英語の音楽を聴く勉強法


僕が英語を聴けるようになったキッカケ

 僕が英語を聴けるようになったのはゴダイゴの音楽を聴き続けたからだと思います。
 僕の中学の時の英語の成績は もう散々たるものでした。そして、歌詞は全く聴き取れませんでした。
 それでもゴダイゴの音楽は聴いていました。それは、別に勉強のために聴いていた訳ではなくて、単純に今までにない音楽に出会って、その音に浸っていたかったからです。
 聴き取れなくても とにかく、「歌詞を目で追いかける」と言う事は続けていました。「これで英語が聴けるようになれる」と確信していた訳ではなくて、それしか出来ないと言うか、それで満足していました。
 ところが ある時、ヘッドホンで音楽を聴いていると、突然 ある単語がハッキリと聴こえたんです。「アレッ」と思って歌詞カードを見直すと聴こえた単語が確かに書かれているじゃないですか、「 ??? 」少し戸惑いました。
 でも、聴けるようになったのはその曲のその部分だけだったと思います。他の曲で同じ単語が出て来ても聴けなかった筈です。しかし、少々自信は付きました。「この方法で聴けるようになるかもしれない」って。
 その後は少しづつですが聴ける単語が増えていきました。もっとも、英語の歌詞を自信を持って追えるようになったのはずいぶん後になってからですね。歌われている箇所をすぐに見失ってしまうんです。
 そうこうしている内に、ゴダイゴがテレビに出演される事は減っていくし……    で、聴く音楽を海外のアーティストに求めたりとかで…… あっ、それは この話題とは関係ないか。
 今でこそ、テレビのニュースなんかで「向こうの人が英語で話されてることがなんとなく分かる…… 時がある。」くらいには成れたんですけど、そこに辿り着くまでには 結構時間がかかっているんです。


英語の音楽を聴く勉強法の実践

 前置きが長くなりましたね。
 僕の「英語の音楽を聴く勉強法」とは『英語ネイティブ話者の自分の好みのアーティストを見つけて、曲の歌詞を目で追いかけながら繰り返し聴く』と 言う事です。ムリに一緒に歌おうとしなくても良いです。ただ目で追いかけるだけ。
 「なんだ、そんな簡単なこと」と思われるかもしれませんが、これが結構難しいんです。すぐに歌われている箇所を見失ってしまうんです。 一回見失ってしまうと 見つけ直すのは更に難しいんです。
 じゃあ どうするかって言うと、見失ったらパートの区切りなんかで次はココから始まる筈だとアタリを付けて先回りしてしまう事です。 必ずしも当たるとは限らないんですけどね。まぁ、気長に繰り返しやりましょう。 そのために「自分の好みのアーティストを探しましょう」と提案しているんです。好きな楽曲なら何百回繰り返し聴いても苦痛じゃないでショ。


それならテレビでもイイんじゃない?

 でも、英語のドラマの会話やニュースなんかで勉強しようとしても、どの単語を喋っているのかが判らなければ、「この単語はこういう風に発音するんだ。」と、文字と発音を結びつける事はできないじゃないですか。
 それにネイティヴの人同士の会話は凄く早いんです。 音楽ならメロディーに合わせてそれなりにゆっくりだし、歌詞カードを見れば どの単語か判りますからね。何より歌詞が繰り返しのパートも多くありますからね。 だから 僕はやっぱり音楽を聴いて勉強するのが良いと思います。


頭を空ッポにしましょう

 「頭を空ッポ」にして聴くことも必要です。単語なんかにカタカナで振り仮名を振ってしまうと、振ってしまったその音を聴こうとしてしまいます。
「heart」という単語に「ハート」と振り仮名を振ってしまうと「ハート」という音を聴こうと集中してしまいます。それじゃダメなんです。「heart」という音を聴こうとしないといけないんです。
 「何が違うの?」と言われそうですね。こうやって文字で書いていても説明できないです。実際に音で聴いてもらうのが一番いいんですけど、僕の声をココに載せるなんて出来ないし、  (えっ、アッ、恥ずかしいから……  発音も正しいとは限らないし。)    どこかから音声を引っ張って来れば良いんですけど、そんな事をしたら怒られてしまいます。
 まぁ、インターネット上にはWeb英和辞書と言うのがあって、サイトによっては音声が収録されていたりするので そちらを当たってみて下さい。
 とにかく、最初は頭を柔らかくして、先入観を持たず とにかく音の繋がりを受け止める事に専念してください。 聴き取れる単語が出来たら“しめたモノ”です。それを手掛かりに聴ける単語を増やせます。


大事なのは“英語のリズム”を……

身に付ける事です。“英語のリズム”とは音の区切り方と強弱のつけ方の事です。これが日本語とは大きく違うのが苦労する原因です。
 英語が聴き取れなくても「ハナモゲラ語」で歌っちゃうのもアリかも…… 他人に聞かれたら恥ずかしいですけどね。一人っきりの時にコッソリと……
(*「ハナモゲラ語」はテレビ タレント・タモリ氏の登録商標…… じゃ、無イか……)


選ぶアーティストはアメリカ人かイギリス人にして下さい

 英語が出来ない人には それが「綺麗な英語」なのか、「すごく訛りのある英語」なのかって 判らないじゃないですか。もちろん、アメリカ人やイギリス人でも訛りのある人はいらっしゃるでしょうがリスクはかなり抑えられるかと思います。    カナダ人でもいいかも……  オーストラリア人、ニュージーランド人は   ???
 関西の人気DJでカナダで暮らされた事もある ヒロ寺平さんは番組でよく「カーペンターズの音楽を聴きましょう。」と言われます。きっとカレン・カーペンターさんの英語が綺麗で聴きやすい英語だからでしょうね。それをお手本にするのが一番良いと仰られているのだと思います。
 当時のアルバムを今 聴くと「タケカワさんの英語も結構“味噌汁の味”がするなァ」と思ってしまいます。

