![]() |
野焼楽茶碗径 14.3cm 高さ 9.2cm |
いったん本焼した素地に、
黄土に低火度釉を加えた泥を塗り、野焼した作品。 露天での野焼ではせいぜい800℃位の温度しか得られないが、 低火度の楽釉を熔かすには十分である。 素地は本焼されているので日常の使用に耐える強度をもつ。 この釉は、窯で焼成すればほとんど赤一色にしか発色しないが、 野焼で黒々とした焦げや赤のバリエイションが得られる。 そのコントラストとハーモニーが見所であろう。 これまで作者の他に野焼きで楽を焼く人を知らない。 初めてということが作品のよしあしを左右するものでもないが、 この手法は作者の発明であると宣言しておこう。 成形は手捻り、高台は付け高台。手取りは極めて軽い。 |