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田村隆一詩集『緑の思想』

枯葉

そして
かれらは死んだ 緑の
血もながさずに

土にかえるまえに
かれらは土の色に
一つの死を死んだ沈黙の
色にかわる

どうしてなにもかも
透けて見えるのか 日と夜の
境界を 枯葉のなかを
われらはどこまでも歩いたが

星の
きまっているものは
ふりむかない

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