これじゃ 景気対策も庶民に回ってくるはずないですよね。だって…
景気対策で出てきたお金はせっせと日本から海外へ流れて行っていたのですから。
パナマ文書を調べると日本に関係している思われるお金は日本政府の年間予算に匹敵するくらいの額があるのだそうです(新聞報道より)。
そのお金は誰のものなのですか? 一般の人々のお金がそんなところにあるわけないですよね。誰のお金? 大金持ち? 大企業? 政治家? それらのお金が国内で回っていたら(投資されていれば)現在の経済状況もまた変わっていたのじゃないですか?
それだけじゃなですよね。日本から海外にお金が流れているのは…
考え方が古いんじゃないですか?
お役人、政治家は大企業を儲けさせれば、それが雨だれのように国内に行きわたり景気が回復すると考えているようですね。でも、その考え方はもう古いんじゃないですか?
かつて、大企業に部品を納めていた企業はほとんど国内にありました。大企業の製品が売れればその部品は国内で調達されて中小企業にもお金が回ってきました。でも、現在もそれが通じると言えますか?
“円”の為替レートが変わった。人件費の安い国の技術力が上がった。安い労働力を求めて日本の企業が海外に工場を移した。などの理由から大企業の部品の調達先は国内にあるとは限らないですよね。
いえ、部品が海外から入っているだけじゃないですよね。日本ブランドの製品そのものが人件費の安い国で製造されていることも多々ありますよね。
それでも、大企業を儲けさせれば
その雨だれが日本全体に行き渡ると言えますか?
いくら、大企業を儲けさせてもその儲けの内 相当額が海外に流れて行っているのじゃないですか?
大企業から直接お給料をもらっている人なんて日本の人口からすれば ほんの一握り(いや、ほんの一撮み)ですよね。でも、日本の経済はその人たちの給料で動いているわけではないですよね。経済は普通の人たちの経済活動によって成り立っているはずなんです。ごく普通の
働く人々の給料が消費(経済活動)の原動力なんです。
…大企業を儲けさせていればいいと言うのなら、せめて大企業が日本の税収の多くを負担してくれればまだいいですよ。でも、
大企業は自己の収益の増加を目指して法人税の減税を求めるばかりです。……日本政府が税収の軸を企業から個人に移そうと言うのなら、ごく普通の真面目に働いている人の収入こそ守られなければ…
大企業の給料水準が上がれば中小企業の給料水準も上がる?
なぜ、大企業の給料が上がれば、中小企業の給料も上がると言えるのですか?
一体どういう理論で大企業の給料水準が上がれば中小企業の給料水準も上がると考えているのか、それを僕は知りたいですね。
お役人、政治家は昔から言われていることを実行して安心している様です
円高の進行、タックス ヘイブンの出現など海外にお金が流れていく要素は増えているのです
それでも大企業を儲けさせていれば安心できると言えますか?
それはいいんです。でも、その安心感の在りどころが問題なのだと思うのです。
「昔、そうだったから」「みんながそう言っているから」で 安心してはいけないのです。“昔、安心できた物”ではいけないのです。“今 現在、本当に安心できる物”が必要なのです。
時代が変われば取り巻くものが いろいろと変わってきます。昔は「安心できた物」も時が経てば「安心できない物」になって行くのです。
今、安心できるものは何なのか? それを知るには、いろいろな事柄を知って、何事にもとらわれずに物事を考え直すが必要なのではないですか。
2016/05/29