hyde's Diary vol.31

2001.12. 4(Tue.)	このころから「SHALLOW　SLEEP」を作りだしてますね。アルバム的にあと１曲、なんか明るめの曲が欲しいなあと思って。で、ちょうどシングルの話もあったんで、「それシングルにするかな」みたいな感じで曲作り始めたの。でもそれが完パケが２１日とか２２日のマスタリングまでに終わらせなければいけなかったから「どうなるのかな？」と思いながら曲作ったね。たぶんできなかったら、アルバムの中の別の曲がシングルになってたね。
2001.12. 6(Thu.)	この日は久しぶりにキャンペーンで北海道に行きましたねえ。１年ちょっとぶりぐらいかなあ。何したわけでもなく、普通にラジオとかやって。ひとりしゃべりがね、相変わらず好きじゃなくて。だって“ひとりで”って不自然じゃん。世の中で生活しててもさ、質問があって答えるっていうのは普通だけど、ひとりで今までのことをしゃべるって不自然じゃん。慣れないですね。北海道に行くといつも同じ居酒屋に行くんだけど、そこで今回『男山』っていう日本酒を飲んで。これがうまくてねえ、ついつい飲んじゃいましたね。ほんで、いろんなとこで「うまいうまい」っつってたら、ファンの子が送ってきてくれたりして（笑）。飲んでますねえ。
2001.12.11(Tue.)	福岡キャンペーンだね。福岡は日帰りみたいなもんで、朝行って、夜には大阪でしたね。寂しかったね。ラーメン食べたかったな……。でも福岡にはずーっと昔からイベンターやってる福田さんが相変わらずいて。その人、キン肉マンみたいな人なの。昔、「頼むから“肉” って書かしてくれ」つって落書きしたことありますよ。ちょっと機嫌悪かったけど。で、この日の夜に大阪に行きました。東京まで来てくれたりしてるDJの庄司悟さんっていう人がいるんですけど、庄司さんのホーム・グラウンドに行ってお米をもらいました。なんかお米もらう約束してたので覚えててくれたみたいで。でも逆に俺が覚えてなくて「なんでこんなんくれんだろう？」って。その代わり俺が何かあげるよって言ったらしいんだけど、それも忘れてて（笑）。しかも米もらったのに、知らない間に食ってて、どれがうまかったのかよくわかんない。だから「おいしかったよ」とも言いようがないんだよね。
2001.12.12(Wed.)	大阪から戻り『フライング・ラルク・アタック』収録。ここすんごい過密スケジュール。新幹線で俺は詞のチェックをしながら東京に帰ってラジオに行って。で、夜中の１２時ぐらいからスタジオ入って、「SHALLOW　SLEEP」の英詞の確認をしたのかな。言いまわしがヘンじゃないかとか、メロディとしてその英語が成り立ってるかとか。ま、この辺はちょっと泣きそうだったね。「こんな状態でロンドン行っていいのか？」みたいな。今まで日本できっちり作ってからロンドン行ってたから。で、スタジオ終わってから、そのままロンドンに向かった。この流れは素晴らしかったね。もう飛行機は爆睡でした。でもさ、よくこんな中で作ったと思わない？「SHALLOW　SLEEP」。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　→ソロワークス第２弾シングル『Angel's　tale』発売日。
2001.12.13(Thu.)～12.22(Sat.)	ロンドンでレコーディング。けっこう街はキレイでしたよ。やっぱクリスマスが根づいてるからね。スタジオも電飾つけたりして。ロンドンは寒かったね。すごい寒くて、ウニがうまいの。刺し身がね。ここの北海道キャンペーンで確認したけどロンドンも北海道波なんスよ。同じぐらいうまい。そうそう、ロンドン行って何食うべきかって、北京ダックかな。北京ダックは、もう日本のとはくらべもんになんないくらい安くて、ファーストフード感覚。だから中華料理屋さん行くと、とりあえず「いつもの北京ダック」って。でも毎回全部食えなくって。少ない人数で行くとあまっちゃうんだよ。一応ハーフでたのんでんだけど、ほかの料理食えなくなっちゃうから「北京ダックもういらねえや」みたいな。残しちゃう（笑）。仕事の方は、「SHALLOW　SLEEP」のイングリッシュ・アンサンブルと、普通のバージョンと。で、英語と日本語と全部で４パターンそれぞれ歌って。何とかクリスマスに入るまでにマスタリングを終えなければって。向こうからするとクリスマスは日本で言う正月みたいなもんで、もう完全に停止しちゃう。それまでに終わんないとヤバかったんだよね。それもあって体調壊しちゃいけないとか気をつけてたね。体調壊したら終わるからね。なのにホテルがめちゃめちゃ寒くて。いつもと違う初めてのとこに泊まったんだけど、ホテル自体はすごくいいのに、すんごい寒くて。なんか（階が）高いほうにいるからかどうも暖房が届かないみたいで、風邪ひきそうだったね。でも精神力で乗りきりました。部屋帰るととりあえず風呂場を満タンにして加湿して。ホテルの人に何回も言ったんだけど、わかってくんないんだよね。でも眺めはよかったなあ、ハイドパークが見えて。
