四神相応と北向き神社U
気・龍脈
●朱雀●
【素材屋小秋】様サイト内より
【朱雀のイラスト】を使用させて頂いております

風水では「気」の流れを重要視します。

北の玄武は丘陵や山であり、その北側にさらに山地帯が広がることが良いとされています。その山地帯の主峰を「太祖山」と呼びます。太祖山から発した気は山地帯を伝ってくると考えられ、その山並みを「龍脈(山龍)」といいます。

龍脈を伝って流れ込んでくる気が中央の平野部に発現する場所を想定し、これを「穴:ケツ」といいます。

龍脈(大きな山並み)は真っ直ぐではなくダイナミックにうねる方が良いとされ、そのように変化に富む龍脈ならば、良く練られた気が穴へ向かうと考えます。そして穴からの気を、東の青竜・西の白虎の働きで散じることのないよう守り、南へ開けた朱雀(湖沼や大きく開けた地域)へ滞ることなく流すというように考えます。つまり北から南への大きな気の流れを想定します。



「四神相応」の地に都市計画がなされる場合、「穴」には都市の重要な施設を置きます。平安京ならば、内裏に接して造営された宮廷庭園である神泉苑が「穴」だとのことです。「穴」と内裏の関係が意識されていたのでしょう。

しかしながら、こういうものは現代的に考えても良いはずです。現代でも占いの1つとして風水がもてはやされることがありますが、それとは違い、現代的に解釈可能と判断できる次のような話もあるからです。

風水では上記したように「龍脈」を気が伝わると考えます。その他に気が伝わる道筋として川(山龍に対し川龍といいます)なども考えられています。気が川を伝わる場合、山龍と同じく曲がりくねった川の方が気が練られて良いと考えます。

そして、現代の地勢的に川に相当するのが電車の線路だとか。ところが線路というものは曲がりくねらないように作られています。そこで、現代の風水の考え方では、電車が駅を介してStop&Goを繰り返すことが川の曲がりに相当すると考えるわけです。



これでは同じ路線でも、時間帯による電車の本数の違いや平日・休日ダイヤなどという人為的通俗的な理由によって、線路を伝わる気の質が全く違ってくることになります。

想定される「気」とは1種のエネルギー様のものであると見ることができますが、電車の運行によってその質が左右されるエネルギー様のものなどあり得ず、気の性質を見誤っているか、もしくは気など存在しないということでしょう。

気とはこのように馬鹿馬鹿しい要素を多分に含むものです。





四神相応と北向き神社T
四神相応と北向き神社V



INDEX