黒鳥の湖に落つ月の影ひと掻きすれば千の月出づ紫の水面に浮かぶ黒鳥の影を縁取る金の星くず黒鳥の空音のように鳴く夜の月は幻めいてうつろう満月に影絵のようにゆく鳥の棲家は影の国にあるらし白鳥がうつつであれば黒鳥は夢まぼろしの幽界の使徒黒鳥となり生まれ変わりし君よ下羽の白さ残したまま