>>vol.16

1998. 3.30(Mon.) 「ハワイ・アン・シエル」で、念願のハワイに行けることになりました。行きの飛行機の中ではたぶん寝てたと思います。朝の7時半に、ハワイに
着きました。着いてすぐ、マウイ島へ。マウイ島は僕の描いていたハワイとはぜんぜん違いました。「熱海のようだ」とみんな言ってましたけど、
確かにすごい田舎。天気もそんなによくなかったし。海沿いにあったうさんくさいシーフード料理屋で食事をしました。
1998. 3.31(Tue.) 「ハワイ・アン・シエル」ウエルカムパーティー。写真、いっぱい撮ったね。会場は海の見えるところを想像していたんだけど、ちょっと寂しいとこ
ろでしたね。そのあと、みんなで鉄砲を撃ちに行きました。すごい怖いの、鉄砲って。すごい音がするから「当たったら死ぬでしょう」って思いま
した。僕はあまり腕がよくないみたいで、的をちょっとずれていましたね。僕が人の心臓を狙うと、きっとおなかに当たるでしょう。優しいのかな、
僕は。そのあとは、次の日の撮影が早かったので、飯食ってとっとと寝ました。
1998. 4. 1(Wed.) この日の集合時間が朝3時。ハワイの富士山みたいなところがあるんですよ。その雲海をバックに日の出のシーンを撮影しようという、すごい
企画。そういう雲海は朝がいいらしいんですよ。だからしかたなくそんな富士山のてっぺんみたいなところに早朝に行きました。めちゃくちゃ寒
い思いしましたね。ハワイに行くもんやから、あったかい服装なんか持ってなく、めちゃめちゃ寒かったですよ、マジで。毛布とかで、みんな僕を
抱きしめてくれました。だけど撮影しているときは薄着。シャツ1枚だから、めちゃくちゃ寒いんやけど寒くないふりして。「心頭滅却すれば火も
また涼し」と言うじゃないですか。その逆に気分を切り替えて、「俺はあったかいんだ」という気分で撮影、「はい、OK」と言われた瞬間に凍える
少年になりましたね、その日は。
そのあと海の中をスーツ着たままで撮影。それが今回、僕がハワイの海で泳いだ記憶ですね。泳いだというか、スーツ着たままつかっただけ
だけど。天気はあまりよくなかったですね。常夏とはいいながらも、雨の多い時期だったみたい。腰ぐらいの浅いところで座りながら海の中入っ
て、膝ついていたけど、波をザバーンと浴びると、引きの力がすごい強いの。すごい海に引き戻されてグーッて倒されそうになる。なんも知らず
にちょっと泳いでいったら、たぶんすごい勢いで引き戻される。浅くてもおぼれるというのは、たぶんこれやろなと。そういうのを経験しました。
1998. 4. 2(Thu.) フェアウェルパーティーでみんなとジャンケン大会。僕は衣装をプレゼント。その服は僕がデビュー当時にすごく気に入っていて、何回も撮影や
ライブで着たりしてかなり伸びちゃっていたんですけど、こういうよく着た衣装のほうが喜んでもらえるかなと思って、悩んだすえにあげることに
しました。気に入った衣装は捨てられへんね。もう着ないやろうと思っても。
1998. 4. 3(Fri.) マウイ島に別れを告げホノルルへ。ホノルルは前も行ったことがあって結構好きだったんですけど、これもやっぱり天気があまりよくなくて、少し
前回とイメージが違って寂しかったですね。やっぱりハワイは暑くないと。僕、暑いの好きじゃないんですけど、ハワイの暑さは許せるというか、
そうじゃないと困るという感じですね。やっぱり天気もよくないから湿度も高くて、ちょっとイメージが違っていました。僕はメンバーに「ハワイはい
いよ」と言っていたのにちょっと「アレ!?」という感じで、申し訳ないなと思ったぐらいです。いろいろなところを買物に回って、夜は釣りに行きま
した。俺とkenちゃん、ユッキーで船に乗って。船に乗るときも何かうさんくさい外国人が何人も乗っていて、そのままどこか連れて行かれるんち
ゃうかなと思いながら船に乗ったんですけど。ホノルルの夜景を見ながら釣りができるんですよね。そんな中でkenちゃんは、そこの船長さんみ
たいな人が船の中にギターを持っていて、「俺はベーシストだ。おまえらロックンローラーか」という感じで。ギターなんだけどベーシストだという
おっさんに弾いてもらうとやっぱりルート弾きしてて、ベーシストなの。4弦しか使わない。「おまえギタリストやったらギター弾いてみい」とkenち
ゃんにギター渡して、ちょっとしたロックンロールパーティーになりました。外人がノリノリにのってておもしろかったです。
1998. 4. 5(Sun.) もうハワイをたつ日になってしまったんですけど、こうやって見ると長い間行ったわりには何も覚えていないなという感じです。やっぱり天気が悪
いというのはよくないです。今度行ったら晴れてるといいな。次は海に入りたいです。さよなら。
1998. 4.11(Sat.) ヴォーカル・レコーディング。「花葬」の歌入れをしました。
1998. 4.12(Sun.)〜 またまた仕事仕事仕事仕事仕事。
1998. 4.16(Thu.) ヴォーカルレコーディング。「HONEY」を歌いました。結構当日にいろいろ歌詞の検討に時間がかかりました。他人の意見を聞いたほうが、僕が
意図しているものの基準がわかりやすいというか。自分の中で思っている詩の「微妙に伝えたいな。でもそんなに知られたくない。」というとこ
の微妙なラインを、人の意見を聞いたりしながら調整したかったんです。当日行ってみると、自分が思っていたよりもわかりにくい方向にいって
いて。俺はこれで十分かなと思っていたんやけど、思っていたよりわかりにくくて、それをわかりやすくして、自分の基準と第三者の基準との間
ぐらいに合わせたりして、結局歌いだしたのが夜の9時です。案外そういうの珍しいですね。だいたいそれぐらい遅くなると明日にしようかとな
るんですけど、そんなわけにもいきませんでしたね。
1998. 4.17(Fri.)〜 そのままキャーッと仕事仕事仕事仕事。
   
