PBTの検査は
PBTの検査用紙にはBlockとPicture課題ができたか、できなかったかを書き込むようになっています。
そして、行動観察チェックリストに検査中の子どもの様子を書き込むようになっています。
はじめに、BlockとPictureの課題がどのように並んでいるか、みてみます。
Blockは
一色のブロックを使って
・ 実物モデルと絵カードモデルの提示による差はないか?
・ 同じ色の選択ができるか?
・ たて構成、横構成、平面構成、階段構成ができるか?
・ 2個3個4個6個の構成ができるか?
・ 使わないブロックがあってもモデルどおり、構成できるか?
・ 自分の構成をモデルの上にもってこないか?
・ 「きみのはこっち」の指示で、自分の構成を完成させようとするか?
二色ブロックを使って
・ 実物とモデルの提示による違いはないか?
・ モデルと同じ面を選択できるか?
・ ブロックの一色面を使って、横構成、平面構成ができるか?
・ 2個3個4個6個の構成ができるか?
・ 斜めに2色に塗り分けられた面を使って、横構成、平面構成、たて構成はできるか?
・ 使わないブロックがあってもモデルどおり、構成できるか?
・ 自分の構成をモデルの上に持ってこないか?
・ 「きみのはこっち」の指示で、自分の構成を完成させようとするか?
・ ブロックを回転して、必要な色を見つけ出すことができるか?
Pictureは
・ 上下ピースを構成できるか?
・ 左右ピースを構成できるか?
・ 斜めピースを構成できるか?
・ 丸ピースを構成できるか?
・ 一つのものを構成できるか?
・ 身近なものは構成できるか?
・ 見たことがないものでも、自分のイメージで構成できるか?
・ 場面を構成できるか?
・ 6〜10枚の構成ができるか?
・ はめ絵のピースのはずし方を模倣できるか?
・ ピースを回してつながりを見つけられるか?
子どもの発達の順番に並んでいます。
「たかが検査、されど検査」なんですね。
次に行動観察チェックと重なることもいくつかありますが、以下のことがわかります。
全体から
学習能力として
・視覚処理
・試行錯誤的学習
・モデルの再構成
・非言語的推理
などの得意不得意がわかります。
・指示に対応できるか
・指先の細かい運動はできるか
・できないときの反応は
・注意の集中と持続は
などを判定します。
PBTの検査から、
・具体的な刺激の理解が強いか、
・抽象的な刺激の理解が強いか
・試行錯誤的学習に強いか弱いか
・視覚構成能力は強いか弱いか
WISC−Vで言われる一部の動作性能力がわかります。
(青木書店 青木穂積 白石正久 編 「発達診断と障害児教育」を参考にしました。)