2017.10.18 天理参考館
天理図書館所蔵の古典類について鑑賞してきました。場所は天理参考館、再訪です。今回は国宝の「播磨国風土記」鑑賞がメイン、人も少なくゆっくりと鑑賞できました。
天理参考館と前回買い求めたフリーパス券
国宝「播磨国風土記(天理大学蔵・天理大学附属天理図書館保管)」
三条西家に伝来して早くから知られていたもので、書風からみて平安時代を下らず、播磨風土記の現存唯一の古写本である。さきに国宝に指定された肥前国風土記(香川県猪熊家所蔵)とともに、風土記古伝本として最も貴重なものである。
天理参考館のあと近くの石上神宮にお参りしてきました
国宝の「拝殿」と「摂社出雲健雄神社拝殿」
国宝「七支刀」
石上神宮: http://www.isonokami.jp/about/c4_2.html
冒頭の「泰□」の2字目は、現在僅かに禾偏(のぎへん)を思わせる線が残っているのみで、旁(つくり)にあたる所にはこの文字を探究した人がつけたと思われる傷痕があって、字は詳らかではありません。しかし、「泰和(たいわ)」として東晋(とうしん)の年号「太和」(西暦366〜371)の音の仮借とみる説があり、それによるとこの七支刀は西暦369年に製作されたと考えられます。
この七支刀は『日本書紀』に神功皇后摂政52年に百済から献上されたとみえる「七枝刀(ななつさやのたち)」にあたると推測されており、前述の推定に誤りがなければ、この七支刀の銘文は『日本書紀』の紀年を訂正し、その伝承を裏付けることになります。しかも、この銘文は、我が国古代史上の絶対年代を明確にする最古の史料なのです。
日本書紀の記述:《神功皇后摂政五十二年(壬申二五一)九月丙子(十)》五十二年秋九月丁卯朔丙子。久〓[氏+一]等従千熊長彦詣之。則献七枝刀一口。七子鏡一面。及種種重宝。仍啓曰。臣国以西有水。源出自谷那鉄山。其〓七日行之不及。当飲是水。便取是山鉄。以永奉聖朝。乃謂孫枕流王曰。今我所通海東貴国。是天所啓。是以垂天恩。割海西而賜我。由是国基永固。汝当善脩和好。聚歛土物。奉貢不絶。雖死何恨。自是後。毎年相続朝貢焉。
由緒書