「しなければいけない」という責任を感じ、
「うまくできなかったら、どうしよう」と不安に思っている。
この両極端を周りにいる子よりも、強く抱いている。
その上さらに、同じような場面で失敗をした経験が思い出されてくる。
○ 子どもは、ことばでは表現できないけれど、きっとこんなことを思っている。
だとしたら、その責任や不安を軽減することで、話しにくさが軽減、改善することに
つながるのでは・・・。
しかし、集団で生活していたら
教室での発表や音読、幼稚園の行事でのあいさつなど
プレッシャーのかかる場面はいくらでもあります。
「しなければいけない」という思いをやわらげるために、
「たまには逃げてもいいよ」と
話しかけます。
「どきどきするもんな。」
と言って、
「でも、そんなときはこうしたら、少しは楽になるよ。」
と次のことを提案します。まずは、話そうと思うことを書いてみること
次は、自分が話す場面から話し終わって自分の席に戻るまでをイメージすること
その流れの中で、読む練習をすること
そして、わすれた時のために、その原稿を取り出して見ることができるように原稿を
ポケットに入れておくこと
これだけのことを提案します。そして、その日の指導は、
話そうと思うことをまとめて、書き、
できる限りその時、その場を正確にイメージし、その流れの中で読む練習をします。
「書いたとおり正確に覚えるのもいいし、また、キーワードだけを頭に入れておくこと
だけでもいいよ。」
と最後に助言します。
○ 同じように、音読ですらすらと読むことにプレッシャーを感じている場合は、
まずは、一文をゆっくりすぎるくらいのスピードで範読をします。
そして、交代して同じ一文を子どもが読みます。
慣れてきたら、一文ずつ交代して読み進めます。
「音読は聞いている周りの友達にわかることが大事なんだよ。
速く読む練習は、そのあとにしよう。」
と子どもの音読を録音したテープを聞きます。
○ また漢字を読めずに読みがとまってしまう子には、読みがなを漢字の横に書かせる
ようにします。