ちゃばしら
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 ◇ここでは、消費者の方々からいただいた質問や生産者である私たちの言いたい放題話を掲載しています
 (追加していきますので、ご意見・ご感想をお寄せ下さい。)


●お客様からの質問●  ○生産者側から言いたい放題○   
 ・「新茶」と「上煎茶」はどう違うの?  ※内容によっては、ご自身の認識がひっくり返る場合があるのでお気を付けください。   
 ・葉香製茶さんでは何回お茶をつくるの?  
 ・緑茶と紅茶は同じ茶の木ですか?     
 ・農薬は使ってないんですか?  ▽「美味しい」お茶は、何時のお茶?  
 ・虫(害虫)が出たらどうするのですか?    
 ・赤ちゃんにも大丈夫?    
 ・お茶を作る時間はどれくらいですか?    
 ・値段がかなり安いですね?    
 ・肥料は何を使っていますか?    
 ・茶園の土がものすごくふわふわだったのですが?    
 ・ふわふわの土を同じようにつくれますか?    
 ・農業って暇がない印象があるのですが?    
 ・有機JAS認証は取らないのですか?    
 ・秋番茶はつくらないのですか?    
 ・新茶が六月発送なのはなぜ?    
 ☆農薬と化学肥料ってそんなに悪いの?    
     
     
     
 Q.01    ・「新茶」と「上煎茶」はどう違うの?  
A  呼び名が違うだけで、同じ5月に採れたお茶です。   
   葉香製茶園で5月に採れたお茶は7月まで「新茶」と呼称します。しかし、立秋が過ぎてまでその呼び方では少々違和感があるということで、8月以降は「上煎茶」と称しています。  
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 かつては一年通じて「新茶」と称していましたが、12月頃にご注文された消費者の方から「辰巳さんの所では、冬でもお茶が出来るのですね!」と誤解されました。
 そのことを踏まえて、時期も考慮して「新茶」(〜7月末)から「上煎茶」(8月〜)へ呼び名を変えました。 
 
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 Q.02   ・葉香製茶さんでは何回お茶をつくるの?  
 A  新茶・番茶・二茶の三回です。  
   お茶の芽を製茶するのは新茶と二茶。番茶は、新茶を刈り取った下の茎葉を製茶します。二茶の茶の芽を一部紅茶に製造しますが、おおむね三回ですね。  
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 Q.03  ・緑茶と紅茶は同じ茶の木ですか?   
 A  はい、その通りです。   
   葉香製茶では緑茶(新茶・番茶・二茶)と紅茶は同じ茶の木の芽から作ります。製造方法が違うだけで(「葉香製茶流 茶名と製造過程」をご覧ください)、どちらも原料の茶芽は同じですよ。  
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 緑茶や紅茶にはそれぞれ適した茶の木の種類があります。紅茶に適した茶の木は「べにふうき」が有名ですね。広く普及している茶の木「やぶきた」はオールマイティな性質を持っていて、てん茶から紅茶・釜炒り茶など幅広く利用できます。   
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 Q.04   ・農薬は使ってないんですか?  
 A  全く使っていません。   
   化学合成された除草剤・殺虫剤・その他ホルモン剤は元より、有機由来の諸薬剤(木酢など)すらも一切使っていません。安心して召し上がってください。  
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 Q.05   ・虫(害虫)が出たらどうするのですか?  
 A 自然の為すがままです。   
   葉香製茶園で害虫が発生しても茶園全体が被害を被ることはまずありません。食物連鎖のピラミッドが自然の許すままに機能しているからです。局地的(せいぜい直径1m円内)に大量発生しても茶園が枯死するほどの被害は出ません。農薬を全く使わない利点がここに現れます。  
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 人間が直接排除する害虫は辰巳家では3つ。「蓑虫(ミノムシ)」と「毒蛾(ドクガ)の幼虫」と「芯喰虫(シンクイムシ)」です。この3つはそれぞれ手で採殺します。天敵がほとんどいないので人間が天敵代わりになります。   
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 Q.06   ・赤ちゃんにも大丈夫?  
 A  離乳幼児から、焙じ番茶を2倍くらいに薄めてください。  
   カフェインのやや多い緑茶(新茶・煎茶・はな茶・かぶせ茶など)は避けた方がよいですが、焙じ番茶(焙じ番粉)は2倍以上に薄めると離乳の始まった幼児から飲ませて大丈夫ですよ。赤ちゃんは飲みたくなかったら吐き出しますので、そのときは無理して飲ませないでくださいね。  
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 Q.07   ・お茶を作る時間はどれくらいですか?  
 A  緑茶は5時間ほどです。  
   緑茶の場合は、茶の芽の刈り取り時間を除いて、大まかに「蒸す・乾かしながら揉む・乾燥」の行程です。茶の芽・気象条件によりますが、大体5時間から5時間半で荒茶になります。
紅茶の場合は、38時間〜62時間以上かかります。大まかに「陰干し・揉む・発酵・乾燥」の行程です。機械作業はほとんど無いのですが、自然な陰干し・紅茶発酵をさせているので多くの時間を要します。
 
