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512,音声模倣の指導について サリーさん 9/15 510,娘の相談 井上 聡 9/13


大丈夫かしら? 投稿者:せいちゃん投稿日:2003/09/04(Thu) 23:50 No.488  
はじめまして。
2歳10ヶ月の甥の事でのご相談ですが、未だに単語が上手く話せません。
例えば「パパ」や「ママ」などの同じ文字が続くような単語は話せますが、「ありがとう」は「と」、「○○ちゃん」は「ちゃん」、「ピーマン」は「マン」というように普通の単語は語尾の1・2文字しか話せません。
言葉は理解しているようだし、1歳の頃から保育園にも行っているので、環境の刺激が足りていないと言う事はないと思います。
それから人なつっこい性格で、コミュニケーションをとろうと色々と甥なりの言葉で話し掛けてはくるのですが、殆んど理解が出来ない状態です。例えば「○○ちゃん、あっちへ行こう」は「ちゃん、こ」・「これあげる」は「れ、る」という具合なので、これ以上の単語が繋がると、何度も聞きなおしたりジェスチャーを頼りにしてなんとなく理解できるかなという感じです。

このままでも大丈夫でしょうか。
保育園の先生からも指摘されないようなので、甥の母はあまり気に止めていないようですが、端から見ている私としては気になって仕方がありません。どうかご助言の程よろしくお願い致します。



Re: 大丈夫かしら? 漂泊鳥 - 2003/09/05(Fri) 19:16 No.489  

はじめまして。

ことばは約束事です。
緑色をしていて、中に白い種があり、いためると少し苦い味がする野菜のことを「ピーマン」と言うと約束しています。
それを「マン」と言っているんですか。
もうすぐ3歳のお子さんですね。
聴き取りの弱いお子さんなのかもしれません。
聴力はどうでしょうか。
覚え間違いなのかもしれません。
早口で表現しているのかもしれません。
一つひとつのことばが、確実に理解されていないのかもしれません。
また理解されていても、確実に表現されていないのかもしれません。
もう一度、ゆっくり発音して単語を確実に発音することが必要に思います。

2音、3音のことばのリピートが確実にできるか確かめてみて下さい。
少しずつ音数の長いことばのリピートに取り組みながら、2語文、3語文の表現へと伸ばしてあげてください。



Re: 大丈夫かしら せいちゃん - 2003/09/10(Wed) 14:25 No.507  

早速お返事いただき有難うございました。
甥とはなかなか会う機会がありませんので、甥の母に、私の住んでいる市で行われている3歳児検診の聴力検査を試してもらいました。
1m離れて向かい合い口元を隠した状態で、ささやき声(内緒話のときのような声)で、物の名前を言ってそれを指示できるかというものと、
耳の後ろ5cmほどで親指と人差し指をこすり合わせて、その音が聞こえるかどうかというものです。結果は聞こえたという事です。
だから、聴力には問題はないのかも知れません。
今は、2音・3音の言葉がリピートできるか確かめてもらっています。

今後またご相談するかと思いますので、よろしくお願い致します。

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無題 投稿者:あとむ 投稿日:2003/09/11(Thu) 15:54 No.508  
前回、娘のお話の最初に「あの、あの、あの」と言っている件について相談させてもらいました。今、娘はもうじき2歳9ヶ月になります。相変わらず「あのあの」「あっつ、あっつ」とお話の最初に言っています。言葉がでだすと後はすらすらお話ができるんですが。一生懸命考えながら話をしているようにも思います。娘は今、言葉の検索中なのでしょうか?特におばあさんとの会話には「あの、あの、あの」が多いようにも思います。少し前に娘とおばあさんのやりとりの中で娘が言葉につまると、おばあさんが「ゆっくりね」と娘に言ってるのを聞いてしまったことがありました。そう言われた娘は話すスピードを下げゆっくり話していましたが。これが原因って事もあるんでしょうか?こんな状態の時に来年4月からの幼稚園入園について悩んでいます。1年遅らせてもう少し親子の時間を大切にしてあげた方がよいのか?来年に入園させても1年遅らせて入園させても状況が変わらないものでしょうか?なるべく娘にとってよい環境を作ってあげ娘の言葉のつまりが治るものなら・・・と考えている所ですが。アドバイスお願いします。


