田舎暮らしをしてて見えること、農などをしてて思うこと

雑草との戦い?(6月24日記)

 今年は梅雨入が早く、このひと月は、ほとんどが雨で、畑仕事もできず、おかげで野菜も雑草も繁ってしまった。水と光さえあれば、植物は育つ。正にそんなことを実感させられる季節だ。
 なかでも雑草はすごい。斜面に自生している山蕗を育てているが、と言っても周りの雑草を抜く作業だけをしているに過ぎないが、その作業をしていると、その生命力には、ほとほと感心するほかない。ひと月前にもやったが、また、雑草が伸びてきた。しかも、元気が良くたくましい体だ。ついつい邪魔者扱いしてしまうが、山蕗と雑草とは同じ植物。優劣をつけられるべき謂れはない。ただ人間が、差別しているにすぎない。それでも、引っこ抜かれても文句は言わず、自然の掟に付き従う如く、人の我儘にも付き従っている。私の行いが、自然の理に適ったものであるのかどうか? 自省する心が必要なようだ。雑草は、敵ではない。だから「雑草との戦い」という言葉は相応しくない。ただ「ここは蕗畑なの、ここに生えてきたのが悪かったと思って頂戴」と言って作業する他ない。


斜面に育つ山蕗、雑草はまだ可愛い(5月14日撮影)

山蕗

斜面に育つ山蕗、雑草はたくましい(6月24日撮影)

山蕗


すくすく育つ野菜(5月19日記)

 4月のはじめに植えたじゃがいもが、霜にも撃たれることなくもなく、すくすく育っている。そろそろテントウムシがやってきて葉を食い荒らす時期にさしかかってきた。長年、手で潰すことを続けてきたが、とても追いつかず、昨年からは、「除虫菊から抽出した天然成分(ピレトリン)」が含まれる殺虫剤を使用するようになった。
 山蕗は、自生しているのを育てているだけだが、大きな葉をひろげ、食べごろになってきた。これくらいに大きく育つと、小さな雑草は日陰になって育たないので、ホッておいても大丈夫だが、地下に根を張っている雑草は、そうはいかないので、手で引っこ抜く作業は、随時必要になる。


すくすく育つじゃがいも(5月19日撮影)

じゃがいも

食べごろの山蕗(5月19日撮影)

山蕗


クレソンの収穫(5月5日記)

 栗の木の家の水槽の側溝で育てている「クレソン」が食べ頃になったので収穫した。これは2種類ある。一つはまる葉のもので、市販されている種類(写真の右側)。もう一つは、この地に自生していたもの(写真の左側)。クレソンとは、その苗を分けてもらった中西先生から、その栽培を始められた話を聞いたのが縁。
 この中西先生、といっても今年で90歳になられるお婆ちゃんだが、陶芸・絵など趣味多彩、気さくで闊達、すごい行動力、聡明で機智に富むすばらしいおばあちゃん。それだけではない、若かりし頃は、大阪では著名な服飾デザイナー、大きな事業も手掛けたり援助したりしてきた人である。
 その中西先生の話と言うのは、今から7年程前にテレビを見ると、山梨県の山村(道志村)、お年寄りしかいない村で、あるおじいちゃんが、ふと足元を見たとき、地に自生している「クレソン」に気付き、その栽培を始めた。村の多くの人もまねをして、それがあたり商売繁盛、元気ついている村があるというドキュメンタリー番組をやっていた。それを見た中西先生は、ここがすごいところだが、居ても立ってもおられず即刻、新幹線にのって、山梨のその山村まで行って、そのおじいちゃんに会ってきたという。その時、おじいちゃんは、「その地に自生しているのが、一番いい」と言いはり、苗はもらえなかった。それで帰ってきては、室生の地を歩きまわり、地に自生する「クレソン」を捜し出して、それを栽培することを始めらたという話である。
 その話に感動して「クレソン」を始めたわけ。「クレソン」は、水の中の酸素を根から吸って生育するので、せせらぎが聞こえる谷川の水が生育には必要。そういう条件が必要なので、栽培する場所は限られる。この土地にふさわしいものを、ここでないと育たないものを育てたいとの思いで、Caなどのミネラルを豊富に含むクレソンを、今、水田一面に増やす夢を実行中である。


収穫した2種類のクレソン(下側)とセリ(上側)

クレソン

笑顔の可愛い中西先生

中西先生


雑草を抜くのは今が旬(4月7日記)

 みつ葉や山蕗は、雑草と一緒に草刈り機で一網打尽に刈り切っていたが、それでも毎年生えてくる。それなら、雑草のみを引っこ抜いてやれば、そこは、みつ葉や山蕗の自生畑になるではないか? と2年前に気付いた。それ以来、自生している野菜を育てる農を志すようになった。
 雑草を引きぬくのは、大きくなる前の今が旬。右の写真は、雑草を引きついた後の山蕗の群れです。下の写真は、雑草の中に埋もれそうになっているみつ葉の写真と、その周りの雑草を引き抜いた後に姿をはっきりと表わしたみつ葉の写真です。

自生している山蕗(4月7日撮影)

山蕗


雑草の中に埋もれそうなみつ葉

みつ葉

雑草を引きぬいた後のみつ葉

みつ葉


ジャガイモを植えた(4月3日記)

 今年は、春の訪れが遅い。春を告げる”こぶし”の花が咲きだす時期だというのに、春らしいぽかぽか陽気も少なく、”こぶし”も咲こうか咲くまいか、思案中といったところ。
 例年この時期には、ジャガイモを植え付ける。植えるべきか待つべきか、思案どころだが、一か八か、植えることに決めた。先ずは、畝の上の雑草を鍬で刈り取って、灰をまく。この灰は、冬の間燃やし続けた薪ストーブの灰。その灰を土にすき込む。次に、小さいため食べずに残っていたじゃがいもを等間隔に並べて、そこにスコップで5cmから8cmの穴を掘り、土に埋め込む。

春を告げる”こぶし”のつぼみ(4月2日撮影)

こぶしのつぼみ
 

薪ストーブの灰を土にすき込む

灰をすき込む

じゃがいもを等間隔(25cm程)に並べる

じゃがいも


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