                                          →4月22日 ビデオ『A PIECE OF REINCARNATION』リリース。
1998. 4.30(Thu.) 横須賀芸術劇場にて通しリハーサル。コンサートの最初から最後までを一応リハーサルするというのをやりました。実は「浸食」のプロモーショ
ンビデオを、そのさらに前の29日にこの横須賀芸術劇場で撮影したんでございます。このプロモーションビデオは結構よくできているんですけ
ど、実質僕達が動いていた時間というのはすごく画期的なぐらい短くて。4時間ぐらいで終わったのかな。でも普通に演奏しているシーンを撮っ
て、そのあとに僕のメイクの濃いシーンで歌を歌ってメリハリつけようと思ったんですけど、そのメイクシーンをミックスしたプロモーションビデオ
にすると、メイクしてないところの俺というのはすごいしょぼくて、インパクトがまったくなかったので、演奏シーンで頑張ったのはほとんどボツに
しました。だから顔だけですよね。白眼むいたりもしましたね。撮影が終わったあとに、「あんた狂っているよ」と梶田さんが言っていたんですけ
ど、それはうれしいような。うれしかったのかな。で、コンサートが始まるわけでございます。
1998. 5. 1(Fri.) さあ、スタート。横須賀芸術劇場は初日ということもあって、何かメニュー的にもやっぱりやってみないとわからない部分というのがあるので、か
なり初々しいライヴをしましたね。だからダラダラしたという感じかな。もう少し頑張りましょうという感じでした。
                                     
→全国ツアー“L'Arc〜en〜Ciel Tour’98 ハートに火をつけろ!”スタート。
                                             詳細@:5月1日 横須賀芸術劇場/3日 京都会館第一ホール
1998. 5. 5(Tue.) 神戸国際会館ハーバーランドプラザ  徐々に元のペースにコンサートの流れがなってきたかなという感じで、だんだんよくなってきている感じ
です。
                               
→詳細A:5日 神戸国際会館ハーバーランドプラザ/7日 和歌山市民会館(大ホール)
1998. 5. 7(Thu.) 和歌山市民会館  よかったですね。人があんまり行かへんとこやからかな。案外そういうところのノリがいいのかなって思いましたね。
1998. 5. 8(Fri.) kenちゃんのカゼがうつったのか、僕は彦根で寝込んでいました。移動の途中、大阪で注射2本ぐらい打たれました。それもお尻に。お尻に打
たれるというのはすごく怖いです。それで彦根に着いて、ビデオ屋さんに行き、3本くらい借りて、とっとと帰りました。駅前でチャンポン食ったぐ
らいですね。ビデオは「シャイニング」。昔「シャイニング」って映画があったんですけど、原作者のスティーブン・キングが自らあの映画は納得い
かんと言って、本人が撮り直した「シャイニング」があって、すごい原作に忠実な感じのやつです。前編後編に分かれて、3時間ぐらいでした。
それと「屋根裏の散歩者」っていう日本映画を借りて5時間弱コースでみました。
1998. 5. 9(Sat.) 彦根市民会館  カゼひいているんですけど、のどには影響ないので、気力さえあればライヴの2時間はなんとかこなせるかなという感じで、彦
根も案外よかったと思います。やっぱり人があまり行かないところというのはいいんじゃないでしょうか。
   
