景気を刺激したからどうだというのだ


“景気刺激策”というのは意味があるのでしょうか?

 新聞なテレビなどでよく「政府は景気刺激策としてXXを行いました」とか「XXが景気刺激策になると期待されています」とか言われていますが、刺激したからどうだというのでしょう。
エ〜、つまり個人個人にお金があって「きっかけがあれば物を買います」という状況なら刺激すれば景気はよくなるでしょう。でも今の日本は個人にお金が無い状況なのです。(関連「これじゃ 景気対策も庶民に回ってくるはずないですよね。だって…」)


話は変わりますが“雨を降らせる技術”と言うのがあるそうですね。

 上空に雨雲があるとき飛行機で何かの薬剤を散布すると、それが刺激となって雨を降らせることができるそうです。
でも、それには上空に雨雲が無いといけないのだそうです。雨雲の無い空に薬剤を散布しても雨を降らせることはできないのだそうです。


今の日本は個人にお金が状況なのです

 雨雲の無い空と同じです。刺激だけしても経済は好転しないのです。景気を良くしたければ真面目に働いた人が十分な給料を受け取れるようにするべきです
就業先の会社が商品の代金を値切られるとか、会社は儲けていても社長が給料を払う気がないとか、真面目に働いても労働の対価を受け取ることができない人が多いのが今の日本です。そのような状況ではいくら刺激しても経済は好転しません。


大手の企業は言うでしょう

 「商品は安くないと売れない。だから部品は安く仕入れなければならない。」
 でも、その部品代はそれを作っている人の給料になります。その給料を使って人々は商品を買います。巡り巡ってやがて自社の商品も買われる事でしょう。 つまり、部品代を値切るから自社の商品も売れなくなっているんじゃないでしょうか?(関連「バランスを崩した生命球」)



2015/11/26



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