Re: 無題 漂泊鳥 - 2003/09/11(Thu) 19:17 No.509  

入園を遅らせるか、どうかの助言は自分にはできません。

しかし、遅らせることでお子さんにどんな影響があるかはお話しできると思います。
いい点は、お母さんもお話しのように親子の時間が持てるということですね。
その期間に、話しにくさが消えるかもしれません。
よくない点は、次のことが考えられます。
3歳代の子どもは、一緒には遊べなくても、同年齢の子どもを求めます。
4歳代になれば、協力や競争も芽生えてきます。
5歳6歳代になれば、ルールも理解します。
1年遅らせることは、友達関係のできているところに、お子さんが一人はいることになります。
余計に不安や心配を感じるのではないでしょうか。

お母さんどうでしょう。
入園の時期について考えるより、どこに入園することが、子どもの不安を軽く出きるか、幼稚園を選ばれてはいかがですか。
子どもが生活しやすい幼稚園はどこか探されてはどうですか。
お子さんが安心して話せる環境の幼稚園を探されることをすすめます。
体験入園というのもあると思います。
そのとき、園の先生と話され、ここなら安心できるところを選ばれるといいと思います。
ベストのところは見つからないかもしれません。
子どもにとってベターなところはどこか探し、選んでみてはどうですか。

まわりの大人は、ゆっくり話すことを心がけてあげてください。
それで子どもが「ゆっくりでいいんだ」と気づくように、話してあげてください。


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音声模倣の指導について 投稿者:サリー 投稿日:2003/09/15(Mon) 01:07 No.512   HomePage
初めて書き込みをさせていただきます。

言葉のない息子(小6、自閉症、重度知的障害)に音を発音させたいと思っています。
聴覚過敏があり単語をきちんと聞き取れているかどうかは不明ですが、何らかの音は聞き取れているものと思われます。
動作模倣は出来ます。
現在のコミュニケーション手段は写真カードです。
人を呼ぶときなどは「あっ」という音だけ出します。
音声模倣をさせようとすれば、口真似だけをして全く音が出ません。
文字のマッチングが出来ますので、ひらがなそれぞれに音を対応させて覚えさせ、写真カードの下に書かれた文字を読み上げるという形を取りたいと思っています。

この息子に遊びを通して音声模倣をさせるための方法を知りたいのですが、保護者でも解るように書いてある本がありましたら教えていただけますでしょうか。
あつかましいお願いとは思いますが、よろしくお願いいたしますm(__)m



Re: 音声模倣の指導について 漂泊鳥 - 2003/09/15(Mon) 12:37 No.513  

はじめまして。

ひらがな文字のマッチングができる。
その文字に音があることを覚えさせい。
そして、コミュニケーション手段の写真カードの下に書かれた文字を読めるようにしたい。
文字を読み、写真カードの絵とマッチングさせて、そのことばと意味を結びつけたいとお考えなんですね。

一般的に話しことばを獲得した後、書きことばを獲得していきます。
発達の順からすると逆になります。
しかし、ことばの教室でも、ひらがな文字を見せて誤っている発音を意識させるようにしています。
発音の誤っている幼児にひらがな文字を教え、発音の誤りを意識させることもあります。
それは、ひらがな文字のちがいから発音のちがいを意識させやすいからです。

お子さんの場合、
聴覚的刺激を模倣させること
視覚的刺激のひらがな文字を覚えること
覚えたひらがな文字にそれぞれの音があること
ひらがな文字に対応した音があること
音がつながり、意味のあることばになること
が課題になると思います。

