現代演劇用語集【た】
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た
- 【台本】だいほん
- =脚本。
- 【立ち稽古】たちげいこ
- =立ち。台本をはなして立って稽古をすること。最初は台本を持ったまま立ち稽古をする場合もあるが、それを半立ちという。素人は、台本をはなしたとき、まず手のやり場に困り、なぜかミュージカル調にオーバーアクションになったりする。あたしだけか。
- 【殺陣】たて
- 演劇や映画などで行われる格闘の演技。立ち回り。
- 新国劇を旗揚げした澤田正二郎が、市川段平を用いて型にはまらないリアルな立ち回りを導入した際、中国の古典から「殺陣」の文字を見つけてタテの読みに当てたことが始まりらしい。
- 私は戦隊ショーのバイトで一生懸命レッスン受けたがあまりにもへなちょこで、アンパンチとかめはめ波しか会得できなかった。
- 【建て込む】たてこむ
- 舞台装置や小道具を舞台上に設置すること。→飾る
- 【ダメ出し】
- ダメ。演出から下される演技上の注意。俳優はこいつを出されると、悲鳴を挙げつつ実は悦んでいる。マゾにちがいない。
- 【タメる】
- こらえて力や気持ち、音などを溜めること。
- タイミングを少し後ろにずらすために、間を空けること。
- 【タンジュ】tendu
- ダンス用語。ピンと張る、張りつめるの意味で、膝を伸ばした形で爪先で床をタッチする動き。前、横、後ろタンジュを繰返して練習する。
- 【綱元】つなもと
- バトンや吊り物を操作する場所。袖にある。初心者は触れてはならない。
- 【ツラ】
- 舞台の手前きわきわ。
- 【ツラネ】
- 連ね。「連ねる」の転。
- 歌舞伎の顔見世狂言などのときに、役者(主に荒事の主役)が自己紹介や物の趣意・由来効能などを、朗々と面白く述べる長いひとりゼリフ。「暫」ものとか「外郎売」が代表。
- 猿楽や延年舞で、長い言葉や歌を連ねて吟唱する芸能。
- 【テーブル稽古】てーぶるげいこ
- →読み合わせ
- 【テキスト】text
- 練習用に用意された脚本。「教材」のニュアンスかな? だけど「台本」の意味で使ってる人もいるみたいだ。
- 【テキスト・レジー】texteregie(和製語)
- 都合にあわせて、台本をカットしたり書きかえたりする作業。タロが台本を書くと、長すぎたり話が爆発してたりして、これをしないと上演できない。
- 【テクリハ】technical rehearsal
- テクニカルリハーサル。照明や音響・舞台スタッフのための場あたり。
- 【出ハケ】ではけ
- 登場と退場。「出ハケの確認」といったら、上手・下手(もっと詳しく奥側・手前側が指定されるときも)のどっちの出ハケなのか確かめる。こいつをいい加減にしておくと、あるべきところに小道具や衣装がなかったり、誰かと衝突して鼻血を出すことがあって困る。
- 【テンション】tension
- 緊張。糸や筋肉などがピンと張ること。ピンと張り詰めた精神、場の雰囲気。単にクレイジーな状態を「テンションが高い、ハイテンション」とか云ったりするが、これは間違い。例えれば「静かなる青き焔」とでも云うべきか。
- 【ドゥミ・ポアント】demi-pointe
- ダンス用語。ドゥミは「半分の」、「ポアント」はトゥの先で立つこと。つまり足指を曲げて指の腹で床に立つことをいう。
- 【通し】とおし
- 通し稽古の略。全幕(場合によっては区切られた場面)を最初から最後まで一通り流して稽古すること。
- 【独白】どくはく
- 独り言。ある役が心中に思ってることを客に知らせるため、相手なしで語ること。モノローグ。以前観た「ハムレット」のパロディ劇で、ハムレット王子が「誰じゃ。あの壁に向かってブツブツと独り言の多い奴は」と突っ込まれてたので大爆笑した。
- 【飛ばす】とばす
- バトンを上げること。「照明を飛ばす」とか云う。
- 【ドレリハ】dress-rehearsal
- ドレスリハーサル。衣裳をつけてやるリハ。着替えが大変な出し物のときにやる。
- 【緞帳】どんちょう
- 厚手織物で作られた、舞台の一番手前にある幕。竿が仕込まれていてするすると巻きあげるしくみ。ボタンやらツルやらカメやらの刺繍がとっても派手。
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