消費者は労働者で、労働者は消費者だ
ニュースなんかで最低賃金の話題が出ますよね
「最低賃金を上げると倒産する会社が増える」からそうできないんだと。
一方で、「景気を良くするためには消費を増やさないといけない」とも言われています。
それを聞いて、僕はいつも思っているんですよ「消費者は労働者で、労働者は消費者だ」と。
政府のお役人やニュースの解説者は
労働者に十分な給料を支払わなくても、何処か別世界から急に“消費者”が現れて物を買って行ってくれるとでも思っているのでしょうか?
違うでしょ!! 人はそれぞれ働いて得た給料の中から生活に必要な物を買って、それでもまだ余裕があったら、趣味の物やちょっとした贅沢品を買ったりして自分の小さな欲を満足させているのです。そういうのが消費の拡大に繋がるんじゃないですか。
それを、会社が経営できなくなるからと
最低賃金を低く抑えていると人々は生活に必要な物しか買えずに「消費が伸びない」となるのです。
働いている人に充分な給料が支払われないと
その人は満足に物を買えなくなるのです。
売れる物は安い物だけになり、更に安い物が求められる様になります。
安い物しか売れなくなると、大手の企業は下請けの会社に単価の引き下げを要求する様になります。
そして、下請け企業は更に働いている人の給料を増やさなくなり、尚更 物が売れなくなるのです。
「♪デフレスパイラルは続くよ いつまでも〜(線路は続くよどこまでも)」
さて、どうすればいいでしょう
最低賃金を上げると倒産する企業が増えるというのは間違い無いでしょう。そういう企業は中小、零細企業が多くて、給料を引き上げたくても会社の運転資金には余裕が無いのですから。
仮に、それぞれの企業が働いている人の給料を上げたとしても、日本の社会全体の景気を変えるに至るまで倒産せずに持ちこたえることはできないでしょう(そんなことが可能だとして……)。
そして、
大企業は消費が増えて売り上げが伸びてもそれを下請け会社には還元してはくれないでしょう(関連「
日本の景気の鍵を握るのは誰」)。まるで「全て自分たちの活動だけによって利益を増やしたのだ」と考えてるかの様に。
本当、どうすればいいのでしょうね。
2015/09/11