医療法人 小原クリニック 泌尿器科,内科

腎臓の働き

腎臓の働き
1. 体内の水分調節

   体内の水分は、尿、汗、不感蒸泄、呼吸、糞で、調節されます。
   一日尿量:1.5〜2.0リットル(約1升)が目安です
2. 体液の酸・塩基平衡(PH)の調節
   PHとは、水素イオンの濃度のことで、0から14までの段階あります。
     0----------------------7--------------------14
    酸性               中性              塩基
   化学的には、上の表の如く、7が中性ですが、体内では、7.4が中性としています。
   (塩基とは、アルカリこと)
3. 尿毒素の排泄
   尿毒素とは、不必要となったタンパク質の分解産物の総称。
   尿毒素には、尿素窒素、クレアチニン、尿酸、尿素など。
   尿毒症とは、尿毒素が体内に過剰に蓄積されることで生じる種々の現象をいいます。
4. 電界質の調節  
   電界質とは、ナトリウム、カリウム、カルシウム、塩素、リンなどの総称です。
5. ビタミンDの活性
   ビタミンDは、骨など体内のカルシウム量を調節する大切な役割です。
   しかし、食事から摂取したビタミンDは、活性化されないと役に立ちません。
   このビタミンDを活性化するのがの働きで、この際、必要なが日光です。
   骨密度骨粗しょう症と大いに関係があります。
6. 血圧の調節
   腎臓は、昇圧(血圧を上げること)関連物質のレニンを産生します。
7. 造血ホルモンの産生
   腎臓は、造血ホルモンであるエリスロポエチンを産生します。
など

ですから、腎臓の働きが悪くなると、
浮腫や心不全
血液の酸性化に伴う呼吸不全
尿毒素が多量に血液内に蓄積するために生じる尿毒症
血液内のナトリウムの減少とカリウムの増加、ひどくなると急性心停止
骨の脆弱化
高血圧症
貧血
など
腎臓の働きが低下すると、概ね、もとには戻りません。働きが低下し切ると透析のお世話を受けるか、腎移植をするしか生命を維持出来ませんので、腎臓を大事にしましょう。


前立腺肥大

 50才を過ぎた方で、“小便が近い、尿が出にくいのは年のせいで、仕方がない”と思われている方が大勢おられるようですが、決してそうではありません。このような症状は、前立腺肥大による場合がほとんどで、適切な治療で若い頃の勢いを取り戻すことも不可能ではありません。

前立腺肥大とはどんな病気でしょうか
 前立腺とは、膀胱の出口に尿道を取り囲んでいる男性だけの臓器です。加齢に伴い、除々に、大きくなり、尿道を圧迫するようになり、種々の排尿症状が出現します。このような病気が前立腺肥大です。
 ただ、この病気は、癌ではありませんので、お間違えなく。

前立腺肥大は何故起こるのか
 前立腺肥大は、加齢に伴い、男性ホルモンと女性ホルモンのバランスが崩れるために生じると言われております。前立腺肥大は、確かに50歳頃から始まるのですが、症状が目立ってくるのは60歳頃からです。
統計上、60歳台では3人に1人、70歳台では2人に1人、80歳台では10人に9人の割で前立腺肥大が見られ、前立腺肥大は、男性高齢者の殆どに存在しますが、若者には見られません。

症状は
 肥大の程度で、4段階に分類しております。段階が進むにつれ、肥大の程度も症状も共に強くなると思って下さい。
第1期:排尿回数、ことに夜間の回数が増加する。
第2期:排尿開始に時間がかかり、排尿の勢いも弱くなる。
第3期:第2期の状態が強くなり、力まなければなかなか出ないか、全く排尿が出来ない(“尿閉”と言います)。バス旅行のトイレ休憩で、後ろに並ばれると排尿ができないというのも、概ねこの段階です。第4期:排尿障害が高じて、腎機能が悪くなる。
 以上のように病期を4段階に分けておりますが、排尿症状スコア(IPSS)や満足度スコアと上に述べた4段階のどの病期に当たるのかを判断して、治療を組み立てます。ただ、“排尿障害があるから自分は前立腺肥大だ”と早合点しないで下さい。排尿障害を来す疾患は、前立腺肥大のみではありません。他にも色々な排尿障害を来す疾患がありますので、早い目に泌尿器科の専門医にご相談されることをお勧め致します。

検査は
 前立腺肥大の程度や排尿状況の把握するため、2−3の検査が必要ですが、すべて苦痛な検査ではありません。
ただ、前立腺癌の合併を疑う場合は、もう少し掘り下げた検査も必要となることもあります。

治療は
 治療方法には、薬物による治療と手術があります。どちらを選択するかは、病期と排尿状況スコアや満足度スコアや検査結果を総合して、日本泌尿器科学会が1997年に作成したガイドラインに準じて判断しますが、担当する先生により治療方針は若干異なります。
そこで私自身の方針を述べさせて頂きます。
第1期では、排尿効率の比較的良好な方は、薬物療法で経過を観察致します。排尿効率の悪い第1期の方や第2期以上の方は、基本的には手術をお勧め致します。ただ、このような方でも、排尿症状スコアが低く(症状が軽い)、満足度スコアでもある程度満足度が得られている方は、薬物で様子をみることもあります。
薬物としては、主として、前立腺を縮小させる薬、排尿状態を改善させる薬が基本です。それぞれの薬には、一長一短がありますので、状況にあわせ主治医が選択します。
手術は、巨大な肥大症でない限り開腹することは殆どなく、尿道から内視鏡的に前立腺を切除したり、温熱により前立腺を縮小させる方法で行いますので、体に対する影響も軽微です。

