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シンプルな杉の家

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岡山の家

敷地は陶芸の町として有名な備前(伊野)の北へ車で30分ほどのところ、北側に小山を背にする450坪(内150坪は裏山の斜面)という広大な(?)元は畑だった土地。南側前面道路よりも3mほど高くなっており、東西に長く日当たりはバツグン。景観としては田んぼと山とポツポツと建っている民家に小学校だけというなかなかのロケーション。

お施主さんは実は私の友人で10年くらい前から備前で陶芸の修行を積み、このたびめでたく独立、築窯となり工房と母屋の設計を頼まれた。付近には同じように東京や大阪、はたまた沖縄から備前焼をしに集まった若い人達が窯と家を建てて住んでいる。打ち合わせの合間にそういった人達の工房を訪問できたのも役得か?

施主も設計者もこの土地には新参者であった。初め、大工さん探しが心配されたが、土地を世話してくれた方の家を建てた大工さんが現場のすぐ近くだった。近くの保養施設内でコテージを建てていたその棟梁に会って話をし仕事を見て即決した。

大変良心的な大工さんで、請負ではなく日当払い制で建ててくれた。この大工さんは仕事が速いということもあったが今まで手がけた家の中では破格の建築費で立ち上がった(坪45万円)。

間取りは東西に長い敷地のメリットを最大限に活かすことをねらった。トイレと洗面所以外は全室南向き。

といっても450坪もある敷地(平らな部分は270坪)が工房やら登り窯やらも建てるとなるとちっとも広くない。登り窯・工房・母屋の機能的なつながりを最優先してジワジワと決まっていった。

1階の玄関は作品のギャラリーを兼ねて広めになっている。続く居間食堂は長細いスペースだが、南面窓前、東西一杯に設けた濡れ縁のおかげもあって、実に広々と気持ちがいい。2階は主寝室・子供室・客間。子供室は独立しているが、大型のランマ障子を入れて夏場の南北の通風をよくし雰囲気的にも個室があまり孤立しないようにしている。

外周壁の内側は1・2階ともに落とし板壁。間仕切り壁は原則として梁間方向を漆喰塗り壁、桁方向を板壁とした。外側は焼き杉。

さて住み心地を尋ねてみたら「バツグン」とのことでなによりだったが、彼の素敵な焼き物は1999年に僕が改装を手掛けて京都でオープンしたギャラリー「王手」で展示販売されている。お施主さん同士でネットワークができつつある・・・。

■ 補足資料(母屋)
屋根:ガルバリウム鋼板
外壁:杉落とし板の上に杉板、漆喰塗り
1階居室(床/杉、壁/漆喰、天井/2階床あらわし)
2階居室(床/杉、壁/杉落とし板あらわし、天井/杉野地あらわし)


㎡(29.5坪)
敷地面積:約450坪
法規制:指定なし区域

<写真左>
大きなひさしの下の濡れ縁。濡れ縁の材料は野地板の端材
<工房>
平屋の工房も母屋と同じ造り。真ん中に薪ストーブが据えてあって部屋をこれだけで暖める。窓の外は自家畑で心和む景色だ。杉の家は備前焼きと特に相性がいい。絵付けをしない素朴さというか?自然さがいいみたい。ちなみに僕も備前が好き。高いけどね。彼からもらったをビアマグを大事に使ってます。おいしいよ。

<1階平面図>

<2階平面図>

竣工5年目の訪問

家が完成してからもちょこちょこと遊びにいっていたけどなかなか写真を撮れなくて更新がのびのびになっていた。
今回(2004年8月)ようやくというかとにかくというか少しは撮れたのでご報告です。

今年は稲の生育が早かった。8月末にして穂を垂れた稲を目にすることも多い。
それにしても焼き板の炭がよく流れている。

広角レンズで覗いているためちょっと長細く強調されてはいるが、総二階部メインフレームの梁間が2間(ただし四国間)だからこんな感じ。

厨房と食の間で合わせて20畳も長ーくあるけど南面の大きな窓からの景色の開放感もあって実に気持ちのいい空間。
和紙のスクリーンがまたいいんだ!
しかしこれだけのびのびとしていて延べ床面積が30坪ないのは奇跡的だ!?
やはり敷地の条件というのは大きいね。

工房は平屋。その奧には登り窯がある。
1回の窯焚きで何千個も焼けてしまう大きな窯だ。当然に薪の使用量も半端じゃない。

<泰初窯(たいしょがま)>
体験教室
1人3000円 粘土1kg付き
焼きの料金も含まれています。
持ち込み
焼くだけの場合は100g当たり
450円(
焼成後の重さ
興味ある方は下記まで連絡して下さい。

0869-88-0840 はむろさん

なかなか良い景色。
佐伯町という住所とトップの写真だけでこの家を探り当てて見学にきたヒトが二組もいたらしい。

ちょっとアシを伸ばせば「湯郷温泉」があり、もちょっと伸ばすと古い街並みが楽しめる「勝山」なんぞもあり、もちろん「備前」もすぐそこ。

大阪からなら山陽自動車道で1時間半ほどで着いてしまうので一度でかけられては如何?

うちの奥さんは粘土を少し分けてもらって「片口」を作っていたが、途中から「お皿」に変形してきたのでそのままお皿になった。

ナカムラ君に設計を頼んだ方が泰初窯を訪れたらいいことあるかというとナンニモナイのはいたしかたないことである。

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