→詳細B:9日 彦根市民会館/12日 長野県県民文化会館/14日 富山オーバードホール/15日 金沢市観光会館/
         19日 新潟県民会館/21日 姫路市文化センター/24日 倉敷市民会館/26日 香川県県民ホール/30日 市川市文化会館 
1998. 5.13(Wed.) ねこぢるさんのニュースを聞きました。夕方僕のところにファクスもらって。手紙とかをやり取りするぐらいの関係だったんですけど、以前ジャケッ
トの絵を書いてもらっていながら、リリースできなかったので、いつか恩返ししたいなと思っていたんですけど、それがままならずの間に死んで
しまって、おばあちゃんのときと一緒というか。おばあちゃんにもいつか恩返ししようと思っているうちに、恩返しできない人になってしまって、そ
んなこっちゃあかんなと思って。まさかそんな人が亡くなるなんてね。やっぱり人間というのはそういうのの繰り返しなのかな。だから恩返しっ
てリアルタイムでやっておくべきだなと改めて思いました。
1998. 5.14(Thu.)〜 ずっとカゼです。だからうろうろすることなく部屋で寝てました。
1998. 6. 1(Mon.) 長崎前のり。この頃からやっと遊べるようになってきました。長崎はチャンポンを楽しみにして行ったんですけど、あまりうまくなかったですね。
皿うどんのほうがおいしかった。皿うどんはヒットでした。
                                
→詳細C:6月2日 長崎市公会堂/4日 熊本市民会館/5日 鹿児島県文化センター
1998. 6. 3(Wed.) 移動。熊本。博多には行くことあるけど熊本って案外行くことがないですね。熊本のおいしいラーメン屋があって、それを楽しみにしていたんだ
けど、そのお店結構夜中から聞いてラフに営業してはるから、今日休みかもしれへんなと思って、でもせっかくやから行くだけ行ってみようって
行ったら開いているの。ヤッターって、みんなでラーメン食べて。前食ったときほどの感動はなかったけど、そこの餃子がすごくおいしくてね。お
いしかったね。以上。
1998. 6. 5(Fri.) 鹿児島県文化センター  ライヴ終わって花火をやりました。花火で撃ちあい。その頃メンバー内で花火がはやっていたんですけど、このとき初
めて僕は参加して、かなり危険な遊びをしていたんだなということが発覚しましたね。人に向けたりするのはよくないなと思ってたんですけど、
俺が発射したやつがイベンターさんの背中に。ちっちゃい火の粉がスーツの背中にチカーッと光ってて、やばいと思ったけど黙ってました。その
イベンターさんの人は昔CD屋さんやった人で、キン肉マンみたいでおもしろい人ですが、黙っていました。以上。
1998. 6. 7(Mon.)〜8(Thu.) 東京戻っておまけビデオナレーション撮り。「HONEY」のプロモーションビデオとNTTのCMの新しいバージョンの撮影。「HONEY」は、あのセット
すごい暑いんですよね。密室で照明たいてて、中で運動しているもんやからすごい暑くて、気分悪くなりましたね。
1998. 6.10(Wed.) 「花葬」のプロモーションビデオ撮り。「花葬」は狂ってましたね。夜の10時ぐらいから仕事が始まった。プロモーションビデオ撮影というのは、
だいたい何時間もかかるんですよね。丸1日以上。2日かかる場合もありますけど、だいたい時間がかかるんですけど、この日は夜10時入り
という時点で狂ってますよね。確実に朝。予定が朝というのが狂っていますね。だいたいこういうのは押しますから、その時点で僕は昼だなと
思っていました。で、「花葬」のときに、僕は生まれて初めてまゆげを剃りました。「浸食」のときはまゆげをファンデーションで塗りつぶしたんで
すけど。「花葬」のときは全剃り。剃りたい、剃りたい、剃りたいという病気が僕の中で渦巻きまして、剃ってしまいました。慣れると案外いいも
のですね。そのあとライブとか眉毛なしでやったりしたんですけど、写真とか見てても眉毛がないほうがかっこよかったりしてね。意外といいも
のだなと思ったりしました。撮影は思った通り昼ぐらいに終わりました。
1998. 6.13(Sat.) 山形へ移動。この日映画でも見に行こうかといって、何がやっているのと確認したところ、「ディープインパクト」と「ジャッカル」というのが先行
上映でやってるとのこと。先行上映と言いつつ、実は東京と一緒なんじゃないかと疑ったんだけど、東京ではまだやっていなかった。ほんまに
先行で、お客さんもそんなにいなくて。映画館もすごいところでね。かわいらしい。客席が10席ぐらい。それは言い過ぎやけど。6畳ぐらいの部
屋の中という感じのすごい狭いところでね。こんな映画館もあるんやというところで「ディープインパクト」見たんです。CMとかで前々から見てて
、前から見たいなと思ってました。「ディープインパクト」は惑星が落ちてくるまでの間の人間ドラマがちょっと長い気がしたけど、案外よかったで
す。泣きませんでしたけど、ホロッときましてね。kenちゃんは泣いていました。映画見たあと食事会。今回のツアーに関わっている人も多いけ
ど、なかなか交流の場がないので、ここでみんなと食事しました。自己紹介したりして初々しい姿でみんなで楽しんだわけですね。以上。
                   