2001.12.23(Sun.)～2002. 1. 6(Sun.)	日本に帰ってきました。あ！そのころから俺、風邪ひいたんだ。でも正月明けのセッションから歌入れが５曲あったんで、その英詞をLyn neちゃんに渡さないといけなかったから、風邪ひいてツライながらクリスマスも詞を書いてましたね。なんとか正月をリラックスして過ごしたいなと思って、ちょっと巻いて仕事してて。だからLynneちゃんは驚いてたね。「えらいペースですねえ。ついていけません」みたいな（笑）。もう「意地でも正月休んでやる！」と思ってやってたよ。巻きで巻きでやってて……たしか詞は２日に１本ぐらいは送れてたかな。だから正月も返上で仕事して、なんとかね……７日ぐらいにはもう自分の仕事がなくなったの。
2002. 1. 7(Mon.)	ここでオフがとれました。今までの１年の中で、初めて自分のやることが「もう精一杯やった」ってとこになって。以前から鎌倉に行きたかったのね、知り合いがいて。去年夏ぐらいから「行きたい行きたい」っつってたんだけど、結局後回しになっていたので、ここで「じゃ、行ってみようか」って。ま、正月だし初詣がてら。鎌倉は……俺はもっと古都をイメージしてたんだけど、行ったところはいまいち俺の理想とは違ってたね。もっとリトル京都を思ってたんだけど。そうそう、破魔矢とかあんのね。知ってる？俺、“破魔矢”って『鬼武者』だけだと思ってた（笑）。だって“破魔矢”だよ？すごいゲームっぽくない？ヤンキーっぽいし。俺はてっきりゲームで考えたアイテムだと思ってた。で、破魔矢売ってたからさ、思わず買おうかと思ったけど、買わなかったね。いっぱい売ってんだね、ああいうグッズが。初詣っつってもそんなメジャーなとこ行かないから、あんなにすごいとは思わなかった。
2002. 1. 8(Tue.)～ 1.12(Sat.)	たぶん……英語の歌を覚えてたんだと思う。練習っていうかな。何っ回も聞いて。も～、一字一句聞いてニュアンスを感じ取るっていうか。ロンドン行ってからのスケジュールがヘビーなのを知ってたから、向こう行ってラクになるようにちょっとここで予習した感じ。向こう行ったら、とりあえず１日歌って修正して、１日歌って修正してみたいな感じだったから。ラルクでもありえないぐらいハード。でもラルクほど張り叫ぶ歌じゃないから、ノド的にはまあなんとか乗り越えたけど、でも予習してなくてロケンローラーでイチかバチかとかいう感じで行ってたら、ちょっとやばかったね。
2002. 1.15(Tue.)～ 1.31(Thu.)	ロンドンへ。今回のロンドンはけっこう暖かくって。この時点でウニがもう終わってた。暖かい海流になっちゃうとダメみたい。だからひとつ楽しみが減っちゃったんだよね。でもひとつオススメなのが、いつも行く日本料理屋さんのフォアグラの照焼き。日本人だときっと出ない発想だと思う、フォアグラの照焼きって。それをトーストに乗せて食べるの。それね「ちょっと一回食ってみ！」ぐらいの、ほんっとにうまいの。で、あんまりうまいから「この照焼きソースに何かあるんだろう」って言って。店のオッサンが向こう向いてる隙に、俺、横の照焼きのソースをチョってすくって皿に取ろうと思ったんだけど、ソース触った瞬間に目が合って「すいません」って。で、みんなで舐めて味を確かめたんだけど、普通のなんでもないソースで。どうもやっぱ照焼きとフォアグラの脂とが合わさったときにうまくなるみたい。量は食えないけどね、少しの量だったらすごいおいしい。ロンドンにだれか連れてったら、まず食わせるね。まず食わせんのはそのトーストと、北京ダック。もうひとつは前回行ったイタメシ屋さんのペペロンチーノ。そこは絶対オススメ！（マネージャー：I「コーディネーターやれるぐらいロンドンは精通したんじゃないですか？」）うん、できるね。なんだかんだ言ってロンドン、街自体はけっこう小さいからね。