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 吃音

  ・気づくとき・・

 2から3歳代にかけて、それまで流暢に話していた子どもが、急に話しにくくなることがあります。
 「お、お、おかあさん」とか「おー、おー、おー、おかあさん」と話すときがあります。
 
 これまでに「子どものことば相談室」に寄せられた相談の大半がこの時期の吃音についてです。
 
 子どもは誕生してから、泣き方や視線や身振りで表現していました。
 1歳の誕生日を迎えるころから、ことばを話し出します。
 そして発達とともに、2語文3語文を獲得していきます。
 
 順調に育ち、ことばでのやりとりができるようになってきたと思えるときです。
 ある日、突然、子どもが話しにくくなっている。
 子どもの話しにくさに気づき、心配されているんだと思います。
 

  ・2〜3歳代の子どもは・・

 この時期の子どもは、ことばを学習しています。
 行動半径も広がります。
 経験もふえてきます。
 理解したことばを使い、表現するときが増えてきます
 お母さんや家族だけのやりとりだったのが、家を一歩出て、家族ではない外の人との関係が求められます。
 
 また家族と対等に話そうとします。
 
 できることがふえてきます。
 何でもできると思っています。
 それで、「自分でする」と主張をします。
 しかし、させてみると、できないことも多いです。
 身のまわりのことで、失敗することも多いです。
 遊びや食事、衣服の着脱で、「だめだめ」と言われていると・・。

 妹や弟が誕生し、兄、姉になります。
 親や周りの人から、兄、姉としての行動が求められます。
 行動半径が広がるとはいえ、まだまだ不安なことも多いです。
 お母さんとの関係を求めたいときです。
 お母さんは弟や妹の世話で忙しくしているのは、わかるけれども・・・。
 お母さんのひざの上で、ゆっくり話したいけれど、・・・。

 保育園にもこのころからいくことが多いです。
 家ですごし、お母さんのそばで過ごしていた環境から、多くの同じ年頃の子と過ごすことになります。

 吃音の進行にマイナスの影響を及ぼす要因に
  吃音に対して与えられる罰
  子どもが感じるフラストレーション
  子どもが感じる不安
  子どもが感じる罪悪感、劣等感
  子どもが感じる敵意
  場面に対する恐れ
  音に対する恐れ
 があります。
 この要因を感じる時期でもあるのです。

 2〜3歳代といえば、不安を感じるときなんです。
 この時期の子どもは、話しにくくなることで、その不安を表現しているのかもしれません。


  ・話しにくさがあらわれたら・・
 
 話しにくさがあらわれたら、
 「言いなおしてごらん」
 「ゆっくり話してごらん」
 などと、言わないように気をつけてください。
 この話しかけが、子どもの不安をより大きなものにしてしまいます。
 
 「言い直してごらん」と言うよりも、「それで、どうしたの」と子どもの話に耳を傾けてあげてください。
 「ゆっくり話してごらん」と言うよりも、お母さんがゆっくり話しかけてあげてください。

 子どもが何らかの「不安を表現しているんだ」と受けとめてあげてください。
 できれば、子どものことば以外の表現にも答えてあげてください。
 子どもと楽しい時間を過ごし、子どもに安心感を育てていってください。
 そして、日々を過ごすエネルギーを蓄えさせてあげてください。
 
 そんな中で、子どもが「うまく話せた」「うまく表現できた」という経験をつませてあげてください。
 

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