すこし大きい課題だと思います。
また発達には一定の順番があることから考えると・・・

今お子さんに与える適切な刺激に思いませんが、動作模倣をさせながら、ことばがけをしてください。

本はもう少しお待ちください。
調べてみます。



Re: 音声模倣の指導について 漂泊鳥 - 2003/09/15(Mon) 17:04 No.514  

まとまっていない返事でした。

こんなことを思い出しました。
ある子どものことです。
シャボン玉をもってきて、その子どもの前でふきました。
子どもは目を輝かせています。
子どもの近くで、ふきました。
とんでいくシャボン玉を目で追っています。
でも、お母さんから離れません。
今度は大きいシャボン玉を作りました。
空気に流されて、とんでいきます。
子どもは、それを追うようにして、お母さんのひざの上から離れました。
子どもに追われてとんでいたシャボン玉が、われました。
そのとき担当者が「ぱん」と言うのと同時に、子どもがふりかえり、びっくりした表情を示しました。

そのとき、担当者が「ワー」と言って笑顔で返事をしました。
子どもも笑顔を返してきました。

このような共通のものを見て、同じ表情をやり取りする中から、同じ気持ちやり取りし、音の模倣が始まります。

また違う子どもですがこんなことも思い出しました。
その日の課題を、絵カードで示していました。
勉強は鉛筆と消しゴムの絵カード、休みは遊具の絵カードで示していました。
それで、教室の学習の見通しを持ってくれました。
勉強の絵カードは、読んでいる絵カードや書いている絵カード、数を書いた絵カードにかえていきました。

話しことばや書きことばもこの延長線にあるように思います。

写真や絵カードの下か裏に文字を書いて見てはどうでしょうか。

ひらがな文字のマッチングでしているものと同じだと気づくでしょうか。
気づかなければ、教えてあげてはどうでしょうか。
はじめは1音にしてみて、絵カードを並べると、「あいうえお」になるとか、2音3音のことばになるとか、自分の名前になるとか、してみてはどうでしょうか。

聴覚的刺激に過敏に反応する場合、視覚的刺激のひらがな文字をみせ音だけに限定すれば、模倣するかもしれない。

幼児期の子どもは、欲求や情緒に関連すること、興味のあるもの、具体的なものを記憶しやすいと言います。

思いつきを書いてみました。
本はもう少しお待ちください。



Re: 音声模倣の指導について 漂泊鳥 - 2003/09/15(Mon) 18:48 No.515  

探していた本が見つかりました。
学苑社の「ことばの発達を促す手作り教材」という本はどうでしょうか。



音声模倣の指導について サリー - 2003/09/15(Mon) 19:54 No.516   HomePage

早々にご返事をいただきありがとうございます。

息子は12歳ですので、話し言葉、書き言葉の理解は、もう考えていません。
知的障害がかなり重いですので、感覚や感触を楽しむということしかしません(^^ゞ
話し言葉や書き言葉の理解はたぶん無理だろうと思っています。

今思っているのは、ひらがなの音の発音をさせたいということだけです(^^ゞ
VOCAの代わりに、本人の声を使おうと思っています。


息子とはかなりやり取りが出来ますので、笑顔を交換することは出来ます。
にっこり笑うと、笑い返してくれますし、褒めてほしいときには本人が褒めてほしいと要求しますので、その時に褒めてあげると嬉しそうににっこりと笑顔を返してくれます。

漢字、平かな、カタカナを含めた6文字程度の塊のマッチングが出来ます。
例えば、○○養護学校、○○療育園、自分の名前などです(^^ゞ
カードには3年前から文字を入れています。
今から、数年かけて、よく使うカードを写真から文字の塊に置き換えていきたいとは思っています(^^ゞ

音声の理解については、普段良く使うカードを、音声だけで「○○はどれ?」と聞くと、間違えずに選びます。(10枚並べて)
・・・が、音声の模倣をさせることがまったく出来ません。

日常の指示は、言葉かけだけでまるで理解しているかのように動きますので、不便はありません。
例えば、横断歩道の手前で後ろから、「ちゃんと車を確認してね」と声をかけると、歩道の手前で立ち止まって、左右を見て、車が来ていたら、通り過ぎるまでちゃんと立って待っています。
通り過ぎた後、私の方を振り返り、渡ってもいいかと確認するかのように、進む先を指さして「あっ」と聞きますので、「いいよ」と答えると渡ります。

