>>vol.91

2016.12.13(Tue.) "HYDERoom presents 黑ミサ 2016 in Furano"リハーサル
富良野でね、"黑ミサ"っていうディナー ショーを毎年やってるんですけど、冬の曲をいろいろと歌うんですよ。今年はどんな曲のカバーをやろうかなって、ちょうど冬の曲を調べてたら中島美嘉ちゃんの「雪の
華」を思いついたから、"いい曲だよな、歌いたいなあ"と思ってリハーサルしてたんです。で、ひと息入れようと思ってスタジオを出て休憩スペースに行ってみたら、なんとそこにいるんですよ、美嘉ちゃんが!
すごくない?とにかくビックリして、「雪の華」を歌ってたことを言おうかと思ったら「「雪の華」歌ってくださるんですよね?」って、もう知ってて。そしたら、美嘉ちゃんが「ちょっと聴かせてください!」って言いだし
たんですよ。"なかなか度胸あるねえ(笑)"って思いながらも「わかった」って言ってスタジオに戻って、バンド メンバーに「休憩する予定だったけど、本人が来たから、ちょっとやってくれる?」って(笑)。やるほ
うもちょっとドキドキするよね、本人がガン見って(笑)。でも、美嘉ちゃんも「雪の華」が大好きで、感動して喜んでいたみたいだったからよかったな。
リハーサルのあとには、六本木の素敵なホテルで開かれた映画「バイオハザード:ザ・ファイナル」のパーティに。主演のミラ ジョヴォヴィッチに会おうと思って待ってたんだけどなかなか出てこなかったから、
逆にこっちから会いに行ったんだけど、ミラはすごく大きかった。背が高いのもあるし、骨がしっかりしているというか。太ってるわけじゃなくて、"平べったい"感じかな?!(笑)ポールSWアンダーソン監督も大
きかったですね。
実はね、結局、「バイオハザード:ザ・ファイナル」は観てないんですよ。あたかも観たかのような雰囲気で日々を過ごしてますけど(笑)。チャンスがなかったな~。飛行機でやってくれないかな?でも飛行機で
ホラーは無いよね?
でも「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」は観たな。普段、あまり映画館には行かないんだけど、「スター・ウォーズ」シリーズだけは絶対に映画館で観ると決めてて。最初の3部作(エピソードⅣ~Ⅵ)
も全部劇場で観たから、もう意地ですよね。「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」はね、これまでのシリーズのなかでいちばんリアルというか、真面目だったね。今までのスペース オペラって感じじゃ
なくて、ちょっと人間味のある感じ。僕としてはダース ベイダーの登場シーンはもうちょっと長くしてほしかったな。エンターテインメントとして、あの圧倒的なパワーをもっと観たかった。一瞬で終わっちゃった
から。
2016.12.15(Thu.)~18(Sun.) "HYDERoom presents 黑ミサ 2016 in Furano"のため、北海道 富良野へ
富良野には「森の時計」という素敵な喫茶店があって、富良野に行ったからには僕はもちろんのこと、ファンの子たちにも絶対に行きたい場所だと思うんですけど。でも、みんな、僕が来ると思ったら僕目当て
にコーヒー飲みながら何時間も待っちゃうじゃないですか。そうなると外では順番待ちのファンの子が寒空の下、"あとどれくらい待てば入れるんだろう"っていう感じになってかわいそうじゃないですか。でもお
店は「ゆっくりしてもらうのがコンセプトだから店側からは時間制限はできない」とのことだったので、今年は自主で時間制限をお願いして、"HYDEは「森の時計」には来店しません"って事前に告知して、なる
べく多くの人が楽しめるようにしました。僕は別の日に「森の時計」におじゃましました。懇意にしていたマスターは定年で辞めちゃって、今は若い子になっちゃったんですけど、その日はマスターも会いに来て
くれて。「今は、何をしてるんですか?」とか言いながら、若者のおいしいコーヒーをいっしょにいただきました。
"黑ミサ"と銘打ってからは3年目だけど、年末に富良野でライヴって意味でいえば、もっと前からやってるから、もうそれがないと年を越せないくらいの雰囲気で、忘年会を兼ねてる感じ。僕ね、冬が好きなんで
すよ。だから、富良野ではいつも冬をメインにした曲を歌うんですけど。ラルク アン シエルの「雪の足跡」とかも歌ったりして、みんなにも冬を好きになってもらう企画、みたいな感じですかね。もう吐息が聞こえ
るレベルの近さで歌ってるから、始めた頃は息をするのにも気を遣う感じだったけど、今はすっかり緊張もしなくなりましたね。なので本領発揮できる状態で、歌うことを楽しんでます。この富良野でのライヴがな
かったら、去年の"VAMPS LIVE 2016 -ACOUSTIC DAY-"もあんなにスムーズにはできなかったんじゃないかな。