夜になると店も限られてくるし、わかってくる。ま、今回は最後のセッションってわかってたんで、歌録りが連続するのをなるべく避けるように、前半巻いて後半遅れ気味っていうか、そういうの目指したかな。だから最初のほうはけっこう頑張って歌入れしたりして、後半は予備日を使ってボーカル的に余裕がある感じに歌っていきましたね。それで今回は、前回泊まった寒かったホテルの３階に泊まらせてもらって。あったたかったっス、やっぱり（笑）。しかも今回は、３階だから、窓開けると街路樹の電飾が見えて、その向こうにハイドパーク。すごいよかったんだけど、１階がクラブなんですよね。夜中寝るころになるとドンドンって。ドンドンはまだいいんですよ。で、たまにすごいキャッチーなリズムがあんの。頭で追っちゃうんだよね。キャッチーなのはやめてくれ（笑）。でも眠いから寝ちゃうんだけど、少し気になったかな。「部屋代えてもらおうかなあ」と思ったけど、寒くなったら意味ないし。あ、そうだ。『ロッキンオン・ジャパン』で俺、自分の誕生日言っちゃったんだよね。向こうは今までそういう流れでやってきてた雑誌じゃん。で、俺は今までそういうの黙ってきたっていう。でも普通に生活してて聞かれたら言ってたのね。そういう状況でインタビューで最初に聞かれて「この人はきっと本気だろうな」と思いながら俺は答えてたの。で、インタビューが終わって「その件はどうするか」みたいな話になって。俺的にはね、けっこう小さなことなんだけど、今まで自分のガワを作りながらも、ずっといろいろガワを壊してきたの、自分なりにこの世界で生きていく中で。もともとはすごく自分のガワを作る人間だったから。でもこの仕事してて、どんどんそれを壊してきたんだよね。壊しながらも自分のやりたいことやってきたんだけど、それだけが本当、残されたものだったね。意地張って「言わねえ」っつってたの。でもそんときに「もういいか」と思っちゃって。だってもう世の中的にはバレバレで、きっとインターネット調べたらわかって。そんな状態で、このまま無視することアリだったんだけど、ま、それでもいいかと思っちゃった。インタビュー的にはすごい些細なことなんだけど、俺的にはかなりデカい出来事で。けっこうその後も「いいのかな？いいのかな？」「それとも今はダダこねてやめるべきかな」って悩んだけど、結局ダダはこねなかった。まあ、なんだろうね……自分でもわからない。今でもわかんないね。自分のそういうのをどんどん壊してくのもアリで、ソロになってからはけっこうそれを取りもどそうとしてたのね。ラルクではどんどん要求されるから出すけど、ソロになってはそういうの要求されないから、どんどんもとの自分を取りもどそうって頑張ってたんだけど、そこでまた止まっちゃって。はたしてよかったのかどうかわかんないけど。でも、人って壊して先に進むとこってあると思うから、俺はとりあえずそのときに壊して、またゼロになった気分だね。 ……なんの話してたっけ？（マネージャー：F「誕生日があって」）そう、だからここでも誕生日言おうかなと思って。まあたぶんファンの子は全員ほとんど知ってると思うんだけど（笑）、２９日に誕生日が来て。まあ３３なんですけどね。その日はな～んかあるだろうとは思ってたけどね（笑）。「メシ食いに行きますよ、今日」ってメシ食いにホテルから下りていったらね、日本人観光客が同じホテル泊まってたの。すごい小さなホテルだし、まあバレたのね。「あ、hydeだ」っていう感じで上がってって「ま、しょうがねえか」って下りていったら、目の前に白塗りのリムジン。それに乗り込んだはいいんだけど、よく考えたら今すれ違った日本人、俺はいつもこれで移動してると思ってるかなみたいなね（笑）。で、普通のタイ料理屋さんに行って。今までいっしょにやってきたスタッフに誕生日プレゼントとかもらったりして、ちょっと幸せなひととき。で、突然、店が真っ暗になった瞬間に「あ、俺だ！」と思って。巨大なケーキが来てハッピーバースデーをみんなで歌って。ほんとデカかったなあ、ウェディングケーキみたいで。それで、「ありがとう！」って言ってケーキ食ってたら、また電気が暗くなったの。そしたらまたハッピーバースデーが聞こえて「だれだ？」と思ったら隣の席がそうで、その人たちはこんなちっちゃいケーキ（笑）。気まずかったね。向こうも気まずいかもしれない。でもその人たち帰るときに、「君、誕生日なんだろ」って握手して（笑）。あとロンドン・ダンジョン、誕生日の前の日に行ったね。１回目は５年前にロンドンにメンバーで行ったときにさんざん観光しまくってすごい感動したの。