 最後に、日常生活での注意点は、下記の通りです。
1) オシッコを我慢しないこと
2) 便秘にならないこと
3) 適度な運動をすること
4) 水分を十分とること
5) 過度のアルコールは避けること
6) 刺激の強い食事は控えること
7) 薬を服用する時は医師に相談すること
以上のことに注意して下さい。
気持ちの良い排尿にご協力させて頂きます。


尿失禁(尿もれ)の悩み

 尿失禁とは、排尿(おしっこをすること)しようと思わない時に尿が漏れてしまう状態をいい、羞恥心や不快感で、その人の社会的活動を著しく妨害していることが多いようです。また、高齢化に伴い、脳血管障害による尿失禁も多くなっています。尿失禁が故に、老後の生活を楽しむことができず、長生きしても生き甲斐のないという感覚に陥っている人をよくみかけます。つまり、尿失禁は、その人の生活の実態に大いに影響しています。
 尿失禁で悩んでおられる方の大半は、羞恥心のため、病院や医院で相談することに大変抵抗を持っておられると思います。
 そこで、尿失禁の種類、治療法について説明し、読者の方々に“尿失禁は、治る、快方に向かう”ということを理解していただければ幸いです。

尿失禁の分類
 一般によくみられる尿失禁には、種々のタイプがありますが、次の3種類が大半を占めます。
1)腹圧性尿失禁
 くしゃみやひどい咳、階段を早く駆け上がったり、運動した時に尿が漏れるタイプで、中年女性の尿失禁として最も多いタイプです。
2)切迫性尿失禁
排尿をトイレまで我慢できずに尿が漏れるタイプで、膀胱炎などがあった場合にみられます。高齢者の尿失禁
で、最もよくみられるタイプです。
3)溢流性尿失禁
 膀胱に尿が貯留しすぎているため、たらたらと絶えず漏れているタイプです。前立腺肥大症のような極度の排尿障害がある場合にみられます。

尿失禁の診断
1)問診
 診察医に“どんな時に、どれくらい尿が漏れるか”を恥ずかしがらずに、ありのままを伝えて下さい。
2)尿失禁定量テスト
 ナプキンを使って、何グラムの尿が漏れているかを測定する検査です。
3)残尿測定
 1回の排尿で貯まった尿が全部でているか、またはどれくらい残っているかを確かめる検査です。
4)尿流量動態検査
 排尿の状況や膀胱、尿道機能が正しく保たれているかをみる検査です。
5)各種レントゲン検査
 腎臓、尿管、膀胱や尿道の形態を正しく把握するための検査です。
 以上の結果で、尿失禁のタイプや程度が診断されます。

治療
 紙面の都合上、尿失禁の分類で述べました代表的な3種類の治療方法を説明致します。
1)腹圧性尿失禁の場合
 漏れの程度によって異なりますが、薬物療法と尿道括約筋の筋力を強める骨盤底筋体操とが基本です。最近、この種の失禁に対する治療薬の進歩はめまぐるしく、骨盤底筋体操と薬物療法とでかなりの効果が期待できます。
 薬物療法と骨盤底筋体操とで、対応できないひどい方には、手術をお勧め致します。手術方法については、割愛させて頂きますが、簡単な手術ですので、ご心配なく。
2)切迫性尿失禁の場合
 膀胱炎などの疾患に伴って出現するものですから、膀胱の病気を治せば、この種の失禁は治ります。以前の薬は、口渇、便秘など副作用が強く、使い勝手が悪かったのですが、最近、副作用が軽く、効果の良い薬が開発されましたので、是非、泌尿器科の専門医にご相談下さい。
3)溢流性尿失禁の場合
 排尿障害が高じて発生するものですから、まず排尿障害の原因となる疾患(前立腺肥大症、尿道狭窄など)を除去すれば、自動的にこの種の尿失禁は消失します。

まとめ
 冒頭でも申し上げましたように、尿失禁について、ことに女性では、羞恥心が強く、なかなか人に相談できず、ひとりで悩み、毎日、鬱々とされておられる方が大勢おられます。勇気をだして泌尿器科医に相談することで、今までの悩みが雲散霧散し、“もっと早く相談したらよかった”、“まるで新しい人生が始まったようだ”と感想を述べられ方がほとんどです。
 お悩みの方は、是非、勇気を出して泌尿器科に受診してください。


排尿障害の原因

疾病
膀胱由来
神経因性膀胱
 高位中枢障害:脳梗塞や脳出血などの後遺症、精神病、脳腫瘍など)
 下位中枢障害:脊髄神経の損傷や障害、二分脊椎など
 末梢神経障害:骨盤神経や陰部神経の障害
 例えば、子宮や直腸の全摘術後
* 膀胱癌などの腫瘍
* 膀胱結石
* 膀胱頚部硬化症
など

前立腺由来
前立腺肥大症
* 前立腺癌
* 著明な急性前立腺炎
など

尿道由来
* 尿道狭窄(男性では、淋病後。女性では、外尿道口狭窄)
* 尿道腫瘍(特に女性の尿道カルンケル)
* 尿道結石
* 陰茎腫瘍
など

薬物
各種抗精神薬剤
* 風邪薬(PL、ダンリッチなど)
* 抗潰瘍薬(コランチルなど)
など



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