さて、表題の漢字どう読むのでしょうか。
御所市にご縁のある方は、おわかりでしょうが、蛇穴を「さらぎ」と読みます。蛇穴とは、御所市内を流れる葛城川の東側にある在所のことです。
ヘビの苦手な人の方が多いと信じていますが、私も同様、ヘビ嫌い人間で、その蛇穴でとんでもない体験をしました。
そもそも私のヘビ嫌いは、小学校4年の春休みに始まります。ある時までは、ヘビには何の抵抗もなかったのですが、とんでもない出来事を切っ掛けにヘビトラウマが始まりました。
その出来事については、後で述べるとして、私が生まれ育った実家から歩いて10歩ほどのところに白龍神社という小さなお宮さんがありまして、太い縄代を巻かれたサイカチという巨木があります。そのご神木の一部が朽ちて、中心部が空洞化していて、そこに白龍さんが時々お越しになるという言い伝えがあり、そのお宮さんを「みいさん」と呼んで、近所の守り神として町内全戸で、現在もお祀りしております。小さい頃、みいさんは、かくれんぼなどの遊び場所で、日が暮れるまで遊んだものです。ある時、かくれんぼで隠れようと中に入ろうとした時、白龍さんが神々しくとぐろを巻いて、鎮座されているのを発見しました。そこで遊び仲間を呼びに行って、戻ってきたら、白龍さんはすでに別の場所に移動されていました。
そのようにヘビには無頓着であったはずの私に、小学校4年のぽかぽか春日よりの日に事件が起こりました。蛇穴の近くに古墳があり、そこには5mくらいの石垣があり、近所の友達とこの石垣を登る速さを競うのが楽しみで、私も無我夢中で登り、そして降り始めて、ふと目の前の石垣をみると、石組みの間のそこかしこに多数のヘビがこちらを向き、赤い舌をペロペロ出しながら、私を見ているではありませんか。ビックリ、仰天、石垣を下まで滑り落ちました。まさに蛇穴のヘビアナです。ヘビにとっては、冬眠からそろそろ寝覚めようかという状況であったのでしょう。更に、友達と自転車の二人乗りで帰る途中、田舎の地道のど真ん中に大きなヘビがとぐろを巻いているではないですか。二人とも見事に転落して、田んぼの用水路にどぶん。
60年以上経った今でもその石垣のヘビ、とぐろ巻いた大きなヘビのシーンが瞼に浮かびます。まさにヘビトラウマです。
そのようなヘビを一瞬見るだけでも身の毛がよだつヘビトラウマの私に、過去に大事件が二つ起こりました。
一つ目の事件は、診療所で起こりました。ある朝、待合の窓を開けようとした時、黒い縄のようなものを発見。よく見ると、縄の正体は、カラスヘビではないですか。パニックです。ヘビを除去しなければ、診療どころではありません。しかし、どうしようもできません。臨時休診にすることも頭に過ぎりました。ただ、その日、尿路造影の検査があり、友人の技師さんにお手伝いをお願いしていましてので、彼に「ヘビ、大丈夫?」と携帯で連絡したところ、「好きではないけど、追い出せると思う。」と。でも、彼は、今、家を出ようとしているところで、診療所まで15分はかかると。さて、その間、黒いヘビがどこへ行くかを見張ってなければならない。パニックどころではありません。「苦しきときの神頼み。」チラッと見ては、「動かんといて。頼むから。」と呪文を唱えること、数十回、ラッキーなことに、黒いヘビは、ほとんど動くことなく、ほぼ同じ場所でおられ、やっと友人が来てくれました。排除作業完了の報告を受け、安堵して、その日の診療を終えられました。
二つ目の事件は、ゴルフ場で起こりました。
10年前の6月のある日曜日、奈良柳生CCの月例会で昼食後、10番ホールでの出来事です。私のキャディーバッグから1番ウッドを取り出そうとした時、いつもと違う感触を触れました。シャフトとそれより太いものを2本感じ取れました。ここまで言うと、今回のテーマからお解りのように、へビがシャフトに回り付、ヘビの頭がヘッドカバーの中に入り込んでいたのです。ご想像の通り、当然、私は、パニック状態に即、陥ってしまいました。世の中には、すごい人がいるもので、同じ組のSさんがヒョイとヘビの首根っこを捕まえて、シャフトに回り付いているヘビを外し、ティーグランド近くの林の中にそっと置きに行かれました。この光景を10人近くの方々が見ており、拍手喝采で、Sさんは「運送屋がヘビを怖がっていたら、商売にならへん。ヘビを届けなあかんこともあるし、荷台にヘビがおることも時々あるからな。」と平気なもので、何の動揺もなく、残り9ホールを回られました。勿論、私の手にはヘビのざらっと感が未だに残っております。
ヘビは、皆様がご存じの通り、日本医師会の徽章やWHOのロゴマークにもヘビが杖に巻き付いているポーズを用いており、古代ギリシャの昔から幸運と体の無事のお守りとして崇められてきました。
でも私にとっては、医師会徽章を付けるのはつらい。私には、ヘビはトラウマ源ですから。
医療法人 小原クリニック 小原壮一
| トップページ | お知らせ | 院長紹介 | 当院のご案内 | 交通案内 | お問い合わせ |
| 泌尿器科の病気について | 前立腺治療薬について | 過活動膀胱治療薬について |
| Hib髄膜炎について | 尋常性乾癬について | 元気になる薬(EDの薬) |
| 院長のつぶやき 1 | 院長のつぶやき 2 | 院長のつぶやき 3 | 院長のつぶやき 4 |
| 院長のつぶやき 5 | 院長のつぶやき 6 | 院長のつぶやき 7 | 院長のつぶやき 8 |
| 院長のつぶやき 9| 院長のつぶやき 10 | 院長のつぶやき 11 |
| 院長のつぶやき 12| 院長のつぶやき 13 |院長のつぶやき 14 |
| 花のたより 1 | 花のたより 2 | 花のたより 3 |
| 花のたより 4 | 花のたより 5 | 花のたより 6 |
| 奈良西ロータリークラブについて | プライバシーポリシー |