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 Q.08   ・(農薬や化学肥料を全く使わないお茶にしては)値段がかなり安いですね?  
 A  人件費が入っていないからです。  
   家族労働で全作業を行っている為、一般雇用費がありません。その分、茶価格を抑えられるわけです。家族労働分の労働時間で人件費を計上して一般の利益率で価格計算すると、日本で有数の高いお茶になりそうですが(笑)  
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 無化学肥料・農薬無し栽培のお茶として、30年以上こだわり続けている葉香製茶。
「安心安全なお茶は高くて飲めない」と言われないよう、そして喫茶の習慣が広がるよう現在の価格を設定しています。 
 
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 Q.09   ・肥料は何を使っていますか?  
 A  「鶏糞」・「魚粉」・「淡路島産 菜種圧搾油粕」の3種類です。  
   国産の菜種圧搾油粕は2008年から使用しており、今までの菜種粕との差は歴然です。詳しくは○葉香製茶園 特設ページをご覧ください。年二回、春(追肥)と秋(元肥)に施肥しています。  
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 Q.10   ・茶園の土がものすごくふわふわだったのですが、どしてですか?  
 A  有機物いっぱいの土だからです。  
   葉香製茶園の大きな特徴です。冬に茶園周囲の草・低木を刈り、茶園畝間に敷き込みます。これが微生物に分解され堆肥として土を肥やします。冬の乾燥や低温から茶の根を守り、雨水を保ち、肥料成分や表土の流失を防ぎ、雑草の繁茂を防ぐといった多くの役割を担ってくれています。一般農家に広がらないのは作業性が問題で、手間がかなり掛かります。葉香製茶のおいしさの秘密がこれです。  
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 Q.11   ・ふわふわの土を同じようにつくれますか?  
 A  つくれますよ。  
   我が家は30年以上この方法で土つくりをしてきました。時間と手間をかければ必ず出来ます。借りた茶園だと10年以上、新しい茶園だと5年以上で土が有機となじんできました。ポイントは農薬を一切使わないこと。微生物から昆虫など、生き物の食物連鎖ピラミッドの構築に農薬は最大の禁忌となります。時には我慢強さも必要になりますね。  
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 Q.12   ・農業って暇がない印象があるのですが?  
 A  仕事にメリハリがつけられると余裕はいくらでもできます。  
   お茶に関して言えば、製造時期が集中するのでその時期は目の回る忙しさですが、それ以外は自然(植物)の時間感覚で過ごしています。会社の様にきちっとした成果期限がほとんどないので、仕事をダラダラしがちなところがそういう印象を与えてしまっていると思います。畑仕事を自分の出来る範囲で区切り、植物の状態と関連づけて仕事のスケジュールを組めば、結構余裕がありますね。ただし、気候や天候でスケジュールが狂うことはしばしばですが(笑)。  
     
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 Q.13  ・有機JAS認証は取らないのですか?   
 A 取りません。   
    有機JAS認証には、42種類もの許可農薬があり、その使用が認められています。
消費者の方の「有機JAS認証を取るということは、農薬を使うのですか!?」と聞かれ、意識を改めましたよ。
 我が家のお茶は、農薬も化学肥料も全く使用しない栽培が基本です。
認証云々に左右されない、真実・根本を見抜ける消費者の方々に感謝です。
 