本人からの表出は、カードや身振りを使用してかなり出ています。

音声が有効な情報だと認識していなくて、今のところ音声を使用する必要を本人が感じていないのではないかと思います。
音声を必要な情報として認識させていけるかどうかがわからないのですが、まずは音声の必要性に気づかせるというようなことをしないといけないのではないかと思っています。

音声の模倣が出来れば、新たな展開が・・・と期待しているのですが、甘いでしょうか・・・(^^ゞ


>学苑社の「ことばの発達を促す手作り教材」という本はどうでしょうか。

ありがとうございます。
早々に探してみます。




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娘の相談 投稿者:井上 聡 投稿日:2003/09/13(Sat) 23:02 No.510  
3歳才4ケ月になる娘(一人娘)を持つ、父親です。
この娘について御相談したくメールしました。

娘は体の発育には問題なく、親の言う事はある程度理解している様ですが、単語を「10語」程度しか話せません。
他は「ニョゴニョゴ」とか「アア」「ウウ」とか意味のない言葉になってしまいます。
保健所から、紹介された親子教室には2歳頃から通っていますが、言葉という事ではあまり進歩が見られない様です。
また、保健所から特に専門医に相談しなさいというような事は言われていません。
しかし、主に言葉が遅い事から親子のコミュニューケーションがうまく言っておらず、母親も娘もストレスがたまっている様に見うけられます。(何かの要求も指差しで行っています)
じきに突然話すだろうと思っていた自分も妻も、遅まきながら何か対応しなければと思いました。知り合いで親子教室を主宰している人等に相談したところ、言語療法士(ST)の存在を知りました。子供に合ったSTを見つけ、プログラムを組んでもらうべきという助言から、保健所にまず相談しようと思っています。

しかしながら先入感ではありますが他の病気の経験上、保健所→やや遠くの子供専門病院(予約は3ケ月後)→何ケ月に一度かの検診?の流れで時間がかかり、3才半という時期に充分な対応ができない様に思ってしまっています。
近くの病院にSTがいるような事は聞いた事はないので、やはり専門病院に行くしかないとは思っていますが、言語療法士さんのネットワークで地域毎に相談窓口が合って相談できる事はないのでしょうか?
親の怠慢を棚に上げ勝手な相談ですが、ご返信の程よろしくお願いします。



Re: 娘の相談 漂泊鳥 - 2003/09/14(Sun) 08:41 No.511  

はじめまして。

コミュニケーションでことばは大切な働きをしています。
ことばを使って、自分の思いを伝えたり、経験を伝えたり、要求を伝えたり、経験を伝えたりすることができます。
きっと、何らかの理由でお子さんのことばの発達が遅れているのでしょう。
お子さんの聞こえに問題があるのかもしれません。
聞こえに問題がなくても、耳からの情報を受け止める力が弱いのかもしれません。
だとしたら、一日もはやく検診してもらいたい。
そして子どもに十分なことをしてやりたい。と言う思い。

書かれているように勝手な相談だとは思いません。
保健所とのつながりがあるのでしたら、保健所に相談してみてください。
ことばの教室や療育施設、各病院とも連携をとっておられると思います。
相談に応じていただけると思います。
STのいる専門機関の紹介や、ことばをのばす日常的な関わり方など助言いただけると思います。

ことばは、全体が発達した最後に獲得されるものです。
週に1回の指導より、毎日指導をしたほうが伸びるとはいいきれません。
ことばの教室では、子どもの発達に応じて、課題を設定し、指導しています。
しかし、指導の場面でことばの課題をこなせても、日常的に使うことはできません。
そこで、親御さんにお家での課題を出します。
日常的な関わりのなかで、課題に取り組み、子どもの表現を伸ばしていくことが大切なんです。
ですから、学期に1回、一月に1回の指導になることもあります。
また、週に1回ということもあります。



Re: 娘の相談 井上 聡 - 2003/09/16(Tue) 00:11 No.517  

ご返信ありがとうございました。

いままで受身で保健所等に言われた事を対応していましたが、早速こちらからアクションを取り、娘の為になるような改善策を見つけて行きたいと考えます。
また、言語指導におけるペースについてご教示頂き、大変参考になりました。
今後も、何か相談する機会があると思いますがよろしく御願いします。


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