医療法人 小原クリニック 泌尿器科,内科

ご朱印帳とことば

 

 私の専門は、泌尿器科で、40数年間本当に沢山の方を見て、観て、診てきました。当院を開業して21年になります。当初は、泌尿器科の患者さんが全てでしたが、来院される患者様を断ることはできないので、いつの間にか泌尿器科が片隅に移動し、一般内科の様相を呈するようになって来ております。

 激怒された方、喜ばれた方、友達になった方など千差万別です。ある種、宗教めいた診察もあり、医師ではなく、お坊様と思われている患者様もおられるようで、本当に多彩です。

 泌尿器科は、元来、外科系ですので、切って治すのが主たる使命です。しかし、入院治療ができない施設での泌尿器科医にとって、歯痒い部分はありますが、自分の腕の見せどころには限界があり、どうしても内科的な診療となります。

 私としては、「今日、ここに来て、良かった。」と思って帰宅される方が一人でも多くおられることをモットーとして日々診療を続けております。

 そのような日々の診療ですので、泌尿器科の疾病で受診されてもいつの間にか、こころの診療に擦り変わることがよくあります。

 さて、85歳になる患者さんが1年半前から受診されるようになりました。
 排尿障害と頻尿が主訴で某病院での治療を受けておられましたが、全身倦怠感、微熱、全身の筋肉痛、食欲不振などもあり、当院に受診されました。

 会話を進める中、「○○さん、出身は愛知?岐阜の方ですか」と尋ねると急に明るい顔で「大垣です。どうして解りました?」「私の義理の両親が羽島出身で、岐阜の発音に愛着があって。」「いや、関西にきて長いですが、私が岐阜出身と当てたのは、先生が始めてです。」

 それから、診察を繰り返すごとに元気になられ、顔色、食欲は改善、体重は徐々に増加して、すっかり体調がよくなられました。

 先日、○○さんが受診に来られ、診察を終えた後、「先生、産経新聞の夕焼けエッセイというコラムに私の随筆が掲載されました。どうぞ、読んで下さい。」

 その文章(タイトル:ご朱印帳)には、毎朝、法隆寺の開門前に、朱印帳に書くための墨を丹念に刷ることの爽やかさ、心込めて朱印帳をお書きすることの有難さなどが記載されており、その文章の転結に、次のようなことが書かれていました。

 法隆寺を参詣に来られたイスラエル人が「健康を」と記して頂きたいとのことでしたが、○○さんは、イスラエルというお国の事情を考慮され、法隆寺のご朱印を押された短冊に、開祖聖徳太子様の十七条憲法の第1条「以和為貴」とお書きになりました。平和を祈る言葉であることが以心伝心されたようで、目を輝かして帰られたとのことでした。

 中々、異国の方には理解できな言葉ですが、書き手の全身全霊で、渾身の気力を込めての毛筆は、人種、言語を超越して、説得力を有していることに驚嘆しました。

 日本人同士でも健康を取り戻せる一助となる言葉の機微、日本語に精通していない外国人にも心を動かすことができる書き人の気迫、毛筆の奥深さ、そして日本の伝統のすごさを検めて、思い知らされました。

 世界中で勃発するテロ、それに伴う恐怖と貧困、異常気象による旱魃、水害など、世界中では様々な平和を脅かすことが日常茶飯事となっております。我々ができることは微々たるものですが、小さい力の束が大きな力となり、平和な地球が一日でも早く訪れることを心より祈念します。


                            医療法人 小原クリニック  小原壮一



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