教育相談の検査では、
発音器官の検査のあと
ひらがな文字を見せて、単音の発音の誤り
絵カードの呼称による発音の誤り
をチェックします。
同時に、子どもの語彙数を調べるためにPVTという検査をします。
PVT(絵画語彙発達検査)は
理解していることばが、どれくらいあるかを評価する検査です。
2才から10才の子どもに用いることができます。
4つの絵を見せながら、「〜はどれですか?」と問い、正しいと思う絵を指さし、答えていく検査です。
粗点と誤答数から、語い年齢が換算でき、生活年齢との差を比べることができます。
その構成
絵も問いも「易から難」に並んでいます。
○ 絵は、
4つずつの絵が12組あり、
「一つのものの絵」からむずかしい「場面の絵」へ
と構成されています。
「一つのものの絵」
・身の回りにあって、見た事のあるものの絵から、
・身の回りになくて、聞いたことがあるだろうものの絵へ
「場面の絵」
・日常的な場面の絵から
・非日常的な場面の絵ヘ
○ 問いは、
問いが68問あり、
具体的なものやことを問うものから、むずかしい抽象的なものやことを問うもの
へと構成されています。
「具体的なものやこと」を問う
・かかれているものの名前を問う
・かかれているものの属性を問う
・かかれているものの上位、下位概念などカテゴリーを問う
・かかれているものの部分を問う
・かかれているものの用途、機能を問う
「抽象的なものやこと」を問う
・絵にかかれているものやことを問う
・それぞれの関係を問う
・絵には描かれていないもの、絵からイメージできるものを問う
この検査から
○ 子どもは
問われていることばの理解力、
提示されている絵の理解力を使い、
問いに対し指さしで答えています。
問われていることばの理解力、
問われたことばから、記憶されているものをイメージする
提示されている絵の理解力
絵に表されているものから、
上位概念、下位概念、部分名、属性、用途、機能をイメージする
絵に表されている場面から
場所の名前、部分の名前、原因−結果、時間と空間、時間と行動を
イメージする
PVTは語い数をはかり、語い年齢がわかるとともに、
ITPAでいう言語学習能力の受容能力や、一部の連合能力をはかることができる
ように思います。
問われていることばから、どれだけのことをイメージできるか
提示されている絵から、どれだけのことをイメージできるか
を確かめる検査です。