Top一般ログ>03年07月
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更新リスト
2003/07/03 個と名
2003/07/07 笹に願いを
2003/07/11 迷惑メール
2003/07/21 顔文字
2003/07/22 左右対称の不思議
2003/07/30 陰摩羅鬼の瑕
Title: 個と名
Genre: 今日の一言
Date: 2003/07/03
Option:

 個について語ろう。

 個とは呪いだ。
 認識的定義と言い換えても良いだろう。具体的に名詞として認識できるものを一つの個と認識し、名前をつけるという行為によって人はそれを一つのものとして認識する。名前をつけられるものは組み込まれた体系の一つの完成形ごとであり、それを認識するのはあまねく人間である。

 人はいかにして自らとそれ以外を区別するのだろうか?
 人はどこまで人なのだろう。自分はどこまで自分なのだろう。この皮膚の表面までだろうか。髪の毛までだろうか。髪の毛までなら爪も等しいといえる、自分である。ならば切り取った爪は自分なのだろうか。接していなければ自分ではないのだろうか。

 ――その問いについても、答えが存在するのは同じ場所だ。

 この世に100%同じ構成のリンゴは二つとして存在しない。しかし、人はリンゴをリンゴとして定義的に名前をつけている。そこに存在するのは何か。単純な事だ。それは経験的に集められた概念なのである。赤い丸い。

 概念が名前を形成し、そして名前は概念を束縛する。

 名前が概念を束縛する。それはつまり、四角いリンゴがあったとして、それは本当にリンゴなのかと問われれば、人は悩むということなのである。他の動物にはそういうことはない。他の動物にとってそれは四角い植物でしかないのだから。

 明らかにリンゴではなくとも、それが科学的に社会的に学界的にリンゴなのだ、といわれれば、次から人はそれをリンゴと認識するだろう。説明するだろう。つまり概念の幅が広がるわけだ。





 そう。







 猫耳だって人間なのである。



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Title: 笹に願いを
Genre: 今日の一言
Date: 2003/07/07
Option:

 七夕って、アルファベットだと棚ボタみたいですね。
 こんばんは咲村です。

 えー、何といいますか、纏め更新が裏目に出て、今願い事を書いたところで、後の祭りだという…(現在7月9日)。

 とりあえず、今年の願い事を書きましょう。

 なお、一昨年の願いごとは…

  「世界一長い笹になってください」


 ……。



 ちなみに、去年の願い事は…

 「黄金の節くれからかぐや姫に負けないくらい可愛くて元気な赤ん坊を産んでください。頑張って僕が育てます、そしてその時から人生が花開いて、何やってもお金が懐に入り行く行くは長者になり、成長した女の子は五人の言い寄る男に無茶な要求をして求婚を拒みます、しかしその動機を知っていた僕は、あわよくばそのままあああ」


 如実にアホでした。








 というわけで今年の願い事です。

 「後生ですから去年の願い事を叶えてください



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Title: 迷惑メール
Genre: 今日の一言
Date: 2003/07/11
Option:

 迷惑メールってあるじゃないですか。

 僕はJ-Phone使いなのですが、今までは迷惑メールの件数が週に一件だったのが、最近はとみに増えて一日辺り4〜5件くらい送られてきます。

 「20代の♀で〜す。最近我慢できなくて…(http://〜〜)」

 みたいなうっかり遅刻して即席の言い訳を考えた小学生もびっくりな極めてうそ臭い文面のメールがたくさん届いていた日には、ささやかなメールごときで喜んでいた僕を地獄に叩き落そうという陰謀が背後にあるのではないかと勘ぐりたくなりますなまったく。

 他にも

 「完全無料、即エッチも可能!可愛い子ばかりです」


 日本国民を舐めるなといいたい。

 あのな坊や社会心理学において良い事ばかり言う一面呈示は、情報に対して飢餓状態の人間に対してのみ有効なのだよ一日5件もの迷惑メールを受取っている手練にはな1円単位のバーゲンチラシを見抜く主婦並みの選別眼があるんだよ。そういう相手には両面呈示という良い部分と悪い部分をさらけ出したメールのほうが効果的なんだよ

 どうせ送るならこれだ。


 「他社は1ポイントあたり平均およそ50円なのに対し、弊社はポイントを1あたり15円でご購入いただけます。エッチに持ち込めるかどうかはあなたの腕次第。サクラも勿論いますが、見抜かれたら無料にさせていただきます。女性登録者には人気度ランクが用意され、どういった子に需要があるかが即解かるシステム。誠意をもって運営させて頂いているため、破格の値段でも紹介マージンで儲けさせていただいています。――良い出会いがあることを(http://〜〜)」