2016.12.20(Tue.) L'Arc~en~Ciel"25th L'Anniversary LIVE"開催発表
早めに発表できてよかったなと。でも、2日間だけだから、たぶんファンの子たちはチケットを手にするのが大変なんだろうなって思いました。
2016.12.22(Thu.)~23(Fri.) 北海道より帰京し、「MUSIC STATION SUPER LIVE 2016」に出演
黑ミサが終わってからもずっと北海道にいて、「MUSIC STATION SUPER LIVE 2016」の前日の夕方、普通に東京に戻る予定だったんですね。その前にまずは札幌の居酒屋さんでごはんを食べようかと思って
たら、マネージャーから連絡が入って「大雪の影響で飛行機が全便欠航で、明朝もすべて予約で埋まっているようです。Mステのリハーサルに間に合うために電車で函館に行ってもらいたいので、今から札幌
駅に向かってください」って言うんですよ。僕としてはその居酒屋さんに行くのを楽しみにしてたから、リハなんて大丈夫だよって思ったんだけど、今回はラルク アン シエルとしてだけじゃなくて、小室哲哉さん
との共演もあったから。「DEPARTURES」をやるにあたって、小室さんから「最期にアドリブ入れてほしい」って言われてたから、そこはリハしないとなって。"しょうがないな"と思いつつ駅へ向かったんですけど、
そこから乗った電車が乗車率120%!駅弁どころか、座るところも立つスペースもままならない状況で、僕は車両と車両の間の連結のところに立つしかなくて。"函館まで3時間、ずっとここに立ってるのはツラい
な~"と思いつつ、進んでいけば人も減ってくるだろうって楽観視してたんですけど、電車が進むにつれ、お客さんは増える一方。衝撃的だったのは空港の近くの駅で、着いたら飛行機に乗れなかったお客さん
が数百人、ゾンビ状態で乗りこもうとしてるんですよ。もちろんドアが開いた瞬間、バーッとなだれ込んできて、さらなる超満員状態に。しかも、乗れる乗れないでお客さんがもめだして30分くらい発車できなかっ
たから、結局、函館で乗りかえるはずだった最終の新幹線にも間に合わなくなり、函館から急きょ、フェリーに乗りかえて青森へ向かうことに。途中、電車の中で「間に合わなかったら、フェリーかな?!」なんて
冗談で思ってたんだけど、それが冗談じゃなくなって青森まで大部屋で雑魚寝状態ですよ。結局、夜中の3時半に青森に着いて、ホテルで1時間くらい仮眠して青森駅から始発の新幹線に。でもね、そこからも
さらに交通マヒ状態になってて、なかなかスムーズに進まないんですよ。最終的に1時間くらい遅れたのかな?!"これはさすがにリハは間に合わないな~"ってなかば諦めてたんだけど、リハ全体が遅れてい
たらしくて、なんとかリハに間に合いました。1回だけ歌わせてもらって、小室さんに最後のアドリブも確認してもらって、「今の出いいですか?」って聞いたら「OK」って言ってくれて、"ああ、よかった~"っていろ
んな意味で思う、みたいな(笑)。ホンットにキツかった~!
そんなこんなで「MUSIC STATION SUPER LIVE 2016」には小室さんとの共演とラルク アン シエル、ふたつの流れで出演させていただいたんですけど、2回も出るとでしゃばってる感じがして、申し訳ないとい
うか恥ずかしいというか、ちょっとイヤでしたね。「DEPARTURES」の歌詞も間違っちゃったし。絶対、歌詞を間違えないようにって、スノボしながらも電車に揺られながらもずっと「DEPARTURES」を諳んじてたのに
。本番で間違ったことに僕自身は気づいてなくて、何か見失ったような記憶はあったんですけど、とにかく悔しかったな。ラルク アン シエルのほうは……さすがの安定感で(笑)。
2016.12.27(Tue.) "MAVERICK DC GROUP 35th Anniversary JACK IN THE BOX 2016"に出演
kyoさんから連絡があって「D'ERLANGERも再結成10周年を迎えるから"JACK IN THE BOX 2016"でいっしょにやってくれないか」ってお話をいただいて、「わかりました」と。でもね、蓋を開けてみたら、何やらky
oさんがステージにいなくて、kyoさんの代わりに僕が歌うっていう謎の展開になってたんですよ。なんか、ちょっと気がひけるというか、おこがましい感じがしたから「それで大丈夫なんですか?」ってkyoさんに聞
いたら、「もうD'ERLANGERを思いっきり楽しんで」って言われて。そういうことなら、ちっちゃくなって歌うのもかっこ悪いから自分がメンバーのつもりでやるしかないって気合い入れて行きました。やってみたら"や
