気残りだった 蝙蝠岳 に行って来ました

GPS軌跡
| 行き先 | 蝙蝠岳 |
| 登山方法 | 前夜泊 小屋泊2泊3日 |
| 日 時 | 2012-7-22〜25 |
| コースタイム | 7/22 自宅→鳥倉林道ゲートP 泊り 7/23 P6:40→7:20登山口→9:30三伏峠小屋→14:00塩見小屋 泊り 7/24 塩見小屋5:00→6:05塩見岳→6:40北俣岳分岐→8:30蝙蝠岳9:10 →10:55分岐11:15→13:05小屋 泊り 7/25 塩見小屋5:15→三伏峠小屋→9:15登山口9:30→10:00P→自宅 |
| メンバー | |
| 遣りたいけど遣り残した事 実行したいけど実行できなかった事 往きたかったけど往けなかった所過ぎ去った過去の中にいくつかあるものだ。 今回 往きたかったけど往けなかった所 百名山塩見岳の東に位置する蝙蝠岳へ行って来ました。 この山は 2005-8-12〜16北岳〜塩見岳縦走時に立ち寄りたかったが 実現できず心残りになっていた山だ。 つい先日 日帰り登山で明日の天気を確かめていたところ”明日は晴れるが 梅雨明けはまだ先になる見込み” と言っていたのに翌日には”昨日梅雨明けしました。” 何とも無責任な天気予報。 文句を言っていても始まらない!! ずらっと晴れマークが並んでいる。 行きたい山は沢山あるが 体力勝負に為りそうな蝙蝠岳にする。 この所ずっと当たっていない予報だが頼りにするしかない。 ”梅雨明け10日”を信じよう!! 詳細をつめ あたふたと準備をする。 夕刻に林道駐車場について 酔っ払って寝こんでしまおう!! カーナビの目的地をセットするのに鳥倉林道が載っていない。 早めに入り口付近に行き 現地確認するしかない! と言う事で準備完了した9時に出発する。 林道入り口には大きな看板があり迷うことなく駐車場に到着できた。 途中間歇ワイパーを使う場面もあってすっきりしない天候の中を走ってきたが駐車場もガスが重く垂れ込めている。 路上駐車10台を含めざっと40台が駐車している。 明日は月曜日だから 下山者も多いだろう。 ポツリポツリと下山して来る。 皆雨具を着ている。 かなり本気の降りだったようだ。 路上ではなく 空いたスペースに駐車する。 ![]() ![]() 夜明けと共に日が射してきた。 いい天気になりそうだ。 朝方 ”多摩”ナンバーの車が来た。 若者だ。 昨日は近くの旅館に泊まっていて 今日は塩見岳ピストンと言う事だ。 先に出発して往った。 駐車場から登山口まで林道歩きがある。 ここで青年に追いつかれる。 しばらく話しながら歩く。 大阪出身だけど山の魅力に引かれ近くに移住してきて役場に勤めているそうだ。 さすがに速足だ。 先に往ってもらう。 ヤングパワーを見せ付けられた。 三伏山でこの青年に再び出会う。 烏帽子岳まで往って来たそうだ。 う〜ん さすが まね出来ないね!! 塩見岳への登山ルートは三ルートある。 塩見新道 塩川ルート そしてこの豊口山コースだ。 しかし現在この豊口山コース以外は斜面崩落等で通行止めになっており このルートを利用するしかない。 塩見小屋に近ずいた頃 "多摩”ナンバーの若者が帰ってきた。 ”速いねー も〜往って来たの?” ”(塩見岳西峰)直前で事故が発生しすべてを目撃していたので 流石に往けなくて・・・・ 又日を改めて来ます。” 塩見小屋に着いた。 携帯電話やトランシーバーであわただしく連絡を取っている。 やがて屈強な青年が小さなリュックを担いで事故現場へ向け出発していった。 救助のヘリを要請したようだが 松本もガスがひどくて飛べるかどうか! 事故現場の塩見岳南面にはガスは無いものの北面には猛烈なガスが吹き上げているし・・・・ やがて南方からヘリが来た。 ?何故南から? ガスを避けて迂回してきたからなんだ。 小屋上空を低空飛行して事故現場方面に向かっていった。 小屋スタッフに 救助に来た事をアピールしているようだった。 長野県警察 やまびこ号だ。 ![]() ![]() 今日は蝙蝠岳アタックの日だ。 朝からいい天気だ。 まずは最初の難関 天狗岩を越えなくては! 急斜面の上 ザレ場で落石の巣なのだ。 ジグザグルートなので 万が一の落石に備え 先行者と後続者が重ならないように注意しながら 勿論落としてはいけない!! 緊張を強いられる!! 緊張から解き放されると 塩見岳は目の前だ。 蝙蝠岳が見え出す。 東峰からは北俣分岐から蝙蝠岳まで尾根を見渡せる。 ん! 