 これだ。これでいけ。



 ていうかメールは送らんでくれ。文面チェックしてダメ出ししたくなるから僕が。



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Title: 顔文字
Genre: 今日の一言
Date: 2003/07/21
Option:

 ↓海外の顔文字ですが認識できるでしょうか。左を天、右を地としてみてください。
 :-)  にっこり
 :-P 舌をベー
 :←これは目です。


 日本の顔文字
 (・∀・)

 横文字文化であるにもかかわらず「縦にしないと認識しづらい顔文字」
 縦文字文化であるにもかかわらず「横にしたときにしか読めない顔文字」

 意外と興味深いものですね。

 多分これは偶然ではなく、横文字文化の場合文字は流れ的に→→→→と読むことが専用であるため、↓向き、つまり、(・∀・)これらの文字を同時に↓に向かって読むパターンは想定外だったのではないか、と考えてみたりします。多分研究している人は少ないと思うので誰かやってくれませんか。



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Title: 左右対称の不思議
Genre: 今日の一言
Date: 2003/07/22
Option:

 多くの生き物はどうして左右対称なのですか。

 生物が左右対称である理由を問うあたり、人間とはいかに自分を中心に考える生き物であるか、ということが強く感じられてとても面白い。

 ここで問わねばならぬのは、何故左右対称ではない生物がいるのか、だ。

 もし左右対称ではない生物がいたとして、どうしてその生物は左右対称ではないのだろう。
 答えは初等数学よりも簡単だ。左右が非対称である必要があったからか、たまたまだ。

 考えを戻す。

 何故多くの生き物は左右対称か。それは左右非対称である必要がなかったからだ。必要があれば左右非対称になりうる。──たとえば人間の内臓器官をみても、心臓は片方にあり、左右対称ではないのがわかるだろう。これは必要があって非対称を維持しているのだ。

 上下左右前後の概念は地球上の生き物だからこそ持ちうる。

 重力のない宇宙には上下の概念がないために、宇宙にもし生物が存在するなら筒状の生き物に進化することだろう。上下がないからだ。筒状の生物は、どちらかの端を前にして『進行』する。何故そうなるかというと、それは、生物だからだ。

 生物はエネルギーを摂取するために『食べる』ことになる。ゆえに、食べるための『口』と『排泄のための器官』が絶対に必要であり、効率の良い配置は前に口を置き、後ろに排泄期間を用意して前進することなのである。

 宇宙とはいかないまでも、重力が浮力と打ち消しあう海ではそれに近い生物は必然的に存在することになる。──そう、魚だ。もちろん、海にも重力はあるので魚にも上下はあるが、その区別は陸上の生物と比べてさほど顕著ではない。

 エネルギー摂取に口などを使わないものならば、筒状である必要すらない。上下左右はおろか、前後の区別すら存在しないことになるのだ。

 それは球体となる。

 生物でなくても良い。自力で動かないのだから生物に定義することも必要あるまい。

 それは星なのである。



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Title: 陰摩羅鬼の瑕
Genre: 今日の一言
Date: 2003/07/30
Option:

 『 陰摩羅鬼の瑕 』を昨日買って今日読みました(日記の日付には目をつぶること)。

 ところで京極夏彦氏の小説はその分厚さから読み終えることが一つの偉業のような感じで語られたりもしますがそんなことは全然ないと思います。一日一ページでも読めばおよそ二年少しで読めてしまいますし。

 一日一時間割くことができれば、速読の人なら一日二日、遅くても二週間あれば読めましょう。未読の方は是非ゆっくりと読まれることをお勧めします。

 さて。

 『陰摩羅鬼の瑕』の感想ですが、今回は舞台が屋敷ということを本屋の裏表紙で見かけたとたん、いきなり躊躇してしまいました。京極夏彦の扱う『事件小説』は、舞台が広いほど最終的な収束のカタルシスがあるわけですが、舞台が狭いと効果は半減だからです。

 というわけで結論から申しますと、個人的には凶骨の夢と同じくらいの面白さでした。

 薀蓄話も、死生観の確立した人にとってはハァとかヘェで済み、してない人にはホゥという感想を抱きそうな感じだった気がします。妖怪小説としても深すぎて、好事家はともかく初見の人には意味のわかりづらいものになっていたでしょうし、儒教関係のお話は仕組みその他ではなくもちっと概念的なものが出てこればなぁという感じでした。

 肝心の事件においても、軒並みわかり易い伏線ばかりというのは戴けない。妖怪小説で事件を扱う小説だとはいえ、もう少し頁を割いて複雑にしても良かった気がしました。また状況描写についても、後半の雨が降ってくるシーンくらいしか見所がなかったような。


 一言で言うと、素数みたいな小説というか、一行か749頁以外には割り切れない小説。この発想とページ数の最小公倍数はこの作者しか描き出せないものなので、それはそれで良かったとは思います。



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