中村茂史一級建築士事務所 | ||||||||||||||||||||
堺の家 | ||||||
竣工仕立ての外観写真を下の方にある竣工後7年の写真とお比べ下さい・・・。 | ||||||
敷地は堺市街地の南西に位置し、付近はちょっあとした小山の高台になっていて敷地はその中でも最も高いところ。敷地面積 は約50坪。南、北はどちらも隣家がいっぱいに迫っており、東と西の二方向に道路と接道している。高台であること、海が比較的近いこと、敷地が東西に開いていることから当初より東西の通風と採光を重視した。 家族は夫婦と子供は女ばかり3人で計5人。全てのお施主さんに共通していることだが、ここのお施主さんもやはり食品の安全性にはかなり気を使ってらっしゃり、必然的に家もということになる。 打ち合わせは例によって一緒にご飯を食べて酒を飲みながらというスタイル。何度も通うあいだに家族の一員のような感じになっていくのがよい。 棟梁は私とはこれで3軒目になる三重県の濱口棟梁。またまた腕によりをかけて素敵な仕事をしてくれました。 | ||
間取りはオーソドックスなもの。ただ1階では建具をなるたけ引き込み式の引き戸にし、それらを開け放てば広がりと奥行きのあるワンルームスタイルになるようにした。また2階は子供達が全て同性ということもあり、なるたけ個室を作らずに背の低い家具で仕切るようにした。このことにより通風採光用の大型腰屋根と相まって2階の開放感はバツグンである。 構造体は特にお施主さんの要望もあって通常は入れない平木(4寸*8寸)をほぼ1階全ての通りに配し、視覚的にもまた実質的な構造上も十二分な強度と耐久性をもつ躯体を計画した。 全体的には3間×5間の総2階を基本としてこれに下屋がとりついているスタイル。いままで住んでいた家が関西間だったこともあり、基本モジュールは321ミリにして関東間より一回り大きくした。 外周壁は1・2階ともに土壁。家の中に入ったときの独特の柔らかくまろやかな空気は土壁ならではといえるだろう。 お施主さんの奥さんは大変社交的な方で家に人を招くのが好き。家族が多いということもあったが特別に大きなテーブル(2.6m*1m)をあつらえた。欅の一枚板は京都の銘木店で私と共に品定めし、家と同じようにシンプルで構造的にも明快なデザインでつくってもらった。 外構の塀は昔ながらの板塀。少し材を小振りにして品よくした。塀の土台と笠木は濱口棟梁がカーブした道路に合わせて技を見せてくれた。さすがの一品です。 | ||
<2階平面図> | ||||
<1階平面図> | ||||
写真上左:東側道路から。板塀がグー。もうじき緑で覆われます。 | ||||||
■ 主な仕上げ ■ 補足資料 | ||||||
写真左:これが噂の「ラジアントストーブ」はっきりいってデザインは今いちだが性能はなかなかよろしいようで。 | ||||||||||
3年経った外壁はいい感じです。板塀はお施主さんが柿渋を原液で塗っていられるそうです。 | ||||||||||
● さてさて竣工後ほぼ7年経ったとこでちょっくらお邪魔しました。 | ||||
少し上の方にある「竣工して3年」の同角度から見た写真と比べると手前の木が大きく育ったことが分かります。 | ||
子供たちがどんどん成長していって家も少しづつ変わっていくのです。 家の方も風格というか、いいものが出て来始めたように感じます。 | ||||||
ちょっと天気がいまひとつだったけど緑もいい盛んな感じであります。 | ||||||
間違って画像を小さくしてしまいましてすいません・・・二階の三角の解放部に透明の仕切りが入りました。 | ||||
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