 つまり、ただでさえ「日本語訛りの英語」なる可能性が高いのに、その手本にするのが「既に別の言語の訛りがある英語」だと訳が解らない英語になっちゃう危険があると思うのです。




 あまり「これは勉強だから、苦しくてもこれを続けなくちゃいけないんだ」 とは思わない事ですね。「単に自分は好きなことをやっているんだ」と思うことです。そうすれば続けることも苦痛ではなくなるし 何よりモチベーションが違います。
 もしかしたら、楽しいことをしてる時の方が頭の吸収は良いかも。(知ランけど…… :-} 知らんのカイ!! )




某“聴き流す英語勉強法”

 某“聴き流す英語勉強法”のCMを初めて知った時は 少々驚きましたね。その時 思ったのは「へぇ~、オレと同じ事を考えた人がいるんだ~」です。

 某“聴き流す英語勉強法”は…… え~い、面倒ダ! ハッキリと“スピードラーニング”と書いてしまいましょう。

 あっ、言っときますけど、僕が「英語学習のキモは“リズム”の習得だ。」だと 思いついたのはもう30年以上も前のことですからね!!  “スピードラーニング”を知るずっと前です。当時からあったのかもしれませんが僕が知るようになるのはず~っと後です。
 かと 言って、「スピードラーニングは僕のパクリだ」と言う つもりは全くありまん。僕が「英語はリズムだ」と、他人に広めようとしたのはここ数年のこと、このサイトで発表したのが最初ですから。(本当はラジオ番組に投書した事はあるんですけど採用されませんでした。 :-<  ) スピードラーニングの開発者さんは知る由も無いでしょう。


 きっと開発者さんとは全く別々に同じことに気が付いたんでしょうね。「言葉を喋る(聴く)ための勉強なんだから いくら紙の上に書いて勉強をしたってダメだ。聴くための勉強なんだから とにかく聴かなきゃ。」って……
 それで、あちらは 前を向いて「よし、この方法なら出来る。これを世間に広めよう。そのためには商品化しよう。」と 更に前進させることを考えられたのでしょう。
 で、僕は「何デ、出来る様に 成ったんヤろ。」と 後ろを振り返って「観察して、その原理を見つけた」 と言う事でしょうね。


僕の勉強法の弱点は……

「歌詞カードを見ていないと いけない 」と言う事ですね。つまり、十分に時間がないと出来ない。クルマを運転しながらなんて絶対できない。せいぜい通勤通学の電車の中で「時間はあるけど出来る事はない」という時に限られます。    それと、「単語を聴き分けられる様になれる」と 言うだけで、「それは、英語ではこういう風に表現するんですよ」と 言う事は勉強できない。 考え方が“単語置き換え法のまま”だと 外国では通じないでしょう。

 一方、スピードラーニングは“ながら”でも出来る。クルマを運転しながらでも、家事をしながらでも“耳が空いていれば出来る。アレっ、むしろ“ながら”の方が 自然と音を受け止めることに専念できて良いかもしれない。  (そういえば僕が最初に英語の単語が耳に入って来た時も別のことをしながらだったハズ。きっと頭が“ニュートラル状態”だったからだナ。)   それに、実践的な「海外旅行で通じる話し方」を身に付ける事が出来るのだと思います。

 だから、どちらか一方を選ぶんじゃなくて平行して勉強すれば良いんじゃないかと思います。幸い僕の方法は勉強のためにはお金は使いませんから。(「別途、音楽を聴くための料金が発生します。 :-) 」)
 「スピードラーニングで勉強している人に この勉強法はメリットがない。」 確かに :-( 。でも 単語(スペル)と音を結びつける助けにはなるかと……


全然難しくないんですけど凄く難しいんです

 実は「言語を聴く、話す」って結構大変なことなんだと思うんです。普段 自分がしゃべっている言葉って、相当 脳の処理能力を使っているハズなんです。
 英語を日本語と同じように聴けると思うから……  聴こうとするから、「英語は難しい」と思い込んでしまうのです。自分自身の言葉と同じように聴ける様になるためには 脳の中に外国語を聴き取る脳神経回路を作らなきゃいけないんだと思うのです。それは 全然難しくないんですけど凄く難しいんです。
 つまり、難しい理論を理解する必要なんて全くないんですけど、脳の中に神経回路(ニューロ ネットワーク)を作らなきゃいけないんです。それは凄〜く難しいことなんです。  覚えれば済むことなら 覚えれば良いんです。その方法論は有ります。でも、脳神経回路を簡単に直接的に作ってしまう方法論なんてまだ無いんです。(アシモフのSF短編「プロフェッション」じゃあるまいしね〜)   とにかく“繰り返し実行する事” それしかないんです。
 そして、そこに到達するには相当 根気と時間がいるんです。いや、むしろそれだけ…… だから、最初は部分的にしか聴けないでしょうし、喋れば片言で、間違いはイッパイ。それは仕方がない事なんです。いきなり完全な英語が喋れる人間になろうとするから「ダメだ」って思い込んでしまう事になるのです。
 英語の国に留学したり、ネイティブ話者の先生の英会話教室に通えれば ずっと良いと思います。ただ それを実行できる人は限られます。時間とお金の問題。    (でも、一つ問題が、ネイティブ話者の先生は、ナゼ 日本人の生徒は英語が聴き取れないかは理解されていないと思います)

 だから、僕の勉強法やスピードラーニングは 非常に有効だと思うのです。もし、僕の考えに共感していただけるなら大いに利用してください。広めて下さい。この考えが広まる事が僕の報酬です。



2019/08/30



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