「ロンドンに行ったらここは来るべき！」みたいなとこ。今回まあ最後だし行くか、と。あらためてね、長さにちょっと驚いた。「え、まだまだあんだ？」みたいな。で、出口の売店に切り裂きジャックの地図があんの。買ったんだけど、もう帰るじゃん。前から気にはなってたんだけど「行っとけばよかった」って。ロンドンで「あ、そういえば切り裂きジャック……」と思ったの。なのに今まで行かなくて、後半でそれに気が付いて、ちょっとやり残したことができちゃった。ロンドンってけっこう昔の建物そのまま残してあるんですよね。だからひょっとしたら、切り裂きジャックが人を殺した場所もそのまま残ってるところもあるかもと思って。次ロンドンに行ったらぜひ行きたいですね。　　　　→1月27日～　映画『化粧師-kewaishi-』CMイメージソングとして、『A Drop of Colour』（アルバム『ROENTGEN』収録）がO．A．
2002. 2. 1(Fri.)	で、日本帰ってきて、誕生日の次の日がマスタリングで、その日はけっこう終日作業やってたんだけど、それ終わって、もう廃人ですね。『明日のジョー』の最終回でジョーが真っ白な灰になるんですけど、そんな感じ。燃え尽きました。
2002. 2. 7(Thu.)	「SHALLOW　SLEEP」PV撮影。久しぶりの二階さん。モロッコで昔ラルクの撮影して、そんときの監督だったんですけど、しばらく会ってなくて。で、今回お願いしようと思って。ちなみに『サウンドトラック』っていう映画の監督さん。俺ね、今回のPVに子供と老人が出てくんのは知ってたんだけど、いざ本番で当日行ってみると、そいつらゾンビみたいな格好してんのね。ボロボロの青い服着て、髪の毛も真っ白で「なんでこんな格好すんの？」と思ってて。で、そのあと『サウンドトラック』みたら「あ、そういうことか。二階さん好きなんだ」ってわかりましたね。
2002. 2.11(Mon.)	（マネージャー：F「『フライング・ラルク・アタック』収録ですね」）あー、やったねえ。なんか、人のコーナーに出て初めて「あ、こんなことやってんだ」と思ったんだよね。teっちゃんのは、そのテーマに沿った曲を選んでくるっていうヤツ。今回は開運ソング。で、俺、ジッタリンジンっつった。ジッタリンジンは曲調が景気がいいから、なんかフッと浮かんで選んだんだけど、歌詞がずっと“あなたが私にくれたもの”なんだよね。それまた景気いいなあと思ってね（笑）。偶然だったんだけど、よかったみたいな。kenちゃんのは懸賞のコーナーで、今回は『少年ジャンプ』にみんなで送ろうっていうので。ゲームキューブが欲しいなあと思って。『バイオハザード』も出るし。で、それに応募しましたね、たぶんハズレるんだろうな。ユッキーのは噂に対してね、答えるコーナー。俺がkenちゃんといちゃいちゃしながらねぶた祭りに……行かねーよ（苦笑）。ホモじゃねえんだからさ。人のコーナーはまだいいんだけどさ、俺のコーナーなんかセックスに関する子供の悩みみたいなコーナーで。すごい恥ずかしかったね、人前でそんな話すんの（笑）。あれ人が入るとあらためて思うね「自分って何やってんだろう？」って。
2002. 2.18(Mon.)	『カウントダウンTV』収録。おひさしぶりのテレビ。けっこうボロボロで、歌詞間違えまくりで大変でしたね。ひさしぶりだったんでたぶん緊張してたと思うんだけど、自分で何やってるかよくわかんなかったね。歌いながら「俺は何してんだろ？今」みたいな感じで。
2002. 2.26(Tue.)	『AX』収録。徐々に慣れてきた感じ。ここでも同じ箇所を間違えましたね。「そっと手を伸ばし」っていう歌詞があるんですけど、そこを「目を伸ばし」って言っちゃうの。『カウントダウンTV』のときもそう言ったんですけど、この日もやっぱりそう言いましたね。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　→2月27日　ソロワーク第３弾シングル『SHALLOW　SLEEP』リリース。
2002. 3. 1(Fri.)	『ミュージックステーション』。ここでも同じくその箇所を間違えるかなと思ってすごいドキドキしたんだけど、セーフでしたね。
2002. 3. 4(Mon.)	ひさしぶりの田中和子さん撮影。今日、ポラを見た感じ、カッコいいんじゃない？二枚目でもうちょっと行こうかなって。３年ぐらいイケそうだなって思いましたね（笑）。