β‐FeSi2ナノ構造のIBS |
イオンビーム合成(IBS)によるβ‐FeSi2ナノ構造作製
■ポイント イオンビーム合成では,シリコン基板への鉄イオンの注入エネルギー,ドーズ, アニ‐ル温度,時間によって,β‐FeSi2の多結晶薄膜,ナノメートルからμmまでの 析出物を作製することが可能です.この例では,多量の鉄イオンを注入すると, β‐FeSi2薄膜の上にナノメートルサイズの突起(nanotip)が成長しています. こうしたnanotipでは励起子の強い閉じ込めが起こるために,ナノ量子デバイスへの 展開が期待できます.注入量が少ないと,シリコン結晶中に分散した孤立ナノ結晶が 析出します.これは強い発光が起こることが観察されました. こうした特徴的なナノ構造に刺激されて,量子デバイスへの展開を模索中です. (ご協力:日立計測サービス,坂倉氏, 使用したSEMは日立HRSEM S5000型です.) |