っぱりバンドってそれぞれ、ぜんぜん違うんだな""D'ERLANGERはこういう感じなんだな"つーか、D'ERLANGERってバンドが改めてかっこいいんだってわかって、新鮮でおもしろかったですね。この感覚って、今
までなかったなって。
最後の「HONEY」は、もっていかないとと思って。でしゃばってるようでイヤなんですけど、やはり僕はそういうポジションにいるから、上げていかないと成立しないよなって思うところはありますよね。ここで僕が雰
囲気を変えないと、みたいな。性分なんですかね。
終演後は、後輩たちはもちろん、44MAGNUMとD'ERLANGER、2組の大御所も交えて忘年会。2組とも久しぶりに話す感じだったから、貴重な話を聞けるおもしろい場でしたね。やっぱり、ここは酒を飲んでおこう
!って感じで(笑)。
                                                               
→12月27日 MAVERICK DC GROUP 35th Anniversary JACK IN THE BOX 2016@日本武道館
2016.12.28(Wed.)~12.30(Fri.) 事務所にて作業
年明けに予定されていたVAMPSんおアルバム レコーディングに向けて、曲作りをしてました。トドメの曲を作ってたあたりかな。K.A.Z君が忙しかったから、ここで僕がちょっとストックを作っておかないと納得の
できるレコーディングにならないなと思って。結構、追いあげてましたね。今回のアルバムは明確なビジョンがあって、いい曲が出来てもビジョンに合った楽曲じゃないと収録しない感じだったんですよ。だから、
結構、こだわって大変でした。
2016.12.31(Sat.)~2017. 1. 6(Fri.) オフ
年末にがんばったぶん、ちょっとゆっくりしてって感じですかね。
2017. 1.10(Tue.) L'Arc~en~Ciel"25th L'Anniversary LIVE"パンフレット撮影&打ちあわせ
これが"25th L'Anniversary LIVE"に向けての実質的な1stアクションって感じでしたね。この時点では僕自身、まだぜんぜん本腰が入ってなくて、演出家さんの意見を聞いても"う~ん"って疑問がいっぱい
ありました。やっぱり、自分でメニューを把握できる状態にならないと、いまいちよくわからないというか。"それでファンに気持ちが伝わるのかな"とか"それでファンは納得するのかな"とか考えつつ、結局、メ
ンバーがどこかで本腰入れないとまとまらないだろうなと思ってましたね。
パンフレットの撮影のとき、スタッフと誕生日の話をしてたんですよ。その子が前日に誕生日を迎えたらしくて。そうしたら、撮影終了後、スタジオにサプライズでバースデーケーキが運ばれてきて。てっきり、
僕はそのスタッフのものだと思ってたんですけど、ケーキが僕のほうに向かってくるから、"え?僕?僕なの?"って(笑)。「僕、絶対にサプライズって事前に気づいちゃうんですよ」みたいな話をその子としてた
のに、今回、いざサプライズが始まったらキョトンとしちゃって。あれ、いい前振りでしたね。見事にハマった感じ(笑)。
2017. 1.22(Sun.)~ 2.15(Wed.) VAMPSレコーディング
渡米して、アメリカのマネージメント スタッフとの打ちあわせを経て、「INSIDE OF ME」から数えると4回目となるVAMPSのレコーディング。アルバム『UNDERWORLD』に向けて、最後のセッションでしたね。こ
のタイミングでは3曲持っていったんですけど、プロデューサー交えてみんなにデモ音源を聴かせたら、すごく反応がよくて。"やったぜ!"って感じで、次の日からさっそくレコーディングに入ったんだけど、とて
も効率的でいい感じだった。僕もK.A.Z君もプロデューサーも、全員がエンジン全開でフル稼働している感じ。とてもクリエイティブな空間でしたね。それでいて19時には終わるし。みんながそれぞれの役割で
常に動いていて、最後までいい感じでした。
アルバム『UNDERWORLD』は今まででいちばん洋楽っぽくてヘビーに仕上がりましたね。あえて、軽くてポップな楽曲は除外していったんで。VAMPSの楽曲って多種多彩な方向性があると思うんですけど、
アメリカでVAMPSを広めたいときにその多彩な方向性が仇になる可能性があって。"どこのシーンを狙ってるんだい?"ってなるじゃないですか。だから、今回はヘビーなフィールドに特化してみようという気持
ちで、狙いを定めたアルバムになってるかなと思いますね。
レコーディングの途中には、アメリカのスタッフが主導したミュージック クリップ収録やアーティスト写真撮影もあって。基本的に、アメリカのスタッフは陽気ですよね。ハイテンションですごく雰囲気がいい。特
に今回は向こうの手腕を見てみようと思って、ほとんど現地スタッフにお任せしました。もちろん最終的な部分では自分たちでチョイスしますけど、アメリカのスタッフが選んだ状況のなかで一回やってみて、ど