意外と近いじゃないか? 地図のコースタイムから往復6時間と見て ふんじばってきたんだけど2時間ぐらいでいけそうな感じ!! 3時間掛かるとしたら相当難路なんだろう。 心しなければ!! 分岐に来た。 昔ながらの標識が朽ちかけている。 さあ此処からが心残りであったルートだ。 心おきなく歩こう。 天気は曇り でもガスは無く遠景もすっきり見えている。 尾根歩きにはもってこいの状態だ。 北俣岳を越えてもしばらくはだだっ広い砂礫の尾根だ。 入山者が少ないのだろう。 踏み跡が明瞭ではない。 こんなところでガスに巻かれたら大変だ。 岩場を越えて一服していると若者が追いついてきた。 ”三伏峠テン場を3時に出て蝙蝠岳をピストンし 鳥倉林道まで降りる。”そうだ。 軽快な足取りで先行した。 彼とは 山幸が今夜泊る塩見小屋まで会い前後しながら歩くことになった。 しばらくは砂礫の広い尾根を遠望を楽しみながら歩く。 今日は曇りでよかった。 こんな尾根歩きにがんがん照りだったら堪んないよなー。 とか贅沢な事を思いながら・・・・ 彼が一服していた。 コンロを出してやっている。 ”朝飯やな” ”えー チョット膝に違和感が〜” ”無理しなや〜 ぼちぼち行ってるよ〜" 2758pを過ぎるとハイマツ帯になる。 これが又厄介だ。 両側から通路上に覆いかぶさっている。 かき分けながら進む。 かなり長い間ハイマツとの格闘を強いられる。 蝙蝠岳に近づくとハイマツ帯も抜け再び岩の世界になる。 彼が再び追いついてきた。 膝が痛そうな様子。 途中で拾った棒を杖にしている。 さあ〜着いた。 さえぎる物は何も無い。 平面角で360度 立体角で2πステラデイアン 視界の中だ!! ”うわ〜 着いた 蝙蝠岳だ〜 ” 彼が感激している。 ”途中もう引き返そうかと思ったけど 励まされ 背中に導かれてこれました。 ありがとう御座いました。” そんな事言われても特に何をした訳でもないのに・・・・ 彼と小1時間周りを見渡しながら話が弾む。 ”さあ〜 ぼちぼち引き上げようか ” 膝が痛いと言いながら 杖にすがるように歩いていても速い!! 瞬く間に離れていく。 それでも砂礫帯の尾根ではかなりの距離が見通せる。 座り込んで膝をさすったりしているのが見える。 北俣分岐に着いた。 彼は座り込んで膝をなぜている。 ”エヤー○○○○○見たいな物使ってるか?” ”い〜え 持って来ていない" 当然使っているものだと思っていたいたんだけど。 持参のスティックを使うように薦める。 調子良さそうだ。 ”残り少ないけど 持って行き” と彼に渡す。 恐縮しながらも素直に受け取る。 若者のいいところだね! ”少し早いけどここで昼飯にするので気を付けてな〜” と彼と別れる。 塩見小屋で作ってもらった弁当はいなりずしだった。 おにぎりより食べやすい。 特にわさびアジのは 食欲をそそり最高に旨かった。 眺望に別れを惜しみながら小屋へ向け引き返す。 天狗岩の難所を越え前方を見ると一団の中に彼の赤いリュックが見えた。 小屋に着いた。 彼も休憩していた。 近づいてきて ”ビールをおごらせて下さい!!” ”そんなん要らないよ” ”何から何までお世話になって お蔭で蝙蝠岳に行けました ”是非おごらせてください。” このために小屋で待っていたのかな? 義理深い青年だ。 おごって貰う事にする。 スティックをたっぷり塗って出発すると言う。 ”気合を入れてな! だけど三伏峠小屋迄にしときや!” と彼を送る。 彼は何処まで行ったかな〜? あの調子だと三伏峠小屋のテントまでだろう。 だけど友人のプロボクサーが明日試合なので”是非観に行ってやりたい”と言っていたので 駐車場まで頑張ったかな?・・・・ ![]() ![]() ![]() 心残りなものがこれで一つ無くなってスッキリした。 それにしても今回は若者との出会いが多く ヤングパワーを見せ付けられた山行きだった。 ひょっとしたら山幸のパワーが落ちてきた?? いやそれは無いだろう! 他の中高年登山者に追い越されてはいないし 特に急いで歩いた訳ではないが地図のコースタイムより速く歩けているし 特にしんどいとか 息が切れるとかは無かったし!! 気持ちよく歩けたし!! いやいやこんな理由探しをしていること自体が 自信の亡くなってきた証拠かな? ま〜いいか 古希を過ぎても楽しく歩けたんだし・・・・ 又心残りなところ 気になるところ そんな所つぶしに出かけよう!! 楽しく歩けるうちに・・・・ ページトップへ トップページへ |