診療方針

当院の診療方針です。

写真は腰椎から骨盤にかけての模型です。腰椎は第一腰椎から第五腰椎まで、5つの骨が積み木のように積み重なって出来ています。腰椎の下に骨盤があります。骨盤は仙骨と腸骨という骨が組み合わさって出来ています。このように,たくさんの骨が組み合わさっているということは、骨と骨をつなぐ関節もたくさんあるわけです。オレンジで線を引いた部分はすべて関節です。写真の中で見えている関節は14個です。一番下の左右の長いオレンジの線が仙腸関節です。その上に並んだ関節は腰椎椎間関節です。この中の一つにでも異常が起こると腰痛や坐骨神経痛になります。これらの関節を理学療法の技術を尽くして一つ一つ診察して治療することが大佐古医院の診療スタイルです。

写真は首から背中にかけての部分を右後ろから見たところです。オレンジの線がすべて関節です。これらの関節に異常が起きると首や肩の痛み、頭痛、肘の痛みや手指の痛みなどが起きます。こうした以上も触る診察で確認して治療します

AKAで治る関節の痛みとは?
 変な姿勢で居眠りをした後、起きる時に首が痛くて動かせなくて、ゆっくり姿勢を正しているうちにだんだん痛みが消える、というような経験は誰でもあると思います。これは関節が一定の時間、ねじれた状態に置かれたために動かなくなって起こります。普通はゆっくり動かすうちに関節が正常な状態に戻ります。
 ところが自力では元に戻らなくなってしまう場合があるのです。長時間のデスクワークや車の運転、力仕事のあと、硬い床で寝た後、しゃがんで草引きをした後などに頚椎や腰椎、仙腸関節などでよく起こります。また、椎間板ヘルニアやすべり症、狭窄症を起こしている場所でも同じような状態が起きやすいです。AKAはこのように元に戻らなくなった関節を元に戻してあげる治療方法と考えていただければ良いです。

AKAのような治療技術について
 一般の方には「技術」という言葉はなじみが少ないかもしれません。医師の仕事はある意味、技術が大事です。話を聞く技術や胃カメラを操作する技術、メスを使う技術などです。例えば陶芸でロクロを使うのも技術でしょう。上手な人が見事に使えても、一般の人には簡単にはできません。AKAもそういう技術です。例えば腰椎を治療する場合、関節突起という部分に指を引っ掛けて行うのですが、関節突起を触るだけでも修行の必要な技術なのです。

AKAを初めて学んだのが20歳の頃でしたから、それから36年。診療で本格的にAKAを行いだして23年が経ちました。現在、月に1000人以上の方にAKAを行う毎日です。以下に、日々、診療している例をお示しします。

症状の例

ぎっくり腰を繰り返す場合  30~40歳ぐらいの働き盛りの人で年に数回、ぎっくり腰を起こしては仕事を休むという状況を繰り返す人がいます。このような場合、仙腸関節か、または腰椎が強い炎症状態になっている場合が多いです。どの部分に炎症があるかは触(さわ)るとわかります。その部分をAKAという方法で優しく丁寧にほぐしてあげると比較的速やかに炎症がおさまります。どれぐらいの期間でおさまるかは炎症の強さによって違ってきます。週に1回または2週間に1回ほどのペースでAKAを行います。はやい人で1週間、遅い人で2か月ぐらいでおさまってくる場合が多いです。ある程度、おさまってきたら3~4週間に1回のペースでAKAを行います。すると、ほとんどの場合、ぎっくり腰を起こすことがなくなります。ぎっくり腰になりそうな怖さがなくなって、自信をもって生活ができるようになります。

首や背中の激痛    頚椎椎間板ヘルニア(けいついついかんばんヘルニア)やストレートネックなどによる激痛はAKAで改善しやすい場合が多いです。頚椎や胸椎、あるいは肋横突関節など、強い炎症が起きている部分を丁寧にほぐしてあげます。3分の1程度の人は治療後すぐに大幅に改善します。長くかかる人でも1~2か月のうちに大幅に改善します。首や背中の痛みは他の怖い病気の可能性もありますので、そういったことにも注意しながら治療します

股関節(こかんせつ)の痛み   患者さんが「股関節が痛い」とおっしゃる場合、実は原因は股関節とは違う場合が少なくありません。ですから、本当の痛みの原因がどこにあるのかを医師は慎重に判断する必要があります。お尻の部分の痛みは股関節ではなくって仙腸関節や腰椎が原因の可能性があります。この場合は仙腸関節や腰椎のAKAで改善する場合がほとんどです。股関節の前の方(そけい部と言います)が痛い場合は股関節が原因かもしれません。この場合は股関節や周辺の関節のAKAで改善する場合があります。ですが、AKAでは十分に改善できなくて手術が必要な場合もあります。こういった判断も行わなければいけません。

腰の激痛~腰がくの字に曲がって伸びない  この場合は腰椎に強い炎症が起きている可能性があります。腰椎と仙腸関節の両方をAKAでほぐしてあげると数週間で大幅に改善する場合が多いです。

膝の痛み しゃがんだ時、正座をしたとき、階段の上り下りなどで膝が痛む方も多く来られます。このような場合、膝関節のAKAが有効です。また、腰が原因で膝に痛みを起こしている可能性もあります。この場合は、仙腸関節や腰椎のAKAも有効です。あまりにひどく膝の変形が進んでいる場合は治療が困難な場合もありますが、多くの場合で改善可能です。

上に書いたような改善の仕方をする場合がほとんどですが、全員が必ず思うように改善するとは限りません。その場合は別な原因も考えないといけないかもしれません。