仕上げ
当サイトで使用している「仕上げの用語」について解説します。少々、特殊かな?
鏡面磨き : きょうめんみがき
- 鏡のようになるまで磨きあげています。
- 着色の場合は#600までサンドペーパーをかけますが、鏡面磨きでは#1000までかけています。
錫鍍金 : すずときん
- 塩酸に錫(すず)を溶かし表面に膜を貼ります。
- 薬剤としてはサンポールを5倍に希釈(きしゃく)して使用しています。
- 錫の棒にプラス極に、作品をマイナス極に繋いで、電気泳動で作品表面を鍍金します。
炊き色 : たきいろ
- 赤から濃紅までの着色ができます。
- 水1.8Lに対し硫酸銅4〜6g・緑青4〜6gを溶かし込んだ着色液を銅製の鍋に入れ、磨き処理・たんぱん液での荒らし処理を行った作品をつけ込み、火にかけます。
- 20分おきに作品を取り出し、大根おろしで表面の膜を剥離(はくり)します。
- 着色の斑(はん)は、重曹でこすり落とします。
味噌焼き : みそやき
- 米ぬか1Lに食塩10g・硫黄(いおう)5g・硫酸銅5gを添加したものを、作品の肌に貼りつけ、周囲から炙り上げます。
- できるだけ直火にならないように注意をします。
- 地金の表面が荒らされ、美しい文様となります。
硫化着色 : りゅうかちゃくしょく
- 濃い茶色から黒までの着色ができます。
- 着色液としては硫黄成分を含む物を使用します。
- 現在は販売禁止になったムトウハップが、一番手頃な薬剤です。
緑青 : ろくしょう
- 青色から濃緑までの着色ができます。
- 着色液には3種類あり、方法によって配合が違います。日光に当てたり、「室(むろ)」に入れたりする場合は、水1Lに対して硫酸銅40g・塩化アンモニウム30g・酒石酸10g・食塩20を溶かし込んだ着色液を塗り重ねて用います。
- この他に、塩化アンモニウム溶液を塗布する場合と、水200cc・酢酸銅6g・硝酸銅2g・明礬(硫酸カリウム・アルミニウム)1g・塩化アンモニウム0.6g・塩化第2水銀0.6gを着色液として用いる方法があります。
- どちらも日光に当てる方法ですが、特に後者は屋外で扱い手袋・マスクの着用をしてください。(塩化第2水銀は少量でも強い毒性を示します)