクション3の踏破だ。 スタート地点まで送って貰う。 まだ降り出してはいない。 雨具着用は暑いのでギリギリまで我慢する。 だが10分もしない内に降り出し雨具着用する。 歩き始めて感じたことは昨日までの"遊歩道"ではなく"山道"に為ったと言う事。 湿原から山間部へ トレイルの雰囲気も変わってくる。 しかしこのセクション3は林道歩きが多い 半分以上は林道だ。 今日は雨で良かった。 晴れていたら日陰が無いので暑くて大変だっただろう。 余り面白みのないルートだった。 ![]() 鈴なりのモリアオガエルの卵胞 ギフチョウの生息地の説明盤 ![]() ブルーベリーの様な実を付けるサンカヨウ 通行者数を計測するカウンター 4日目 早くも歩きの最終日だ。 今日はセクション4の踏破だ。 信越トレイル公式地図には仏ヶ峰の先に"美しいブナ林"との注記がある。 どんな森だろう!! 楽しみだ。 早くも仏ヶ峰に着いた。 周りの木々に圧迫されてルートは狭く人一人がやっと通れる感じだ。 角を曲がるとびっくり 大宇宙に飛び出したように目の前が大きく広がる。 これだ!! 山幸のイメージしていた信越トレイルとは!! 撮影のため距離を置く為"ぜんたーい 止まれ!" 急いで走る "OK スタート" で撮った写真 雰囲気は出ているが・・・ よく見ると重なって見えない人 後ろの方では木の陰で見えない人 ごめんなさい。 打ち合わせ無し リハーサル無しの一発勝負の素人写真です。 勿論 全員を撮りたかった。 参加者全員を!! だけどね 本当は 不参加者なしでメンバー全員を!! ね 関西のイヌブナ(クロブナ)と違ってこちらのブナはホンブナ(シロブナ)と言う。 気候が生育条件と会って要るのだろう。 木が元気で勢いがある。 この元気なホンブナの林の中でこの世を謳歌している元気な面々 素晴らしい光景だ。 かくして 今回の信越トレイルハイクは終わった。 宿泊最終日 今夜は鍋だ。 酒好きグループなので地酒を取り揃えてくれている。 オーナーも一緒に食事だ。 ブナ談議 酒談議 そして話は国際世論について地球中を廻りだした。 酒も廻っているので 良く廻る事。 止まることが無い。 斑尾高原の夜は賑やかに更けていった。 ![]() あまり見かけないギンリョウソウモドキ 名残咲のヨウラクツツジ ![]() 大きなランヨウアオイ 皆が去りて 5日目 今日は帰るのみ。 12時過ぎの列車なので市内を案内して呉れると言う。 スキージャンプ台 エッ 雪の無い時は設備が有るだけ? と思ったがとんでもない。 雪が無くても設備は活躍していた。 小学生高学年 中学生と思われる少年が果敢に挑戦している。 ジャンプ台は2設備在り 雪の無い時には 使用していない方の設備に揚がってみる。 凄い傾斜だ。 階段を上がるのも大変だ。 そして振り返ってみる。 ヒエ〜〜 ここを飛び降りるの。 出来ないよ!! 矢張りこんな事は幼少のころから始めていないと出来ることではないよね!! 次には "今は咲いていないけど 菜の花公園へ" ?何故 と思ったが着いてみて納得。 広い広い丘陵が足もとに広がり千曲川が緩やかに流れている。 その向うには飯山市が広がり後ろには今回歩いた 関田山脈が見渡せるのだ!! 今日は生憎雲が掛かっているので稜線を見る事は出来ないが斑尾山の位置 鍋倉山の位置を教えて貰う。 スッゴイヨ あんなに歩いたんだ。 結果が見えて満足!! 良い所に連れて来てもらった。 満足感に浸りながら列車に乗り込んだ。 書棚で寝ていた地図を引っ張り出して行って来た信越トレイル 一気縦走を目論んでいたので雪の心配からこの日程に為ったのだが この工程だと一か月早くても良かったかも。 後半は山間部になるのでどんなブナ林に会えるのか今から楽しみだ。 新緑の時期を見たのでやはり次は黄葉の時期に行きたい。 残るセクション5,6だけでなくセクション4ももう一度歩いて見たいと思う。 体力 気力を ん? と思う時が段々増えてきた。 体力勝負の所は早急に制覇しておかないと!! と思う事が増えてきた今日この頃だ。 是非とも今年の秋には実現させたい。 ページトップへ トップページへ |