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 Q.14  ・秋番茶はつくらないんですか?   
 A つくりません。   
   理由は明瞭簡潔「おいしくない」からです。
かつて焙じ番茶が足りなくなって秋番茶・春番茶をつくったそうですが、我が家のつくる梅雨番茶(6月〜7月製造)に比べて明らかに味も香りも劣ったそうです。
 ただ、現在は土も有機質に富み、年間通じて肥料成分がある程度土壌に保たれていますから、極端な風味の低下はなかったですが(微量を試験的に09年につくってみました)、在庫が適量あるので必要以上はつくりません。
 
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 Q.15  ・新茶が六月発送なのはなぜ?  
 A  大和高原地域は涼しい気候だからです。   
   「夏も近づく八十八夜〜♪」新茶の製造が始まる時期として五月上旬にメディアで報道されています。 葉香製茶は10カ所以上の茶園があり、それぞれの品種・地形・土質によって風味が違います。風味を均一にする為に全茶園のお茶を合組して出荷しています。
 家族労働・小さな自家茶工場なので全茶園の製造が20〜30日掛かり、新茶の出荷が6月上・中旬になります。
 
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 「八十八夜」とは「立春」からの日数です。二十四節気(春/秋分・立冬・夏至など)と別に雑節というのが9つあり、節分や半夏生・入梅(梅雨入り)等です。
 八十八夜も雑節の一つで、この日に摘んだお茶は縁起が良い・健康に良いと重宝されています。(ただし、医学的根拠はありません)
 月ヶ瀬を含む大和高原の山間は気候的に八十八夜の新茶は難しいです。こちらでは「八十八夜の別れ霜」や「九十九夜の泣霜」という言葉がありますから、月ヶ瀬は「九十九夜新茶」で納得ください。
 
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 Q.16  ・農薬と化学肥料ってそんなに(体に・環境に)悪いの?   
 A   最悪です。  
  農薬とは「毒劇物(極度の毒性をもつ物質)」に指定され、使用に制限が掛かっています。
化学肥料は生産過程で有害物質を精製・副産するものも少なくない人工肥料です。
 
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☆農薬
 農薬の主な目的は殺虫・殺菌で、毒を使って虫や菌を殺滅します。
農薬使用の安全基準では一生食べ続けても人体の健康に害のない使用量としていますが、「毒」以外の何物でもありません。摂取しないに超した事はありません。
その使用量も単一の農薬を試験した結果ですので、複数種を数回使用する場合は基準外です。
 また、自然界のバランスにも最悪な影響を与え、特に自然界の食物連鎖ピラミッドの破壊は致命的です。

☆化学肥料
 使用する畑に悪影響が多大で、生成するのに消費するエネルギーも莫大です。
地力(保水・保肥・土壌構造)の低下が顕著で、土壌常駐菌の激減は植物の健康的な生育には致命的です。
植物が栄養サプリメントのみで生かされている状態に近く、深い味わいや有効成分の生成はほぼ皆無です。

 どちらの使用も自然環境に与える悪影響は計り知れず、海外ではその規模から早くも不毛の地と化してきています。
日本は豊富な山林と適度な降雨のおかげで目に見えるほどの悪影響は顕れていない様に思うでしょうが、大産地ではその兆しが農産物品質や水質汚濁・土壌検査で顕れていますよ。
 
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 I.01   ▽「美味しい」お茶は、何時のお茶?  
   秋の彼岸(9月中旬)以降のお茶です。  
   「お茶も新物の方が美味しいでしょ?」とよく耳にします。出来たての新茶は若々しい香りと爽やか感を持っています。旨味も甘味もハッキリとでますが、お茶の持つ渋味や苦味もそれぞれに強く感じられます。入れ方を失敗するとこれが顕著です。
 半年以上ねかした(熟成させた)お茶は、この旨味や甘味・渋味・苦味がうまくまとまり「滋味:じみ」としてお茶本来の味へと変化します。
   
 
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 一般社会で「新米社員」といえば、就職したての新人。仕事も技術も熟練の先輩には及びません。そういう意味で使われる「新米」が、どうして「美味しい」と信じられているのかが疑問ポイント。
 いろいろな場面や状況を経験する時間が経過すると共に、熟達していく人間。
 同じように味噌や酒・漬け物も、時間をかけて熟成させることで美味しくなります。

 お茶も「封切り」・「蔵出し」という呼び名で、暑い夏を越して涼しくなる秋の彼岸頃に、熟成して美味しくなるお茶を飲んだことでしょう。
 
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