→詳細D:12日 福島県文化センター/14日 山形県県民会館/16日 秋田県民会館/17日 岩手県民会館
1998. 6.19(Fri.) 群馬県民会館  コンサート中、電源が落ちました。これから盛り上がるぞというところで暗いんですよ、照明が。おかしいな、こんな暗かったっ
けと。音は出るんですけど、こんな暗かったっけなあと思ったら、どうも電源が落ちてて。30分ぐらい中断しました。おわびに1曲サービスしまし
た。以上。
                                                
→詳細E:19日 群馬県民会館/22日 宇都宮市文化会館
1998. 6.23(Tue.) 旭川へ移動。いつもゲーセンばかり行っているんですけど。とても健康的でしょう。お酒飲みに行かへんから。ゲームセンター行ったらシューテ
ィングバトルゲームがあったんです。相手の胸とか撃ったらブルブルとなって、コンピューターでそれが全部表示されてて、あとで結果がわかる
の。誰に撃たれたとか誰を撃ったとか、君は何点とか。それをやって大暴れでしたね。走り回って。前からそれをやりたかったんやけど、だいた
いそういうのがあるとこ行くときって人数が少ないと恥ずかしいんですよね。いつか団体で行けたらなと思っていたんですけど、その夢がかなっ
て、メンバー&スタッフ貸切り状態で、5対5ぐらいで戦いました。戦って、ヒーヒー言いましたね。みんなですごい汗かいて。おもしろかったです
ね。
       
→詳細F:24日 旭川市民文化会館/25日 帯広市民文化ホール/27日 釧路市民文化会館/29日 アクトシティ浜松(大ホール)
1998. 6.26(Fri.) 移動日  釧路のタッコブ湖という湖でバーベキュー。前々から北海道の空き日とかにバーベキューをやろうとkenちゃんが言い出したらしいん
ですけど。当日、当の本人はテニスに行って来ず、何か不思議な状態。ノリノリの人間は一人もいなかった。大勢で行くはずやったのに小人数
になってしまって、食料とかすごい余ってしまいました。日暮れまでに少し時間があったのでレンタル自転車で1時間弱ぐらいのタッコブ湖1周
できるコースに行ってきました。それはすごいよかったです。途中道路に出るといまいちなんですけど、それでもやっぱり北海道の眺めが広が
っていて。湿地帯の中を木でできた橋が迷路のようにずっとあって。そこを自転車で走るんだけど、霧とかがあってすごい幻想的でした。俺はこ
のままあの世に行くんかなというぐらい。三途の川を渡っているみたいな感じで、すごい気持ちよかった。その後国道にでて走っていると、キタ
キツネが現れて、チョロチョロって土手の方に降りていったんです。そーっと近づいて触れる位までそばにいったんだけど、昔キタキツネには菌
がついてるというのを聞いたことがあったので噛まれたりして、えらい病気になったらいけないと思ってそれ以上近づきませんでした。でもその
後その親らしいキタキツネが現れたんで肉をハシ渡しであげたりしました。
1998. 6.28(Sun.) 「HEY!HEY!HEY!」収録。
1998. 6.30(Tue.) 「うたばん」、「CDTV」を撮っています。これで6月も終わりです。
  明日からは7月。またあの夏がやってくるんですね、ベイビー。といっても実は今日は7月29日です。あさってから撮影を兼ねてニューヨークをブラブラしに行きます。日
本のみなさんにはしばらくさようなら。また今度ね。