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締太鼓用のリング革に用いるリングを作ります。
大手太鼓店のカタログによりますと、並附の9mmから五丁掛の22mmまで、丸鋼の太さはさまざまらしいですが、私は3丁掛と勝手に決めて、φ16のいわゆる5分の丸筋で作ります。
φ330mmの鉄板にガスで加熱しながら巻きつけて、最後は溶接します。
オレンジ色に見えるほうは、さび止め塗料を塗った状態のもの。黄色いほうは、その上からポリエステルテープを巻きつけたものです。
本物は竹の皮を巻いてあるそうで、最初に作った締太鼓はそうしました。でも、ゴワゴワしていまいちすっきりしなかったので、現在はもっぱらテープを使用中。
1昼夜水に漬けた革に、PPクラフトシートで作った型紙を重ねて革を張るための穴を開けます。
型紙は、真ん中の縫い目用の型紙を取った残りで作りました。
革の直径は、φ520mm*1で、尺でいうと1尺7寸です。リングは外径1尺2寸ですので、桶胴太鼓と同じで口径プラス5寸です。
*1 2009/06、φ500に変更
φ7mmの革ポンチで、穴を開けていきます。
全部で80個*2の穴が開いています。
*2 2009/06、48個に変更
φ5mmのポリプロピレンロープを通します。通し始めと終わりは、革の表側(銀面)からです。
中にリングを入れて口を絞ります。
真ん中に持っていくように、注意します。
出来るだけ、力いっぱい思いっきり絞ってしっかりと結びます。
私はステンレスのリングφ9×60を中央において、向かい合わせに2本のロープを使って革を張っていきます。
簡単でしっかりと張れる方法は無いかとあれこれ思案しましたが、うまい方法が思いつきません。
一通りくぐらせたところ。
端から1本ずつ、隙間に薄いバー(薄型のバールが使いやすい)を突っ込んで、背筋力を使って締め上げていきます。
もうだめと思うまで、繰り返し締めていきます。
張り終わったところ。ふぅ。
以前から力任せの革張りを何とかしないといけないと思ってましたが、ついに治具を作りました。
φ145mm、t=4mmのステンレス板にM6の高ナットが48個配置されています。
*3 2009/06、治具を試作。
裏返すと、こんな感じ。φ2.8mmのベクトランロープを放射状に48本取り付けてあります。 
リングの中央において、革の端にあけた穴をくぐらせて折り返し、高ナットの中央にあけたφ4mmの穴に通します。
中央のナットは自由に回転する締め上げ用のピボット。 
アップはこんな感じ。1本ずつ徐々に締め上げてはキャップスクリューを締めて緩まないようにします。
結構面倒くさいけど、全然力は要りません。
縫い穴用の型紙を重ねて、両端を仮止めしたのち、ボール盤に針を取り付けて穴あけします。
型紙を取り外しました。ちょっと見にくいですが、縫い目の穴が開いています。
φ3mmの針にベクトラン糸を取り付けて、縫っていきます。ベクトラン糸は比較的撚りが甘い?ので、針の先にはさつまにして取り付けてから、瞬間接着剤で固めておきます。
軍手には革の端切れを仕込んでいますので、ある程度まで手で押し込みます。
針穴に糸をつけてある部分は太くなっているので、ペンチで引き抜きます。
ひと目ずつ、思いっきり締めていきます。
縫い終わった革を裏から見たところです。
調べの穴の位置に印をつけて、カッターナイフでバッテンに切込みを入れます。
裏表両面です。
φ18mmのラミン丸棒を5cmに切って先端を弾丸状に削ったものを切り込みの穴に打ち込みます。
私は鉛管の加工に使う「タンピン」という工具に似ているので、タンピンと呼んでいます。
タンピンを叩き込んだために裏側に飛び出た三角の革を、のみを使って切り取ります。
ロープを取り外して、陰干しをします。
ある程度乾いたら、耳を20mmくらいにはさみで切って、耳を立てます。
糸の結び目は解けないように接着剤で固めておきます。
充分乾かせば、出来上がり。





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