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中村茂史一級建築士事務所

パン工房のら

嵯峨野の家

 敷地は京都でも有名な観光地・嵯峨野にあって、戦後まもなく建った長屋の一部。四軒長屋の一部を切り取り解体して建てるという工事で敷地の間口は隣家と共有する柱芯間で3.63mということで大工さんの気苦労の多い難工事であった。(実際、お施主さんの話ではある著名な?設計士は「こんな小さな家はやったことがない」といって断ってきたそうである。)

 内容としては「シンプルな杉の家」の仕様通りで夏涼しく冬暖かい家になったようだ。また家を訪れる方の多くが色々な面で驚かれておられる。

 お施主さんがまとめてくださったのでここに一部抜粋してみます。

お施主さんの友人さんのコメント

屋根について
庇が長く重量感があって風や雨から守ってくれるという安心感がある。気持ちが落ち着く。
床について
スリッパなしで歩くと気持ちがいい。杉板は柔らかいので関節に優しくていい。
杉について
いいにおいがする。節がみていて気持ちいい
雰囲気について
・家を見に来て30分で帰るつもりが2時間半もいてしまった。とても気持ちが癒された。
・台所の椅子に座っていると時が経つのを忘れる。
・自分の家に余裕があればもう一軒こういう家を建てて休みの日は一日中そこで過ごしたい。
価格について
・住宅について自分が見て回った経験からするに住宅産業の家と比べたら1000万円は安くできているのではないかと思う。
この家をみたらもう少し時間をかけて調べて建てたら良かったと思う。お金を出しさえすれば良い家を建てられるとは限らないということがよくわかった。

2003年夏の報告です!

少し蒸し暑い日だったのですが,家の中は木が湿気を吸ってくれているおかげでサッシを少し開けて風を通すだけで涼しくなりました。クーラーのようにガンガン涼しい(寒い?)のが好きな人には向いていないかもしれませんが私の家族は皆冷房が苦手ですのでこんな夏の過ごし方はとても体にもよくて気に入っています。

写真上鴨居より上を漆喰塗りとしている。目より上が明るい感じなっていい。
全部杉より飽きが来ないかも知れない。
椅子やテーブルは残材で大工さんが作ってくれたもの。なかなかの出来映えですよ。

中左洗面化粧台は杉のカウンターに洗面ボール埋め込み。棚も杉で作ってます。
中右階段手すりが本棚。
下左2枚玄関にはタイルを貼らずにモルタルを鏝押さえと刷毛引きで仕上げた。タイル張りよりシンプルで気が利いていていい。
下右これも大工さん製の焼きすぎポスト(非売品!?)

2004年2月再訪

これから新しく家を建てられる方と一緒に久しぶりの訪問です。この3月で竣工以来丸二年ということで外壁の焼き板の炭もわりと落ちてます。
家の中の杉達は意外にもそれほど色濃くなってませんでした。
外気が氷点下3度くらいになる朝でも室内は8度くらいあるそうで、暖房は遠赤外線型電気ストーブとホットカーペットだけで暮らされています。
浴室の壁は檜ですがカビは一切発生しておらず、天窓を開けることなく換気扇だけで対応されておられるとのこと。(防犯上の理由で天窓を開けられないのだと思われます。)
ま、なにわともあれ快適に住んで頂いているようでなによりでありました。

一番上の写真より少し外壁が薄い感じになってますよ。