ういう形になるのかなって。結果として、見たことのない雰囲気でおもしろいテイストのものが出来たとは思うんですけど……言われるがままにやったらだめだなとも思いましたね(笑)。ポージングとか、ちょっ
と違うなって思っちゃって。次、やる機会があったら、同じスタッフでもポージングは自分でやるなって感じ(笑)。
レコーディング中の毎日は基本的に昼に集合して、まずお昼ごはんを食べに行くんですね。そして、13時くらいからスタジオに入り、夜19~20時には終わって晩ごはんを食べて飲んでっていうくり返し。それ
から各々が個人作業に入るって感じですかね。ミュージック クリップの撮影のときは日本のスタッフも来て、日本の食材を持ってきてくれたから、ホテルのキッチンでそれをスタッフが調理して、ラーメンとか
そばとかを食べました。普段は外食がほとんどだから、久しぶりの手料理でおいしかったですね。
そんなアルバム レコーディングも2月15日には終了して。こんな感じの日々だったからリラックスはしていたものの、常にギリギリまで曲のことばかり考えてたから、どこかにいつも緊張感があってね。だから
、終わったときの解放感はかなりのもので"よくやったな""みんな、ありがとう"って感じでした。これまでもそうだったけど、今回は新しい試みはいっぱいあって。いつも手段が変わっていくから、アーティストと
しておもしろい人生を歩んでいるなって思いますね。でも、たぶんもう日本での普通のレコーディングとか、できないんじゃないかな。なんか、しんどそうで。日本にせよ、アメリカにせよ、やっぱりレコーディング
って繊細な作業だから、どちらも細かいは細かいんだけど、その細かいポイントが違う気がするんですよね。例えば、日本だと楽器の音色だけでずいぶん時間かけたり、テイクを重ねたり、結構、時間がかか
るけど、これがアメリカだと"細かいところより、ダイレクトに聴こえるところにたっぷり時間をかけようぜ!"みたいな感じ。いい/悪いの判断もその場でパパッと決めていくから、あらゆる瞬間も自分の理想をか
っちりしておかないと、あとで"あれ?"ってなっちゃうし。着眼点もやり方も、仕上がりにしても、やっぱりずいぶん違うとは思いますね。
2017. 2.20(Mon.) VAMPSアルバム『UNDERWORLD』リリース&ライヴ情報発表
『UNDERWORLD』のアートワークは、今回もRockin' Jelly Beanさんにお願いして。「INSIDE OF ME」~「CALLING」~『UNDERWORLD』と、徐々に女の子が見えてきて、世界観がどんどんわかるような仕組み
に考えていただきましたね。もちろん"こういうふうに女の子を描いたほうがいいんじゃないか"とか、"アルバムタイトルが『UNDERWORLD』だから、こういう構図がいいんじゃないか"とか、僕のアイデアも反映
してもらいつつ、とにかくすばらしいイラストを描いていただきました。
2017年のVAMPSは、アルバム『UNDERWORLD』を携えて、ようやくスタート ラインに立った感じですかね。なんか、いつもそんなこと言ってる感じですけど(笑)。でも、アメリカでのマネージメント スタッフも決
まって、そのスタッフとがっつりアルバムを作って、ツアーを組みたててっていう状況だから、ここからやっと向こうのアーティストと同じことができる。とても、いいアルバムが出来たから自分たちのなかでは盛
りあがっているけど、はたしてアメリカのリスナーはどんな反応を示すのかなとか、日本のファンはどんな感想をくれるのかなとか、不安もありながら、楽しみにしてる感じですね。
2017. 2.25(Sat.) L'Arc~en~Ciel"25th L'Anniversary LIVE"演出等、各種打ちあわせ
VAMPSのレコーディングが終わってから、気分的にもスケジュール的にも少し楽になったんで、そこからは"25th L'Anniversary LIVE"の演出に関しても、結構、やりとりしてますね。セットリストもスタッフから
案を出してもらったものに対して僕なりの意見を出して、構築したりして。今はそれを受けて、演出をどう入れこんでいくかとか、いろいろな構成面で詰めをしているところですね。とにかく、曲を気持ちよく聴か
せたいなって思ってて。もちろんエンターテインメントはありながらも、聴かす歌はちゃんと聴かせるライヴになるんじゃないかと思ってます。

今号のシメのひと言

いやあ、ライヴ、2日間だけだけどできてよかったね~。みんな
ありがとうね。25年か。この日記も20年以上やってるんだろう
な……。そう考えるとすごいね。どれくらいの文字量なんだろう
か?もともと年取ったら読みかえそうと思って始めたんだよな。
う~ん……でも読みかえすのはまだ早いかな(笑)。