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ランドセルなしの教育について

昭和30年代後半、社会の風潮として学力偏重の傾向が強くなり、子どもたちは、進学塾や家庭教師に追い立てられ、自由でのびのびとした遊びを奪われている姿が問題となってきました。当時の1年生や2年生でも、遊びを奪われ、人間教育の基盤を培う低学年教育の正常な状態から見るに堪えないと考え、昭和40年から1、2年生に限ってランドセルでの通学を廃止し、宿題のない家庭学習を習慣づけながら自主創造性を養成することにしました。

当時の本校児童の実態として、

  1. 学力水準は高いと言われるが、自主的な判断力や行動力に欠ける。
  2. 根性が弱く、たくましさがない。
  3. 小心で、失敗したら、自らを責めることをせず、人のせいにしたがる等     

当時学力と考えられていた記憶力や知識理解の他に、思考力、推理力、洞察力、創造性等の総合された能力や集中力、根気力等も広い意味での学力と考え、教師の出す宿題も試験勉強的な予習や復習ではなく、読書、自然観察と記録、表現活動(廃品を利用して、玩具・乗り物作り等、作文・詩作り、ねんど細工等)、遊び(各教科につながる遊び)、年中行事・社会行事への参加、しつけ(あいさつ・小遣いの使い方、病気の予防、テレビの見方、手伝い、持ち物や服装の後始末等)のうちから具体的に示しました。子どもたちは、遊びや生活体験の中から見つけたこと、考えたこと、不思議に思ったこと、図鑑や辞書で調べたこと等を「がんばり帳」と名付けたノートに書き込みました。教師は、それらの学習内容に合わせた助言や評価を行い、生活の学習化に取り組みました。

それらの取組を行うに当たって、1,2年生は、教科書、ノート、図工用具等は、教室後部の個人別整理棚に入れ、時間割に合わせて各自で出し入れしました。

そして、1,2年生は黄色い手さげカバンを持って通学しました。その中には、担任と保護者を結ぶ連絡ノートと子どもの自由研究ノートが入っていました。

また、保護者にランドセルなしの教育の意義や学習内容を啓発するために、家庭教育学級を月に1回開催するとともに、「家庭学習のしおり」を発行しました。この考えは、後の生活科及び総合的な学習の時間の創設につながっていきました。

その後、登下校時の安全のため、黄色い手さげカガンは、黄色いリュックサックに変化し、基礎基本の学習の重要性も鑑み、宿題の内容も変化してきましたが、「ノーランドセル教育」の精神である「人間性豊かで、たくましい児童を育てる」という教育目標は現在も継続しています。

本校では、1,2年生では、ランドセル登校をせず、入学時に学校指定の黄色いリュックサックを購入していただいています。新1年生の保護者の皆様には、ご理解いただきますようお願い申し上げます。(ランドセルは、3年生以上の学年で使用いただくことができます。)


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