>>vol.2

1995. 3.11(Sat.) 気が付けばまた1ヶ月近く日記を書いていない。しかし、今思い返して日記を書く時間が惜しいので後回しにする。
1995. 3.14(Tue.) ニコチンとカフェインと苦悩と鉛筆…。太陽が昇っても僕は夜にいて、ニコチンとカフェインと苦悩と鉛筆と共に、画用紙を見つめ続けている。
終わらなければ終わらない、終わらなければ終わらない…。
1995. 3.20(Mon.) 「and she said」「Brilliant Years」and「Vivid Colors」の歌入れを終え、残り7曲の作詞にとりかかる。逃げ出したい、逃げ出したい衝動に駆られる。
1995. 3.26(Sun.) 「and she said」などのビデオ撮りを終えたのはいいものの、ますます作詞の時間がなくなっていく。
1995. 3.27(Mon.) 暗い、暗い、暗い…。
1995. 3.28(Tue.) 辛い、辛い、辛い…。
1995. 3.30(Thu.) 苦しい、苦しい、苦しい…。
1995. 4. 5(Wed.) 以前までの風景の良かったこの部屋も、窓の向こうの家の建て直しですっかり悪くなってしまい、先々月、合宿で使ったリゾートスタジオへ一人で
やってきた。これで家事を気にせず作詞に集中できそうだ。残り5曲。
1995. 4. 7(Fri.) 窓からは富士山が見えている。sakura原案の曲にとりかかる。僕があたためていたイメージとsakuraのイメージが違うらしく、話し合いの結果僕が
折れたので、そのイメージを自分のものにするのに時間がかかる。
1995. 4.10(Mon.) リゾートスタジオだというのにここへ来てから一歩も外に出ていない。富士山も見飽きてきたので湖の方へ散歩に出かけた。ロープウェイがあったので
久しぶりに乗ったはいいが、平日のせいか、ガイドさんとふたりっきりで気まずい雰囲気で山頂へ行く。山頂は山頂でカップルが5組ほどいてこれまた
気まずい。30分ほど詞のことを考えながらボーッとして、帰りのロープウェイに乗り込むと、4組のカップルが乗り込んでいて、これまた気まずい。密室
の5分間…。1時から昼飯だから残り3曲の作詞に集中したのだった。
1995. 4.13(Thu.) 東京へ帰って歌入れを始める。本日は「ガラス玉」という曲の歌入れでした。
1995. 4.20(Thu.) 6曲の歌入れを終え、残り4日間で最後の2曲の詞を書かなければいけない。
1995. 4.21(Fri.) 逃げ出したい。
1995. 4.22(Sat.) カフェイン、ニコチン、カフェイン、ニコチン、カフェイン…。
1995. 4.23(Sun,) 苦しい、苦しい。僕は一人だ、僕は一人だ。助けてくれ、助けてくれ。気が狂いそうだ。
1995. 4.24(Mon.) 残り1曲。頭が熱い、頭が熱い。ストレスがたまりたまる。今回のレコーディングで見つけたストレス解消法はものを投げつけることだ。何回も空のタバコ
ケースを壁に投げつけると少し楽になる。それともう一つは、いらない紙切れをハサミで切りまくる…。自分でも自分が怖い。頭が熱い、頭が熱い。
はげる、はげる。このままだと僕は、はげ頭になってしまう。
1995. 4.25(Tue.) 歌入れが終わって残り1曲の歌詞を書く。できたものを何度も読み返し、完成度を高めていく。気が狂う、気が狂う。これは腕立て伏せを50回すると
決めて、最後の1の辛さに似ている。
1995. 4.26(Wed.) 最後の歌入れ。全てが終わった。もう何も怖くない。「Cureless」の歌入れを終え、最後の最後のコーラスどり。tetsuちゃん、kenちゃん、sakuraのコー
ラスデビューです。曲が長いのでみんな死にそうになって歌いましたが、ライブではファンの人達が歌ってくれることでしょう。タイトルは「静かな海で」。
1995. 5. 8(Mon.) できた。全ての作業を終え、『Heavenly』というステキなアルバムができました。CDになるのは楽しみだけど、もうレコーディングはイヤなのだ。
1995. 5.20(Sat.) 最後の、ライブのリハーサルの日です。レコーディングが終わってから、ずっとインタビューと撮影でした(かなり日記を書くのが面倒くさくなっている)。
なんとか演奏のカンを取り戻し、明日は熊谷VOGUEでのライブです。
                                   
→1995. 5.21 「and she said」(ビデオシングル)発売日。
                                      ツアー「in CLUB'95」スタート。1日目熊谷VOGUE公演。